ソドムとゴモラとは?あらすじや関連作品などをわかりやすく解説

正しいか間違っているかは別として、私は最善を尽くしましたが、これらは私の意見を表明しているだけです。

ソドムとゴモラという名前に聞き覚えがあるかもしれません。これは聖書に登場する場所の名前です。
スタジオジブリの名作映画『天空の城ラピュタ』でムスカの台詞の中に登場し、国民的漫画『ワンピース』にもソドムとゴモラという動物が登場しています。
ロバート・アルドリッチ監督で映画化もされ、マルセル・プルースト著『失われた時を求めて』の章にもなっています。
「悪徳と退廃の代名詞」と言えるソドムとゴモラですが、そのストーリーについて良く知らない方が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は聖書が伝えるソドムとゴモラのストーリーのあらすじ、ソドムとゴモラがあった場所や天からの火という現象の解明の試み、ソドムとゴモラの罪、そして関連作品をざっくりとご紹介いたします。

目次

ソドムとゴモラのストーリーのあらすじソドムとゴモラはどこにあったの?何が起こったの?ソドムとゴモラは何をしたの?ソドムとゴモラの罪とは?有名なソドムとゴモラの怖い絵画とは?ソドムとゴモラの関連映画を紹介まとめ

 

ソドムとゴモラのストーリーのあらすじ


ソドムの最後の夜のイメージ

神様は全人類に祝福をもたらすためにアブラハムとその子孫を選びました。
そして、ある日、神様はアブラハムに、悪徳な町として有名で、人々を苦しめていたソドムとゴモラの調査に行くと打ち明けました。
アブラハムは神様の調査の結果、ソドムとゴモラが神様に裁かれて滅ぼされる可能性が高いことを知り、神様に条件付きでソドムの町のために懇願します。
甥のロトとその家族がソドムの町に住んでいたからです。
ロトは、アブラハムが神様の呼びかけに従って故郷を去った時から、一緒についてきました。
しかし、アブラハムとロトの家畜が増えた時、お互いの群れを牧する羊飼いたちの間で争いが起こり、二人は別々の場所に離れることとなりました。アブラハムの「好きな場所を選びなさい」という呼びかけで、ロトは当時よく潤っていたソドムのある低地の地域を選び、移り住んでいたのでした。

アブラハムは神様に向かって、

「まことにあなたは正しい者を、悪い者と一緒に滅ぼされるのですか。
たとい、あの町に五十人の正しい者があっても、あなたはなお、その所を滅ぼし、その中にいる五十人の正しい者のためにこれをゆるされないのですか。
正しい者と悪い者とを一緒に殺すようなことを、あなたは決してなさらないでしょう。
正しい者と悪い者とを同じようにすることも、あなたは決してなさらないでしょう。
全地をさばく者は公義を行うべきではありませんか」
創世記18:23-25


神の使いを迎えるアブラハム

と、謙遜、かつ大胆に申し上げます。
神様はアブラハムの願いを聞き入れ、「もしソドムで町の中に五十人の正しい者があったら、その人々のためにその所をすべて赦そう。」と約束してくださいました。
さらにアブラハムは粘り強く嘆願し続け、少しずつ数を45人、40人、30人、20人と減らしてゆき、ついに神様はソドムの町に10人の正しい人がいたら町を滅ぼさないと約束してくださいました。
しかし、残念ながらソドムの町には、たった10人の正しい人もいなかったため、町は滅びることとなるのです。

さて、神様の2人の御使いがソドムの町を訪れると、町の門に座っていたロトが御使いたちを家に迎え、もてなしました。
ところが、邪悪なソドムの住民たちはその天使たちに集団で悪さをしようとし、ロトの家を取り囲んだのです。
ロトは天使たちを守るために必死に抵抗しますが、住民たちは聞く耳を持たず、ロトにも危害を加えようとしました。


『ニュルンベルク年代記』(1943年)
破壊される街から脱出するロトと妻子だが、
神の言いつけを破って後ろを振り向いた妻が
塩の柱になり始めている

そこで、神様の御使いたちは住民たちの目をくらまし、ロトとその家族に神様がソドムを滅ぼそうとしているから町を離れなさいと命じました。
御使いたちは狼狽するロトに妻と娘たちを連れて逃げるように促し、町の外へと連れ出します。
ロトがゾアルの町に避難し、日が上ると、神様は天から硫黄と火とを降り注いでソドムとゴモラの町を滅ぼしました。
天使たちはロトとその家族に、町を離れる際に決して後ろを振り返らないようにと警告しましたが、ロトの妻は後ろを振り返ったために塩の柱に変わってしまいました。
こうして、神様はアブラハムを覚えて、ロトを滅びの中から救い出してくださったのです。


『ロトとその娘たち』
ヤン・マセイス(1565年)

さて、ロトと2人の娘は無事に逃げ延びましたが、その後、人里を離れてほら穴で暮らすようになりました。
結婚する相手もおらず、子どもを残せなくなることを恐れたロトの娘たちは、父親に酒を飲ませ、近親相姦によって子孫を残すことを選択します。
ロトの娘たちのこの決断は、性的に乱れていたソドムの町に長く住んでいた影響を受けたのではないかとの指摘もあります。

 

ソドムとゴモラはどこにあったの?何が起こったの?

ソドムとゴモラは死海の南部に沈んでいるという説もあれば、死海南東部にあるバブ・エ・ドゥラーとヌメイラという遺跡がソドムとゴモラだったという説もあります。
2005年に開始したヨルダン考古局とアメリカの発掘プロジェクトによって、死海の北東部にあるタル・エル・ハマム遺跡がソドムの町の有力な候補地の一つとしてあげられています。
死海西岸にある岩塩の山の中には、ロトの妻と言われる塩の柱もあり、ソドムとゴモラは死海周辺に位置したのではないかという考えが一般的です。


タル・エル・ハマム遺跡

特に、タル・エル・ハマム遺跡では、考古学的な調査によって、焼けたレンガのがれきや灰の層が発見されており、発掘プロジェクトの責任者であるスティーブン・コリンズ教授は、ソドムとゴモラの町全体が一回の破壊的な出来事、具体的には紀元前1700年頃に地球に落下した隕石の空中爆発によって破壊されたと主張しています。
ソドムとゴモラの滅亡に関しては、超古代文明による核戦争によるという主張もありますが、こちらに関しては考古学的な根拠はないようです。

 

ソドムとゴモラは何をしたの?ソドムとゴモラの罪とは?

旧約聖書の創世記は、ソドムとゴモラの罪について2箇所で語っています。

「ソドムの人々はわるく、主に対して、はなはだしい罪びとであった。」
創世記13:13

「主はまた言われた、「ソドムとゴモラの叫びは大きく、またその罪は非常に重いので、」
創世記18:20

これらの箇所から、ソドムとゴモラは罪深い町であり、人々を苦しめていたことが分かりますが、それ以上のことを知ることはできません。
新約聖書のユダの手紙によると、

「ソドム、ゴモラも、まわりの町々も、同様であって、同じように淫行にふけり、不自然な肉欲に走ったので、永遠の火の刑罰を受け、人々の見せしめにされている。」
ユダの手紙1:7

と記されていて、ソドムとゴモラの罪は「淫行」と「不自然な肉欲」、つまり、性的な罪と関係していたことが分かります。

もう一度創世記に戻ると、19章5節で、ソドムの町の住民がロトの家に押し寄せ、こう要求しています。
「今夜おまえの所にきた人々はどこにいるか。それをここに出しなさい。われわれは彼らを知るであろう」。」
ソドムの人々が非常にフレンドリーでウェルカムな人々であり、かなり強引に町の広場で客人たちの歓迎の宴をもよおそうとした、というわけではありません。
聖書ではしばしば「知る」は性行為を表しており、ここでもソドムの住民は御使いたちを集団で強姦しようとしたか、あるいは暴力を加えて思い知らせるつもりであったのでしょう。
ここから、ソドムとゴモラの罪は、性的な乱れと暴力であったことが分かります。

旧約聖書のエゼキエル書には、ソドムとゴモラの罪に関して、別の点があげられています。

「見よ、あなたの妹ソドムの罪はこれである。すなわち彼女と、その娘たちは高ぶり、食物に飽き、安泰に暮していたが、彼らは、乏しい者と貧しい者を助けなかった。
彼らは高ぶり、わたしの前に憎むべき事をおこなったので、わたしはそれを見た時、彼らを除いた。」
エゼキエル書16:49-50

エゼキエル書によると、ソドムとゴモラは高慢で、自分たちは食べ物に不自由しない暮らしをしつつ、貧しく食べる者がない人々を見捨てていました。
まとめると、ソドムとゴモラの町の主な罪は、性的な乱れ、暴力、そして高慢と憐みの心の欠如であったと推測できます。

 

有名なソドムとゴモラの怖い絵画とは?


『ソドムとゴモラの滅亡』
ジョン・マーティン(1852年)

ソドムとゴモラといえば、怖い絵画で知られています。
その中の1つは、1852年にイギリスのロマン派の画家ジョン・マーティンが描いた『ソドムとゴモラの滅亡』です。
旧約聖書の創世記に記されているソドムとゴモラの滅亡をテーマとしたこの絵画には、神様が罪深い都市ソドムとゴモラを天からの火と硫黄で焼き滅ぼす瞬間が劇的に描写されています。
この絵を見る人々が思わず恐れを感じてしまうのは、神様の裁きの圧倒的な光景を目の当たりにするという事柄の性質上、当然と言えるかもしれません。
『ソドムとゴモラの滅亡』はイギリスのレイン・アート・ギャラリーに所蔵されています。
風景画や聖書の物語を題材にした作品で知られるジョン・マーティンの他の代表作には、同じく神様の裁きを描いた『ベルシャザルの饗宴』や『バビロンの陥落』などがあります。

 

ソドムとゴモラの関連映画を紹介

映画『ソドムとゴモラ』は、1962年に公開されたイタリアとアメリカの合作映画で、ロバート・アルドリッチが監督を務めました。
この作品は、旧約聖書の『創世記』に記されたソドムとゴモラの堕落と滅亡を描いています。
ストーリーは、ヘブライ人の指導者ロトとその一行が腐敗と退廃の町ソドムとゴモラに到着するところから始まります。
町の女王ベラは彼らに土地を提供し、友好関係を築こうとし、ロトはベラから送られた奴隷イルディスと恋に落ちるのでした。
しかし、ベラの弟アスタロフと彼に通じていたヘラム族が奇襲を仕掛け、物語はクライマックスへと進んでいきます。
映画は、壮大なスペクタクルシーンや陰謀、戦闘シーンを交えながら、ソドムとゴモラの堕落と神の怒りによる滅亡を描いています。
主要キャストは、スチュワート・グレンジャー(ロト役)、アヌーク・エーメ(ベラ女王役)、ピア・アンジェリ(イルディス役)などです。
この映画は、聖書の物語を基にした歴史映画として、多くの人々に知られています。
興味があれば、ぜひご覧になってみてください。

 

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。いかがでしたか。
この記事では、創世記が伝えるソドムとゴモラの物語、ソドムとゴモラの町の位置や天の火という現象の解明の試み、ソドムとゴモラの罪、関連絵画や映画を紹介してきました。
ソドムとゴモラのストーリーが教えるように、創造主である神様は正しいお方ですから、罪深い町を永久に放置してはおかれず、裁きをなさいます。
しかし、私たちが罪を悔い改め、神様を信じて歩んでゆくなら、神様は滅びから救い出してくださるのです。
アブラハムがロトたち家族のために、神様に大胆に粘り強く祈った姿勢からも教えられますね。
聖書には、神様がどんなお方なのか、私たちはいかに生きるべきかを教えるストーリーが他にもたくさん含まれています。
ぜひ、聖書を読んでみてくださいね。

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