気分障害に取り組む(3)-医療の助けを得る

正しいか間違っているかは別として、私は最善を尽くしましたが、これらは私の意見を表明しているだけです。

先回、「気分障害に取り組む(2)―双極性障害 」をアップしました。今回は、気分障害に対処するために医療の助けを得る必要性について取り上げたいと思います。

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かつて,気分障害に苦しむ人は周囲から敬遠されがちでした。そのため,社会からのけ者にされる人もいました。仕事の面で差別を受けた人もいれば,家族から遠ざけられた人もいます。それは時に問題をただ悪化させ,苦痛を抱える人が助けを得るのを妨げることにもなりました。

しかし,ここ数十年で,うつ病や双極性障害に関する理解は大きく前進しました。今では,それらの病気は治療できることがよく知られています。とはいえ,助けを得るのは必ずしも容易ではありません。なぜでしょうか。

兆候を読む

気分障害の診断は,簡単な血液検査やレントゲン検査では行なえません。それは,当人の行動,考え方,判断力を一定の期間観察することによって行なわれます。正しく診断するには,幾つかの症状が出ている必要があります。問題なのは,家族や友人が,自分の見ている事柄を気分障害の証拠とは認識しないことがあるという点です。医師のデービッド・J・ミクロウィッツはこう書いています。「人々は,ある人の行動が通常から外れていることに同意しても,その理由については実に様々な考えを持っていることがある」。

さらに,家族が深刻な状況と感じても,医師の助けが必要なことを当人に納得させるのが難しい場合もあります。あるいは,あなた自身がその苦痛を抱えている場合,助けを求める気持ちにならないかもしれません。

マーク・S・ゴールド医師は,こう書いています。「あなたは抑うつ状態の時に浮かぶ考え,つまり自分はだめな人間で,自分のような者には何の希望もないのだから助けを求めても意味がない,という考えを信じてしまうかもしれない。だれかに相談したいと思っても,抑うつ状態になっているのは恥ずかしいことで,すべては自分が悪い,と考えるだろう。……そうした気持ちになるのがうつ病のせいであることも知らないかもしれない」。しかし,大うつ病の人が医師の手当てを受けるのは非常に大切です。

もちろん,時にひどく落ち込むことはだれにでもあり,それは必ずしも気分障害のしるしではありません。しかし,そうした感情が単なる憂うつな気持ちより強く思える場合はどうでしょうか。それがいつになく長引き,2週間以上も続く場合はどうですか。さらに,ふさいだ気分のために,職場や学校,社会における通常の活動に支障が生じる場合はどうでしょうか。そのようなときは,うつ病の診断や治療を行なう資格のある専門家に相談するのが賢明でしょう。

生化学的なバランスの乱れが関係している場合,薬が処方されるでしょう。その他の場合は,問題に対処する方法を学ぶ助けとして,カウンセリング・プログラムが勧められるかもしれません。両方を組み合わせて良い結果の得られたケースもあります。大切なのは,進んで助けを求めることです。

前の記事に出てきた,双極性障害を抱えるレノールはこう述べています。「苦しんでいる本人はしばしば自分の状態におびえ,恥ずかしく思います。でも,何か問題があると感じているのに,ぜひとも必要な助けを求めないことのほうが恥ずかしいことです」。

レノールは自分の経験をこう語ります。「1年間,ほとんど寝たきりの状態でした。そんなある日,少し力が出てきたので,医師に電話して診察を受けることにしました」。レノールは双極性障害であると診断され,薬が処方されました。それは生活上の転機になりました。こう述べています。「薬をのむと普通の気持ちになります。でも,のむのをやめれば,以前の症状がみな戻ってくることを絶えず思い出す必要があります」。

うつ病を抱えるブランドンも同様にこう語っています。「十代の少年のころは,自殺することをよく考えました。自分は無価値な人間だという気持ちに圧倒されていたからです。30代になるまで医師のもとに行きませんでした」。ブランドンも,レノールのように薬をのんで障害に対処しています。しかし,それだけではありません。「全体的な健康を保つため,心身の両面に気を配っています。休息を取り,食事にも注意しています。また,思いと心を聖書からの積極的な考えで満たすようにもしています」。

しかし,ブランドンが指摘するとおり,うつ病は医学的な問題であって霊的な問題ではありません。この点を認識することは,回復のために重要です。ブランドンはこう述べています。「ある時,全く悪気のない仲間のクリスチャンから,ガラテア 5章22,23節によれば喜びは神の聖霊の実だから,憂うつになるのは何か聖霊を妨げることをしているからに違いない,と言われたことがありました。その言葉でますますとがめを感じ,落ち込みました。でも,助けを得るようになってからは,自分を覆っていた黒い雲は晴れてゆき,ずっと気分が楽になりました。もっと早く助けを得ていればと思いました」。

薬が処方されたら

薬の服用は,弱さのしるしではないかと感じる人がいます。では,こう考えてください。糖尿病患者はある一定の治療プログラムに従わなければなりません。それにはインシュリン注射も含まれるでしょう。それは失敗のしるしでしょうか。決してそうではありません。それは単に体の栄養バランスを整える手段であり,そうすることによって患者は健康状態を保つことができます。

うつ病や双極性障害の薬をのむのも,それとよく似ています。カウンセリング・プログラムだけで自分の病気についてよく理解できたという人も多くいますが,注意も必要です。化学的なバランスの崩れが問題となっている場合,病気はただ論理的に話すだけでは片づきません。

双極性障害を抱えるスティーブンは,こう述べています。「治療してくれた専門医は,こんな例えを話してくれました。人にあらゆる運転技法を教えたとしても,ハンドルやブレーキのない車を与えるなら,それまでに教えたことはほとんど何の役にも立たないでしょう。それと同じように,うつ病の人に認知療法を行なうだけでは,必ずしも望ましい結果は得られません。脳の化学物質のバランスを整えることが,まず大切な一歩です」。

うつ病では、脳の神経伝達物質がうまく働かなくなっていると考えられています。それで、うつ病は、脳の神経機能に変調が起きている病気であると考えられています。抗うつ薬は、セロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質を増加させる作用を持っています。そのため、効うつ薬がうつ病に効果があると考えられています。

因果関係は確定されていないものの、疾病データ上では、新しい抗うつ剤の普及により伝統的に自殺リスクの高い国で自殺率の大幅な低下をもたらしているとされています。

また、

イエスは,病んでいる人には医者が必要なことを認められました。(マタイ 9:12)イエスのこの言葉からも、聖書はある場合、医療の助けを得る方が賢明であることを認めていることが分かります。

大うつ病の症状

● 憂うつな気分が,ほぼ一日中,毎日のように,少なくとも2週間は続く

● 以前は楽しかった活動に興味を失う

● 急激な体重の増加または減少

● 睡眠過多,または不眠

● 種々の動作が異常に速くなるか遅くなる

● 原因不明の極度の疲労

● 無価値感と不適切な罪悪感,ないしそのいずれか

● 集中力の減退

● 自殺について繰り返し考える

ある症状は,気分変調症―軽度ながら慢性的なうつ病―のしるしの場合もあります。

[脚注]

アメリカ精神医学会によるこのリストは,病気の概要を知るためのもので,自己診断のためのものではありません。一部の症状は,うつ病ではない別の病気の症状である場合もあります。

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以上は目ざめよ2004年1月8日号「気分障害に取り組みながら生きる」からの引用です。「気分障害に取り組む」は(1)~(5)まであります。「(1)うつ病(2)双極性障害(3)医療の助けを得る(4)さまざまな助け(5)他の人たちはどのように助けになれるか」です。次回は気分障害に対処するためのさまざまな助けについて取り上げたいと思います。

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       診察を受ける

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