啓示17章・すべての諸国家にとっての知恵の伴うそう明さとは

啓示17章・すべての諸国家にとっての知恵の伴うそう明さとは

「ここが知恵の伴うそう明さの関係してくるところである。七つの頭は七つの山を表わしており，その上にこの女が座っている。」（啓示17：9）

大いなるバビロンは七つの頭の上に座っていると述べられています。七つの頭、もしくは七つの山とは何を表わすのでしょうか。七つの頭は七つの山を表わしていると述べられています。

では、山は何を表わしているでしょうか。啓示17章9，10節に「七つの頭は七つの山を表わしており，・・・そして七人の王がいる」とありますから、頭は山を表していて、さらに、七つの山は七人の王を表わしています。さらに、ミカ4章には、末の日つまり主の日における預言がありますが、その聖句から、山が何を表わすかヒントが得られます。「末の日に，エホバの家の山はもろもろの山の頂より上に堅く据えられ，もろもろの丘より上に必ず高められる。もろもろの民は必ず流れのようにそこに向かう。」と預言されています。（ミカ4：1）それで、この聖句の中から、もろもろの山とは神の王国であるエホバの家の山に対抗する、人間が支配権を行使する国家や組織を表わしていることが分かります。(ミカ4：7。アモス6：1)

ですから、七つの頭また七つの山とは主の日における人間の国家つまり政府のすべてを表わしているでしょう。ですから、緋色の野獣つまり国際連合には主の日における人間の国家つまり政府のすべてが加わることになるでしょう。女が七つの山を表わしている七つの頭の上に座っているということは、大いなるバビロンが国際連合や人間の国家つまり政府すべてに支配を及ぼしていることを示しています。

知恵の伴うそう明さが関係してくるとは、何を意味するのでしょうか。箴言2章6，7節には、「エホバご自身が知恵を与えてくださるからである。そのみ口からは知識と識別力が出る。 そして，廉直な者たちのために実際的な知恵を蓄えてくださる。」と述べられています。では、大娼婦、大いなるバビロンが七つの頭と十本の角のある緋色の野獣の上に座っているという聖書の描写から、どのような実際的な知恵を汲み取ることができるのでしょうか。

この知恵の伴うそう明さとは、とりわけ、政治の立場に立つ人にとって知恵になるのでしょう。聖書は主の日に政治組織のすべてが大いなるバビロンの支配を受けていることを示しています。ですから、緋色の野獣や七つの頭は、神の崇拝と律法に反しない大いなるバビロンの支配に従う事が知恵であることを示しているのでしょう。

エホバは昔、バビロンの王ネブカトネザルに支配権を与えておられた時、周囲の諸国民の王にネブカドネザルのくびきに服するようにと次のように言われました。

「『そして今，わたしはこれらすべての地を，バビロンの王，わたしの僕，ネブカドネザルの手に与えた。わたしは野の野獣をも与えて，これに仕えさせた。そしてすべての国の民は，彼自身の地の時が来るまで，彼とその子とその孫とに必ず仕える。・・・そして，彼に，すなわちバビロンの王ネブカドネザルに仕えようとしない国民や王国，また，バビロンの王のくびきに自分の首をあてようとしないもの，わたしはその国民に剣と飢きんと疫病とをもって注意を向けることになる』と，エホバはお告げになる，『そしてついには，彼の手によってわたしはこれを滅ぼし尽くすであろう』。」(エレミヤ27：6～8)

エホバはメディア・ペルシャによってバビロンを倒壊させることを意図しておられましたが、その時までは、諸国家にバビロンに服するようにと通告されました。そうしない諸国家は災いを被り、バビロンによって滅ぼされてしまうことが警告されました。それで、当時、諸国家がバビロンに服するのは、エホバのご意志でした。

このことは、大いなるバビロンであるアメリカ合衆国についても、言えるでしょう。エホバ神は時が来たら、緋色の野獣が大いなるバビロンを滅ぼすことを予告しておられますが、その時までは、大いなるバビロンの支配の時と言えます。大いなるバビロンは七つの山の上に座っている、つまり主の日に存在するすべての人間の国家また政府に支配を及ぼしているのですから、大いなるバビロンの支配に反逆する国家は大いなるバビロンに滅ぼされる危険があるでしょう。実際、今までも、多くの政権が大いなるバビロンに反逆して、滅ぼされてしまっています。

それで、時が来るまで大いなるバビロンに諸国家が服するのは、知恵の伴うそう明さの表われだと言えるでしょう。

※大いなるバビロンがアメリカ合衆国をなぜ表わしていると言えるのかは、テーマ「大いなるバビロン」と記事をご覧ください。