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野の草を見つめながら 第8回 写真集を通して

フォトグラファー 市川五月写真集『都会に咲く小さな草花さえも』(いのちのことば社フォレストブックス)を出してから、いろいろな感想をいただけてとても感謝な日々を過ごしています。先日、教会の方から「会社の後輩に本をプレゼントしたら素敵な感想をもらったので伝えるね」とメールをもらいました。それは、こんな内容でした。「あの本を読んで、幸せに寝てる。ありがとうと本の作者さんに伝えてほしい。」会社の後輩Aさんは、数年前にお父さんを亡くされたそうです。きっと、毎日ぐっすり眠れずにいたのかなと思うと、この写真集が用いられたことをとても嬉しく感じました。義理のお母様にプレゼントしたTさんからは、「とても感動し、ちょっぴり涙が出てしまいました。今度もっと詳しくお話ししたいわ。ありがとう」とのお母様からの感想を伝

リレー連載 牧師たちの信仰ノート 第六回「弱さの極みの中で」(ひとり、伝道師として)③

遠藤芳子(えんどう・よしこ)1959年岐阜県生まれ。お茶の水女子大学、聖書神学舎卒業。日本同盟基督教団 和泉福音教会伝道師。主人の召天によって、牧師の妻という立場に終止符を打たれてしまった私は、自分の身の振り方について、非常に悩みました。「勇気をもって立て」という主人のことばに押し出されたとはいえ、現実を見れば、私も病の身、果たして何ができるというのだろうと、足のすくむ思いでした。しかし、教会の方々の愛に励まされ、二か月後には、新しい主任の牧師とともに、私も伝道師として立たせていただくことになりました。主がせよと言われるなら、その力も主が与えてくださるはずと、まさに文字どおり「神頼み」の心境でした。立って話をすることさえできなかった私は、主人が最後のころ使っていた同じ椅子を使って、座ったまま

書評Books アモス的預言の奨励集

宮城学院学院長 嶋田順好『平和への道―傷ついた葦を折ることなく』松尾光章 著B6判 2,000円+税いのちのことば社すぐれた奨励集である。ぜひ手にとって一人でも多くの方に読んでいただきたい。何よりも罪と死と滅びに勝利された復活の主の栄光を仰ぎつつ、キリストの贖罪愛に応え、服従せんとする証人としてのキリスト者がここにいる。だからこそ本書は、この時代の根底に巣食う人間の罪をするどく剔抉し、悔い改めを迫るアモス的預言の奨励集となっている。いつの間にか言論の質は地に堕ち、侵略と敗戦の歴史を忘却の彼方に押しやらんとする言説が満ちる時代となってしまった。その時代のただなかで「過去に目を閉ざす」ことなく、常に御言葉によって刷新されつつ、「平和への道」を希求せんと願う著者の一貫した姿勢に胸を打たれる。著者は

日常の「神学」 今さら聞けないあのこと、このこと 第16回 家庭礼拝

岡村 直樹横須賀市出身。高校卒業後、米国に留学。トリニティー神学校を卒業し、クレアモント神学大学院で博士号(Ph.D.)を取得。2006年に帰国。現在、東京基督教大学大学院教授、日本福音主義神学会東部部会理事、hi-b-a責任役員、日本同盟基督教団牧師。 家族とは、夫婦や親子、兄弟といった関係性を指す言葉です。エペソ人への手紙2章19節には「こういうわけで、あなたがたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、聖徒たちと同じ国の民であり、神の家族なのです」とあります。クリスチャンとは、人種や国籍の壁を超え、神様を中心として家族のようにつながっている素晴らしい関係性であるということになりますね。一方「家庭」は、共に暮らす家族によって築かれる共同体を意味します。たとえば、家族の誰かが結婚して家を出るとき

信じても苦しい人へ 神から始まる新しい「自分」最終回 超越への道② 〜下る信仰へ〜

中村穣 (なかむら・じょう)2009年、米国のウエスレー神学大学院卒業。帰国後、上野の森キリスト教会で宣教主事として奉仕。2014年、埼玉県飯能市に移住。飯能の山キリスト教会を立ち上げる。2016年に教会カフェを始める。現在、聖望学園で聖書を教えつつ、上野公園でホームレス伝道を続けている。 自分が弱っているとき、イエス様のところに行って元気をもらうのは良いことです。しかし、元気になった途端に、「それでは行ってきます!」と、イエス様のところから離れてしまう感覚を体験したことはないでしょうか。また奉仕で疲れきっているときに、イエス様のところに行って力をもらってがんばる。しかし、また疲れてイエス様のところに行く。ガソリンがなくなったときだけ、ガソリンスタンドに行くように、満タンのときは必要とせず、

書評Books 歴史的文脈の中から浮かび上がってくる生のイエスの声を聞く

イムマヌエル武蔵村山田園キリスト教会 牧師  岩上敬人『イエスの挑戦―イエスを再発見する旅』N・T・ライト 著鎌野直人 監訳飯田岳 訳B6判 2,500円+税いのちのことば社本書はN・ T・ ライトが「史的イエスの探求」の研究成果から、主イエスが一世紀のユダヤ人社会に投げかけた挑戦を、現代の福音派の教会とクリスチャンに解説し、その挑戦をクリスチャンと教会に投げかける内容となっています。イエスが教えた神の国の福音とは、歴史的にどのような意味をもっていたのか、またイエスが用いた象徴(安息日、食事規定、土地、神殿)の意味は何か、キリストの十字架と復活という歴史的事実からキリストの神性と救済の意味を掘り下げながら論じています。本書を通して私たちは一世紀のユダヤ人社会の歴史的、宗教的背景について大切な

信じても苦しい人へ 神から始まる新しい「自分」第9回「ありのまま神学」③ ~十字架から見た「ありのまま」~

中村穣 (なかむら・じょう)2009年、米国のウエスレー神学大学院卒業。帰国後、上野の森キリスト教会で宣教主事として奉仕。2014年、埼玉県飯能市に移住。飯能の山キリスト教会を立ち上げる。2016年に教会カフェを始める。現在、聖望学園で聖書を教えつつ、上野公園でホームレス伝道を続けている。 今回は「ありのまま神学」の最終回として、十字架から見た「ありのまま」についてお話しします。イエス様にそのままの私をゆだね、ありのままの私を受け入れるとき、神様から始まる新しい自分を受け取ります。そこに私たちの自由があります。それは、“私”が“私の思い”を超える自由です。それは、できる・できないという自分の内にある比較から脱し、その私の内側に神様が生きてくださることです。そして、神様が私を突き動かします。必

本ソムリエが惚れた1冊 『主よ、みこころを教えてください』

『主よ、みこころを教えてください』ある英国の説教者 著 湖浜馨訳B6判 200頁 1,900円+税あえて、本名を名のらず、ある英国の説教者として出版されていることにも、大きな感動とそこから謙遜を学ばせていただきます。古典というにはまだまだ若い本ですが、長きにわたって読み継がれている良き本です。この本を手にすることで、その中で紹介されている新たな本との出会いが、まるでチェーン式バイブルのように思われます。今、手にしている700年近く読み継がれている本(『キリストにならいて』トマス・ア・ケンピス著)もその中の1冊です。リビングを開放して、1か月に6日だけ開いている本屋ぴりぽにある本は約3000冊。本屋と言えない数ですが、この中で何冊の本が100年、200年と読み継がれていくのだろう、何冊生き残っ

第5回 この本のココが良かった~愛読者の声~

大人も子どもも名作絵本に出会える『絵本の泉 心を育む絵本の名作40』高原典子 著四六判 192頁 本体1,300円+税本についての解説がとても上手で、「読まなくっちゃ!」と思わされました。40冊全部図書館から借りて(所持しているものもあり)、楽しく読みました。【70代・女性】 イスラエルの滅亡から新約までの歴史『マンガ 聖書時代の古代帝国』クレマインド 文・絵/チョ・ビョンス 監修/藤本匠 訳A5判 322頁 本体1,800円+税ソロモンの後の分裂王国について学んでいた時にもっと詳しく書かれている本はないかとネットで調べたところ、この本を見つけ、評価のコメントに、深い知識の上に書かれていておもしろいということが書かれていたので購入した。思った以上にわかりやすく、マンガなのでコミカルで大まかな

特集 名著を味わう 名著との出会い

世代を超え、読み継がれてきた信仰「名著」。長い年月を経ても色あせることのないその魅力と、名著をとおして信仰が養われるとはどういうことかを考える。 日本福音キリスト教会連合・東松山福音教会 牧師  岡山英雄名著は、時代を超え、現代の私たちに語りかけます。私は求道中に、三人のキリスト教思想家によってキリスト教信仰へ導かれました。その一人は、十七世紀フランスの思想家パスカルです。彼は当時最高の知性を持つ科学者でしたが、三十一歳の夜、深い信仰体験をし、死後それを記したメモが見つかりました。『パンセ』(前田陽一・由木康訳、中公文庫)は、この体験に基づいて書かれました。『パンセ』において、彼は人間と世界の現実を鋭く洞察し、人間にとってキリスト教が不可欠であることを示します。私はこの書によって、科学的な緻

~Daily Light~ 第6回 かけがえのないもの

~Daily Light~石居麻耶 Maya Ishii千葉県出身。アーティスト。画家。イラストレーター。東京藝術大学大学院美術学部デザイン専攻描画造形研究室修了。大学卒業後の個展やグループ展等の展覧会やホームページ、ブログで発表した作品をきっかけに本の装画、週刊誌、文芸誌、新聞連載のイラストなどの仕事を担当。 第6回 かけがえのないもの私は今日に至るまで何度か引越しをしましたが、その中でも一番記憶に残っている思い出があります。私が小学校三年生の頃、これまで住んでいた社宅が老朽化で取り壊されることになり、別の場所に社宅が建てられることになったのでした。今思い出すとお世辞にも住みやすいとは言いがたく、床板はギシギシと音を立て、窓枠は木製、雨漏りもして水道管も錆び、部屋は狭かったのですが、その中

泣き笑いエッセイ コッチュだね! みことば編 第15回 ちゃんと知られている

朴栄子 著 「主よ あなたは私を探り 知っておられます。あなたは 私の座るのも立つのも知っておられ遠くから私の思いを読み取られます。」(詩篇139・1、2)牧師家庭に生まれ育った性で、みことばや説教は子守歌のようなものでした。神さまの存在を疑ったことはありませんが、どんな話も新鮮に思えず、またかと思ってしまう生意気な子でした。しかしわが家の変革は、長姉が高校生キャンプに行ってから起こりました。明確に信仰の決断をして、変わったのです。いわゆるボーンアゲインです。いやいやだった礼拝や夕拝にも、嬉々として出席し、大声で賛美するようになったのです。そして次姉が翌年、それに続いたので、わたしも参加を申し出ました。ところがまだ中二だったので、断られてしまったのです。ちょうど同じ時に大阪である集会が開かれ

時代を見る眼293 心の平安 [2]相手との和解を通して心の平安を取り戻す

精神科医 堀江通旦世界は急速に変化しています。経済的なグローバリゼーションはいつの間にか人々の思想をも支配しているようです。周知のように、拡張していく自由貿易の前提は、国と国との間を隔てていた関税を廃止することでした。関税は防衛でもあり束縛でもあります。縛るものから解放されて自由になろうという思想は今に始まったことではありませんが、20世紀の半ばから欧米ではポストモダニズムと呼ばれる、既成の伝統を疑う時代思想が台頭し、それ以来真理の基盤が流動化し、価値観が著しく変わってきて、伝統的な倫理は意識から締め出され、最も強い結びつきであるはずの家族の絆も力を失ってきています。このような世界的な風潮にさらされ、日本でも崩壊していく家庭は明らかに増えています。*      *      *平成24年度の

『歎異抄』と福音 第十八回 すえとをりたる慈悲とは

東京基督教大学教授大和昌平仏教における「慈悲」は、キリスト教における「愛」にかなり近い概念だ。「慈悲」の「慈」はサンスクリットのマイトリー(友愛)から派生し、友に楽しみを与えることを意味する。「悲」の原語は呻きを意味するカルナーで、苦しみを除くことを意味する。「喜んでいる者たちとともに喜び、泣いている者たちとともに泣きなさい」(ローマ12・15)を連想されるのではないだろうか。しかし、仏教の「愛」に聖書の「愛」の意味はない。仏教の「愛」は、渇きを意味するトリシュナーから派生し、欲望や貪りや性欲を意味する。欲愛・渇愛・性愛と表され、戸惑うほどに意味の異なる概念となっている。京都で牧師だった時、ある寺院の僧侶から丁寧な質問をいただいた。聖書における「愛」についての質問だったが、スタンダールの『恋

特集 キリスト教書店の魅力~本を買うだけじゃない楽しさ~ 「他者」と出会える場所

キリスト教書店 ハレルヤ 店長  嶋津秀成 「ネットで本が買えるのに、そもそも書店に行く(書店で本を買う)必要はないではないか」とは、とある人から言われた言葉です。それに対して私はどう反論したか。実をいうと「まあ、そうですね」と言ってしまったと思います。確かに、書店がそこにある意義というものをあまり深く考えてこなかったというのがその時の実情でしょう。まあ、そうなんです。とにかく何らかの目的(購入したい本がある等)をもってなにがしかの本屋に入って要件を済ませて店を出る、巷にある本屋とは、そういったものなのでしょうか。いやいや、本屋に限らず、そういった店はあまりないように思います。周囲を気にしながらコソコソと入るような店なら、そういう立ちい振る舞いもしなければならないかもしれませんが。あるお客さ

書評Books 牧師のこころ、ヨハネさながらに

日本同盟基督教団・新潟五十嵐キリスト教会 牧師  下川友也『黙示録の7つの教会への手紙』柴田敏彦 著B6判 1,800円+税いのちのことば社「主は羽織袴の出で立ち、相手はステテコ姿のラオディキア」(本文二二八頁)。著者あとがきに、小畑進牧師独特の言葉が引用されている。著者の経験の約五年前(一九六七年)に私は、神学校卒業の年、秋に小畑師を新潟に迎え、黙示録の七つの教会をテーマにした説教を聴いた。当時の恩師はまだ三十八歳。しかし、説教は早くも完熟していた印象である。聖書的であることは言うまでもないが、ともかく面白かった。知的に、信仰的に、大きな刺激を受けた。柴田師も私も時期は違え、同じ神学校、同じ奉仕教会(日本長老教会・杉並教会)で過ごし、黙示録だけでない、聖書の説教について決定的なことを小畑牧

特集 ほんとうの贈りもの

プレゼントを贈り合うクリスマス。今年は何を贈ろうか、と頭を悩ませる人もいるのではないでしょうか。この秋に出版された、絵本『おくりもの』(泉谷千賀子著)に込められたメッセージから、ほんとうの「贈りもの」について、著者の泉谷さんに聞いてみました。著者インタビュー・あなたは大切な贈りもの泉谷千賀子(いずたに・ちかこ)羊毛フェルト作家。1961年福島県生まれ。大阪府在住。羊の毛にたくさんの愛を込めて笑顔が広がってゆくことを願っている。著書に『みつけたよ』(いのちのことば社)がある。日本人は諸外国に比べ、自己肯定感が低いといわれる。何かをできなければと追い詰められている人も多いだろう。泉谷さんが、被災した故郷・福島への思いを込め、制作した前作『みつけたよ』。神に捜され、覚えられ、必要とされているという

書評Books そうだ、本を贈ろう

日本イエス・キリスト教団 西宮聖愛教会 副牧師 鎌野喜恵子『生きるのが楽になる聖書のことば』フォレストブックス編集室 編B6変型判・定価1,210円(税込)フォレストブックス『名句で読む聖書』フォレストブックス編集室 編B6変型判・定価1,100円(税込)フォレストブックス小学生の頃、クリスマスに贈られた岩波少年文庫で、わくわくドキドキしながら主人公たちと冒険を楽しみました。牧師であった私の父は七十六歳で亡くなりましたが、数か月過ぎた頃、礼拝中にふと「もう父が講壇で語ることはないんだ」と思い、知らないうちに涙を流していました。その夜、以前友人から贈られた絵本を手にとり読み進める中で、父なる神様の永遠の愛に慰めをいただきました。誰かに本を贈るときは、その人の興味や今抱えている悩みなどへのヒント

~Daily Light~ 第2回心を照らす光

石居麻耶 Maya Ishii千葉県出身。アーティスト。画家。イラストレーター。東京藝術大学大学院美術学部デザイン専攻描画造形研究室修了。大学卒業後の個展やグループ展等の展覧会やホームページ、ブログで発表した作品をきっかけに本の装画、週刊誌、文芸誌、新聞連載のイラストなどの仕事を担当。目が覚めたときから晴れている朝には、昇る太陽の輝きに心浮き立つ思いがしたり、まぶしさに目を細めてみたり、まだ眠たいと目をこすりながらも、朝の光に背を押されるようにして、一日の始まりを受け入れてゆくひとときもあります。光に照らし出され、色彩を増す風景が目の前に広がってゆく。目に見えないものは気づきにくく、目に見えるものはすべて見ていると思ってあたりまえになってしまい、大切なものを見失っていることがあります。通りす

日常の「神学」 今さら聞けないあのこと、このこと 第8回 教会学校

岡村 直樹横須賀市出身。高校卒業後、米国に留学。トリニティー神学校を卒業し、クレアモント神学大学院で博士号(Ph.D.)を取得。2006年に帰国。現在、東京基督教大学大学院教授、日本福音主義神学会東部部会理事、hi-b-a責任役員、日本同盟基督教団牧師。 子どもたちが教会で聖書を学ぶ、いわゆる「教会学校(日曜学校)」を始めたのは、ロバート・ライクス(一七三六~一八一一年)というイギリス聖公会の信徒でした。産業革命の嵐が吹き荒れていた当時のイギリスの都市部には、低賃金の工場労働者として地方から来た多くの少年少女たちが集まっていました。教育の機会を持たなかった彼らの状態を嘆いたライクスが一七八〇年、他の信徒たちと協力して、少年少女たちの唯一の休日であった日曜日に、彼らの教育に取り組んだのが「日

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Bible Verses About Welcoming ImmigrantsEmbracing the StrangerAs we journey through life, we often encounter individuals who are not of our nationality......

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