神が最後に神の律法の違反者を滅ぼされることは不当なことですか

　神は、この事物の体制の終わりにご自分の律法を尊重しない人々を滅ぼされます。そのことは、神が殺人者で、ご自分の権威を横暴に用いていることを意味しますか。また、そのようにすることは神がご自分の被造物を愛していないことを意味しますか。

　神は、人々にご自分の支配権を受け入れ、ご自分の律法を尊重するように求められます。このことを求められるのは、そのことが神に個人的に影響するからではありません。エホバ神はこの地上に住んでおられないので、地上の出来事とは関係を持たれません。神がご自分の律法を尊重することを求められるのは、被造物の幸福を望まれるからです。

　エホバ神は、どんなことを求めておられるでしょうか。神はご自分だけを神として崇拝することを求めておられます。(マタイ22:37)また、淫行、偶像崇拝、殺人、心霊術、盗みを禁じておられます。(創世記9:6。啓示9:20,21)また、血を体内に取り入れることも禁じられています。(使徒15:29)

　これらのことを神は被造物に対する愛の動機で求めておられます。エホバ神は愛の神です。(ヨハネ第一4:8)ですから、人々が平和で幸福にいつまでも生き続けることを願っておられます。そして、エホバ神は、宇宙と人間のすべてを創造されたので、何が人間の平和と幸福を損なうかをご存知です。

　全宇宙を創造された方が崇拝されることが当然のことです。(エレミヤ10:11,12)一方、もし、崇拝されるべき神が複数いるならば、世界に争いや不一致が生じるでしょう。また、神を崇拝することは、その方の律法を従うことも意味します。もし、世界に道徳基準が複数存在するならば、世界に争いや不一致を生み出すでしょう。

　また、殺人が許されていて、いつ私たちの命が奪われるか分からない状態だったら、私たちは決して平安に生活できないでしょう。

　また、淫行は、私たちの幸福と平安を損ないます。淫行が許されていたら、結婚している人は、配偶者の忠節を信頼することができず、心からの平安を感じないでしょう。また、淫行は両親の揃っていない私生児を産み出します。一人で子育てをしなければならない人も、父なし子も決して完全に幸福だとは言えません。

11de enero by Daquella manera (pregnancy4)淫行は独り親や私生児などの問題を引き起こします

　また、偶像崇拝は、創造者で命の与え主である方から目をそらします。(エレミヤ10:11,12)また、偶像崇拝は、何の助けにもならないものに人々を頼らせます。(イザヤ44:9,10。詩編115:4-8)人々は自分の崇拝する神に見習います。もし、その神が戦争を奨励する神であったら、人々は戦争をするようになるでしょう。

Vaishravana- the Buddhist Lord of Wealth, riding lion, carrying a victorybanner, Buddhist, Boudha, Kathmandu, Nepal by Wonderlane(idol3)偶像崇拝は何の力もないものに人々を頼らせることになります

　また、心霊術は、人々を悪霊に頼らせます。悪霊は利己的で、残酷なので、悪霊崇拝者は悲惨な生活を送ることになります。(マルコ5:1-5;9:17,18)また、盗みも人々の生活を損ないます。人々は自分の所有物がなくなる可能性があれば、やはり安心して生活できません。(啓示9:20,21)

　また、血の律法に違反することは私たちに害になります。血を体内に取り入れることによって、あらゆる疾病に感染する可能性があります。(使徒15:29)

　ですから、神の律法違反は、私たちの生活の平和と幸福を損ないます。エホバ神は、それゆえに人々がご自分の律法を尊重して生活することを求められます。

　神の律法に違反するなら、自分にして欲しいと思うことを他の人にしているとは言えません。(マタイ7:12)また、神を魂を込めて愛しているとも、隣人を自分自身のように愛しているとも言えません。(マタイ22:37-39)

　エホバ神は人々の自由意志の行使を許されます。エホバは今の事物の体制が続く間、神の律法に違反する人々が生き続けていくことを許されます。そして、人々がご自分の作られた物から益を受けることを許され、親切を示して、人々に悔い改める機会を与え続けられます。(マタイ5:45。使徒14:17)

　しかし、エホバ神は、ご自分の律法違反をいつまでも許されることはありません。この事物の体制の終わりには、神の律法違反者を滅ぼされます。この事物の体制の終わりを生き残るのは、神の律法を尊重する人だけです。(詩編37:28.29)

　神がご自分の律法に違反する人々を処刑するので、エホバ神は殺人者でしょうか。私たちは裁判所や警察や刑務所が犯罪者を取り締まったり、死刑にしても、裁判所や警察や刑務所を殺人者とはみなしません。かえってそれらの機関がふさわしくその権威を行使することを望むでしょう。

　ですから、神が人間の裁判所や刑務所や警察の働きをしたとしても、決して殺人者であるとか横暴であると言うことはできません。

　　　　　　　　　　最高裁判所bysekido (court)

　　　　　　警察署　by ColdSleeper(police1)　　　裁判所や警察は人々の生活の平和に貢献しますエホバ神は事物の体制の最後に裁判所や警察の働きをします

　警察や刑務所はその裁きにおいて間違いをしたり、横暴に行動することがあるかもしれません。しかし、エホバ神がこの事物の体制の終わりに邪悪な人々を裁かれる時、エホバ神は間違いをすることはありません。　　なぜなら、エホバ神は良い人も悪い人もみなその行いをすべてじっと観察しておられるからです。(箴言15:3)それで、神は裁きにおいて間違いをしません。

　

　聖書の中で、神は王、また、法令授与者、また裁き主であると述べられています。(イザヤ33:22)ですから、神は、宇宙の中で、最高の行政権、立法権、司法権を持っておられます。　そして、神はすべての命の授与者として、すべての知的な被造物の永遠の幸福を図らなければなりません。そのために、エホバ神は、最大限の辛抱強さを示された後、この事物の体制の最後には、ご自分の律法に違反する人々を滅ぼされます。

　また、エホバ神は命の与え主です。(詩編36:9)神は被造物の幸福のために、命を享受するための条件を指定する権利があります。それで、神がご自分の律法に違反する人々から命を享受する権利を差し控えたとしても、不当なことをしているとは言えません。

　　

　この事物の体制の最後まで、まだ時があります。それで、神は人々がご自分の音信に触れるよう取り計らわれて、理性と思考力と論理に訴えて、ご自分の支配権を受け入れることが被造物の幸福につながることを聖書から論じてくださっています。(使徒17:2,3)

　また、エホバ神はこの事物の体制の最後まで、最大限の辛抱強さを示された後、裁きを行われます。それで、神は横暴であるということもできません。神は、できるだけ多くの人々がご自分を認めて永遠の命を受けることを望まれるので、人々に対して辛抱しておられるのです。(ペテロ第二3:9。テモテ第一2:4)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　(bible26)エホバ神はこの事物の体制の最後まで辛抱強さを示して聖書から論じられます

　　エホバ神が願っておられるのは、人々があらゆる苦しみや悲しみから解放されて幸福のうちに永遠に生き続ける世界です。(啓示21:4)エホバ神は、単に被造物をあらゆる身体的な痛みや苦痛から解放することだけでなく、人々をあらゆる精神的感情的苦痛から解放することを望んでおられます。

　そのためには、神の律法を守ることが求められます。私たちは、他の人々に害をもたらさないようにするためには、自分がしたいと望むことを差し控える必要がある場合があるのです。神がこの事物の体制の最後に神の律法違反者を滅ぼされたとしても、それは不当なことではありません。

　私たちはエホバ神が愛の神であることを信頼して、聖書を研究し、神の律法に従い、聖書の神エホバを崇拝していきましょう。