エゼキエル29章・古代エジプトに起きた事から得られる教訓
正しいか間違っているかは別として、私は最善を尽くしましたが、これらは私の意見を表明しているだけです。
エゼキエルはエジプトのファラオに預言をするように命じられました。エホバはエジプトを「ナイルの運河の中に身を伸ばして横たわる大きな海の巨獣」になぞられられました。ファラオに対してエホバは「いまわたしはあなたを攻める。」と言われました。(エゼキエル29:2,3)古代のエジプトが倒壊したことから現代の私たち、とりわけ勢力を伸ばしている諸国家は教訓を学ぶことができます。
エホバはエジプトをナイル川の巨獣に例え 野の表に倒れると予言されました エホバは「ナイルの運河の魚をあなたのうろこに付かせる。」と言われました。このことは、エジプトには、大勢の支持者がついたことを意味しているのではないかと思います。(エゼキエル29:4)しかし、エホバは「わたしはあなたを、あなたとあなたのナイルの運河のすべての魚を荒野に捨てる。あなたは野の表に倒れるであろう。」と言われました。(エゼキエル29:5) このことは、エジプトとその国民もしくはその支持者たちが「剣」によって倒れることを意味していました。(エゼキエル29:8,9)エジプトの地は「四十年の間」、「荒れ果てた所」となることになっていました。(エゼキエル29:8,9,11) そのようになった理由は、エジプトが「イスラエルの家にとって、支えとしての葦」だったからです。(エゼキエル29:6)エホバ神はイスラエルがバビロンに対抗するために、エジプトに頼ったことを不快に思われました。それで、神はイスラエルがエジプトに頼ったことでよろけるように取り計らわれました。(エゼキエル29:7) それで、エレミヤは、ユダの人々が頼ったエジプトの王が倒れてしまうことを預言しました。(エレミヤ44:29,30)バビロンに攻撃されたユダの人々は、バビロンに服する代わりに、エジプトのファラオ・ホフラに頼ったようです。しかし、エホバは「エジプトの王ファラオ・ホフラを・・・その魂を求めている者たちの手に渡す。」と言われました。(エレミヤ44:30)
エホバはユダが頼ったファラオが殺されることを予告されました―エジプトには支持者がいましたがバビロンに対抗することはできませんでした Wikiによると、ファラオ・ホフラは、エジプトの王としての立場を失い奪還しようとしましたが、同じようにファラオの立場を目指した敵の王の手によって殺されてしまいました。 ホフラは、一時ユダをバビロンから守ろうとしましたが、ホフラは敵に倒れました。ユダの人々の希望は打ち砕かれました。それで、エジプトは、「イスラエルの家が信頼を置くものとは」なりませんでした。(エゼキエル29:16) また、ユダヤ人の歴史家ヨセフスは,エルサレムが荒廃してから5年目にネブカドネザルが戻って来て,コイレ・シリア,アンモン,モアブに対して戦い,その後エジプトを攻撃したと書いています。(ユダヤ古代誌,X,181,182 [ix,7])バビロンは、エジプトを攻めてエジプトに打撃を与えました。 それで結局、エジプトは「地位の低い王国」となり、「もはやほかの諸国民の上に自らを高めることはない。」という結果になりました。(エゼキエル29:14,15) そして、続く説明によると、エホバはバビロンがティルスを攻撃して、神のご意志を行なったのに、何の物質的報いも得られなかったので、代わりにエジプトの富を報酬としてバビロンが得るように取り計らわれました。(エゼキエル29:18,19) このことは、私たちにどのような教訓を与えるでしょうか。エゼキエルの時代は、バビロンが覇権を握ることになっていた時代でした。そして、バビロンが世界に覇権を振るう状態はまだ長期間続くことになっていました。ダニエルの預言は、ペルシャがバビロンにとって代わることを預言していましたが、まだその時ではありませんでした。 また、バビロンに服することはユダにとって耐えがたいことであったかもしれませんが、バビロンはユダやその他の諸国家がエホバのご意志に反することを行ったため、ある意味神の裁きを行うための神の器ともなりました。そのためもあってその時代、ユダがバビロンに服することはエホバ神のご意志でした。 さらにその当時エジプトがバビロンに対抗しないようにすることは自らを守るすべとなったはずです。 しかし、その時、エジプトは大勢の軍勢を持っていました。それで、バビロンに対抗しようとしました。しかし、エジプトはあえなくバビロンの前に倒れました。エジプトは、バビロンを倒すことになっていた王国でなかっので、手痛い打撃を受けてしまいました。 今は、南の王の時代です。南の王の他にも発展していき、国力が増す国々もあるでしょう。例えば、ロシアや中国などです。ロシアや中国はある程度の強力な軍隊を持っており、また、経済力もある程度あります。また、それらの強国に他の国々もある程度、支持を与えるかもしれません。 Russian Army soldiers stand on and next to their IFOR marked BTR-80 ロシアは昔のエジプトのようにかなり大きな軍事力を持っています Soldiers with the People's Liberation Army at Shenyang training base in China, March 24, 2007. DoD photo by Staff Sgt. D. Myles Cullen, U.S. Air Force. 中国もかなり大きな軍隊を持っています―しかし大きな軍勢を持っていたエジプトがバビロンに倒れたことから警告を学ぶことができます しかし、聖書が述べている通り、北の王でなければ、また、その定めの時にならなければ南の王を倒すことは決してできないでしょう。反対に、南の王に対抗しようとするなら、手痛い敗北を被ることになるでしょう。 南の王はそのためにあらゆる手段を使うでしょう。では、どうしたら南の王によって倒壊させられるような事態を避けることができるでしょうか。 啓示の書には、大患難を生き残る地の王たちが、南の王と非常に良い関係を築いていたことを示しています。そして、それらの地の王たちは、南の王と共に経済的繁栄を享受します。(啓示18:9) 実際、ロシアにしても、中国にしても、アメリカと良い関係を築くならば、アメリカはロシアや中国製品の良い買い手になるでしょう。(啓示18:12,13)両国とも南の王との貿易によって経済的な益を享受することができるでしょう。実際に世界は経済的に依存関係にあり、どこの国が不況になっても他の国は南の王も含めて経済的に影響を被るでしょう。 昔のエジプトに起きたことを考えると、自国がある程度国力を増し、自国の支持国がある程度あったり、政府が国民によって支持されていたとしても、決して南の王と戦って勝つことはできません。 ロシアや中国などの諸国家は領土拡張政策をとるのは、賢明ではないと思います。戦争が起こらなくても、南の王は他のあらゆる手段をとって打撃を与える可能性もあるでしょう。南の王のさまざまな兵器と策略で弱体化させられたり、昔のエジプトのように国土が荒廃してしまうことがありえると思います。ですから、南の王と良い関係を築くのが賢明だと思います。 昔バビロンに倒壊させられたエジプトのように、早晩、国力の弱い「地位の低い国」になってしまう可能性があります。ですから、ある程度の国力がある国であっても南の王と平和な関係を築くようにお勧めします。