ガラテア4章・イエスは誕生前から生きておられた(新共同訳)

ガラテア4 章・イエスは誕生前から霊者としておられた(新共同訳)

「時が満ちると、神は、その御子を女から、しかも律法の下に生まれた者としてお遣わしになりました。」(ガラテア4:4)

イエスは、西暦前2年10月1日ころ、ベツレヘムで、処女マリアから誕生しました。イエスは人間として生まれる前から存在しておられたことがどのように分かるのでしょうか。

イエスは、「アブラハムが生まれる前から、『わたしはある。』」と言われたことがあります。(ヨハネ8:58)アブラハムは、聖書の年代計算によると、西暦前2018年に生まれました。それで、イエスはご自分はその当時よりすでに二千年前には、存在していたと言われました。また、ご自分について、「天から降って来た者」であると言われました。(ヨハネ3:13)ですから、イエスは、人間となられる前に天に存在しておられました。

イエスは天で神の傍らで高い地位にあったことを語られました。ある時は、「父よ、今、御前でわたしに栄光を与えてください。世界が造られる前に、わたしがみもとで持っていたあの栄光を。」と祈られました。(ヨハネ17:5)それで、イエスは世界が存在する前から、天の神のそばで栄光ある者として存在していたと言われました。

それで、イエスは地上でマリアの子として生まれた時、初めて生を受けたのではありません。冒頭の聖句にあるように、エホバは天の栄光ある霊者だったみ子の命を天から処女マリアの胎に移されました。イエスは天のエホバ神から遣わされたのです。

そのことと調和して、イエスは、「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」と述べられました。(ヨハネ3:16；1:14)イエスは独り子と呼ばれています。またイエスは「長子」と呼ばれています。(ヘブライ1:6)これは、イエスは神の他の霊者たちすべてに先立って創造されたこと、また神によって直接に創造されたのは、イエスだけであったことを意味しています。

また、イエスは神の言葉と呼ばれていました。(ヨハネ1:1,14)この称号から、イエスが天で神の代わりに話す方として仕えておられた地位の高い方であったことが分かります。

聖書の説明によると、この「長子」は、他のすべてのものをエホバと共に創造しました。コロサイ1章15,16節には、「御子は、・・・すべてのものが造られる前に生まれた方です。・・・万物は御子において造られたからです。つまり、万物は御子によって、御子のために造られました。」と述べられています。それで、御子は万物が造られる前に、神によって造られ、生まれた方です。長子であり、独り子であると言えます。

それで、処女マリアから生まれた方は、万物の創造にあずかった栄光ある神の独り子でした。み子は天ですでに、計り知れないほど長い年月の間、ご自分の父とともにおられ、他の被造物すべてより前から存在しておられたのです。(箴言8:22,30。ヨハネ1:3)