箴言1：７の黙想

箴言１：７の黙想

「主を恐れることは知識のはじめ。愚か者は知恵と訓戒を侮る。」（箴言1:7、新改訳2017）

１．主を恐れること

この節は、箴言全体の基礎となる重要な教えです。「主を恐れること」とは、神に対する畏敬の念と信仰的な従順を意味します。この恐れは単なる恐怖ではなく、神の偉大さ、力、そして正義に対する深い敬意を表します。神を恐れることによって、私たちは知識と理解の正しい出発点に立つことができるのです。

この考えは、他の聖書箇所でも強調されています。例えば、詩篇111：10は「主を恐れることは知恵のはじめ」と述べており、知恵のすべては神に対する正しい関係から始まることを示しています。ヨブ28：28も、「見よ、主を恐れること、それが知恵である」と語り、知恵の核心には神に対する畏敬があることを示しています。

２．知識のはじめ

「知識のはじめ」とは、私たちが真に理解し、正しい道を選ぶために必要な知識は、神を畏れることから生まれるという意味です。世の中には多くの知識や学問がありますが、神に対する敬意がなければ、その知識は真に人を導く力を持たないという教えです。新約聖書でも、ヤコブ1：5は「知恵の欠けている人は、誰でも、惜しみなく咎め立てせずに与えてくださる神に願いなさい」と述べ、真の知恵は神から求めるべきものであると教えています。

３． 愚か者は知恵と訓戒を侮る

箴言1：7の後半部分では、愚か者の態度が対比されています。愚か者は神の知恵や訓戒を軽視し、無視します。これは、彼らが神に対する畏敬の念を持たず、自分自身の知識や力に頼って生きていることを示しています。その結果として、彼らは正しい道から外れ、滅びに向かうことになります。

詩篇14：1は、「愚か者は心の中で『神はいない』と言っている」と述べており、神を無視する心が愚かさの根源であることを示しています。新約聖書でも、ローマ1:21-22では、神を認めない人々の愚かさと、その結果としての心の暗さについて警告しています。

霊的メッセージ

箴言1：7は、私たちの生活のすべてにおいて、神を中心に置くことの重要性を教えています。神に対する畏敬の念を持ち、神の知恵と教えに耳を傾けることが、真の知識と理解の始まりです。この畏敬の念は、私たちが神の導きに従い、正しい道を選ぶために必要不可欠です。もし私たちが自分の力や知恵に頼り、神を無視するならば、私たちは愚かな者として迷い出ることになります。

私たちは、日々の生活の中で神に向かって心を開き、神の知恵を求めるべきです。神を畏れる心から始まる知識は、私たちを祝福し、導いてくださる真の力です。

今日の一言：主を恐れることは知識のはじめ　

鶴田健次

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