啓示6章・第六の封印が開かれ大患難が起こる

先回までエホバ神が持っておられた巻き物の封印をイエスが第五の封印まで開かれることによって明らかになった預言を説明しました。次に第六の封印が開かれると大きな地震が起こります。そして、太陽が黒くなり、月が血のようになります。（啓示6：12）啓示の書は「しるし」によって預言されていますから、これには比ゆ的な意味があるはずです。これは何を意味するのでしょうか。（啓示1：1）

大きな地震は啓示の書の中で、大いなるバビロンの滅び、つまり大患難を意味しています。なぜなら、啓示16章の中で「人が地上に現われて以来起きたことのないような大地震」は、「大いなるバビロン」に「神の憤りの怒りのぶどう酒の杯を・・・与える」ことを意味しているからです。（啓示16：18，19。マタイ24：21）ですから、大きな地震とは、神の怒りの表れとして北の王が南の王を攻撃する大患難を意味しています。

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第六の封印が開かれると起こる大地震は大いなるバビロンが滅ぶ大患難を意味しています

その時、太陽が黒くなり、月が血のようになります。（啓示6：12）太陽が黒くなるとは、何を意味しているでしょうか。預言者イザヤは古代バビロンがメディア・ペルシャの前に倒壊しようとした時に、「太陽は・・・暗くなり、月もその光を輝かせない」と述べました。（イザヤ13：10）ミカ3章によると、太陽が沈み暗くなることは「幻がなくな（り）」、「占いをすることはできなくなる」ことを意味しています。さらに、「神からの答え」が得られないことを意味しています。（ミカ3：6，7）

　　　　　　Total solar eclipse solaire 1999 byluc.viatour(blacksun1)

大患難の際に太陽が暗くなることは将来の見込みがまったく絶望的であることを示しています

ですから、昔、バビロンが滅びる時も、将来の明るい見込みという神からの啓示は何もなかったので、人々は絶望するしかありませんでした。大患難が起きる時も、人々は神からの導きを求めるかもしれませんが、偽りの預言者たちは明るい啓示を何も示すことができず人々は絶望するしかないでしょう。

月が血のようになるとは何を意味しているでしょうか。血のようになるとは、紅のように赤くなることを意味しています。赤いこと、緋のようであることは罪がはなはだしいことを意味しています。（イザヤ1：18）ですから、この事物の体制で啓発を与える存在も、人々にはなはだしい罪を犯させるように導くことを意味しているのでしょう。

 

Red Moon - Suspended in Space bySudhamshu(redmoon1)

大患難の際に他の人々に剣を持って戦い人殺しをしてはなはだしい罪を犯すように勧める人がいるでしょう

しかし、ヨエル2章は神の言葉を遂行する「数が多くて強大な民」が、太陽や星が輝かない時に存在することを確証しています。さらに、ヨエル書の中には、「エホバの名を呼び求める者はみな安全に逃れることになる。」と述べられています。（ヨエル2：31，32）そして、使徒2章でも、ヨエル2章の預言が引用され同様のことを述べています。（使徒2：20，21）

ですから、大患難の時には、エホバを源としない啓発の源は、人々に明るい希望を差し伸べることがいっさいできず、かえって大患難で戦うよう人々に奨励し強制するのでしょう。しかし、イザヤ書には、エホバに「反抗的になるなら，あなた方は剣で食い尽くされる。」と述べられています。剣をとって戦う人は「剣によって滅びる」でしょう。（マタイ26：52。啓示13：10）

しかし、大患難の時に武器をとって戦うのではなく、イエスの助言に従って山に逃げ、また神の言葉を宣べ伝える人々が大勢存在するでしょう。それで、正しくエホバを崇拝する人は、大患難が生じる時救われる道を知っています。

さらに、啓示6章によると、大患難の時に「天の星が地に落ち（ます）」（啓示6：13）また、「天が去ってゆき（ます）。」（啓示6：14）聖書の中で比ゆ的な星とは、「多くの者を義に導いている」天的希望を与えられているクリスチャンのことです。（ダニエル12：3）それで、「天の星が地上に落ちる」とは、世界の政治的な大変動のために一部の油そそがれたクリスチャンがサタンの影響によって不忠実になってしまうことを意味するでしょう。（啓示12：4）

ダニエル書によると、天的希望を持つクリスチャンの中には、神の律法に対する違反に陥り、神への定期的な奉仕を中断してしまう者がいることを示しています。（ダニエル8：10-12。啓示12：3，4）さらに、啓示の書の中でも、一部の天的希望を持つクリスチャンが「野獣の像」に対する偶像崇拝に陥ることを示しているようです。（啓示13：7，12。ダニエル11：31，32。エゼキエル43：9；44：15）

Las Perseídas by Kevin Pacheco（shootingstar）

一部の天的希望を持つ聖なる者たちは厳しい迫害と圧力に負けて神に不忠節になってしまうでしょう

大患難の前には、「荒廃をもたらす嫌悪すべきもの」つまり、北の王によって設立される国際的な政治組織が、全世界のクリスチャンに神への崇拝や奉仕をやめるように要求することが考えられます。 (啓示13：15－17)でも、神の是認を求めるクリスチャンは、何らかの形で神への崇拝と奉仕を続行する必要があります。

啓示6章の天が去っていくとは何を意味しているでしょうか。もちろん、聖書の中で「大空」は天と呼ばれています。（創世記1：8）しかし、ここで天は比ゆ的な意味でしょう。エホバの証人は、比ゆ的な意味で、天とは政府であると解釈しています。しかし、より正確には啓示の書の中で、「天と天に住む者」が存在すると聖書は述べています。（啓示12：12）「天に住む者」とは、「天の召しにあずかる」クリスチャン、「聖なる者たち」を意味しています。（エフェソス2：6。ヘブライ3：5。啓示13：6）ですから、「天が去っていく」とは、天的希望を与えられているクリスチャンが大患難の時に、地上からいなくなっていくことを意味しているのかもしれません。これは、新奇な理解なので、さらに聖書的根拠を捜し求めていきたいと思います。

しかし、エホバに忠誠を全うして地上の命を終えることは、聖なる者たちにとってはイエスのように天的復活の報いを自分のものにして「征服する」すなわち勝利して神の王国に入ることを意味します。（啓示2：11，21，26；3：21；17：14）

　　　　　　　　Flow Clouds by jiazi(flowcloud)

大患難の際に天が去っていくとは大患難の際に聖なる者たちが忠誠を全うして殉教の死を遂げていなくなっていくことを意味しているようです

それで、大患難の時には、エホバに信仰を持たない人々にとって大変暗い時代になるでしょう。そして、武器をとって戦うようにという圧力も大変強いものとなるでしょう。しかし、聖なる者たちは大患難の前に、エホバを呼び求めて、人々に宣べ伝え山に逃げることに関連して中心的な役割を果たすと考えられます。けれども、聖なる者たちは、南の王と北の王と荒廃をもたらす嫌悪すべきものの激しい迫害によって一部は、不忠節になるでしょう。（啓示13：7）また、忠誠を全うする聖なる者たちは、徐々にいなくなることが考えられます。それで、聖なる者たちは生きている間に最善を尽くして神への奉仕を続行して神への忠誠を示しましょう。

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