詩篇37編・地上の楽園での永遠の命は人間に本来意図されていた

詩篇37編・地上の楽園での永遠の命は人間に本来意図さ れていた

「柔和な者たちは地を所有し，豊かな平和にまさに無上の喜びを見いだすであろう。義なる者たちは地を所有し，そこに永久に住むであろう。」（詩篇37：11，29）

啓示の書には、数えつくすことのできない国際的な大群衆が大患難を生き残るとい見込みがあることが述べられています。さらに、子羊イエス・キリストが、彼らを牧し、命の水の泉に導かれるという約束が述べられています。(啓示7:18)国際的な大群衆には、最終的にどんな見込みがあるのでしょうか。詩篇には上記のような希望が記されています。ですから、大群衆には、この地上で豊かな平和を喜びつつ、永久に生き続けるという見込みがあることを聖書は示しています。

そもそも、人間はこの地上で生活することになっていました。それは、最初に人間に起こったことから分かります。アダムは地上のエデンの園に住んで、そこを耕す仕事を与えられました。（創世記2：15）最初の人間に与えられた仕事は庭園のようなエデンの園を全地に広げて行くことでした。

エホバ神は最初の人間アダムに次のような命令を与えられました。「子を生んで多くなり，地に満ちて，それを従わせよ。そして，海の魚と天の飛ぶ生き物と地の上を動くあらゆる生き物を服従させよ。」（創世記1：28）それで、最初の人間に与えられた仕事は、地に満ちて地を従わせ、生き物の管理をすることでした。

エホバ神は、アダムとエバに善悪の知識の木の実を食べてはならないという命令を与えました。食べるなら、死ぬと言われました。（創世記2:17）しかし、エホバ神は、アダムとエバとその子孫が、死ぬことではなく、生き続けることを望んでおられました。（エゼキエル33:11）それで、もし、アダムとエバが善悪の知識の木の実を食べないならば、アダムとエバとその子孫は、地上で肉体の体で永遠に生き続ける事ができたはずでした。

さらに、エホバ神はこの地球をどんな目的で創造されたのでしょうか。イザヤ書は、こう答えています。「天の創造者，[まことの]神，地を形造られた方，それを造られた方，それを堅く立て，それをいたずらに創造せず，[人が]住むために形造られた方」(イザヤ45：18)それで、神はこの地球を人のすみかにするという目的を持って創造されました。

そしてその地球は永遠に存続すると聖書は述べています。詩篇には、この地について、「定めのない時に至るまで，まさに永久によろめかされることがありません。」という保証の言葉があります。(詩篇104：5)人のすみかとして造られた地球が永久に存続するのですから、その地球上に人間は永遠に住み続けるという見込みがあることが分かります。(伝道の書1：4)

わたしたちの住まいであるこの地球は実に多彩な植物や生き物で満たされています。あるデータによると、魚類には2万から3万種類、両生類は約3,000種、哺乳類は約4,500～4,600種、鳥類は9,000種以上あるとされています。また、昆虫は今見つかっているので約75万種です。さらに見つかっていない昆虫を含めると200万種以上いるのではないかと考えられています。加えて，植物の世界には幾十幾百万もの種類があります。ある学者の本を見ると、植物は全部で250万種あると書いてあります。エホバ神は、これらの膨大な種類の生物をただいたずらに創造されたのではありません。

これらは、人がこの地に住むために創造されました。創造者はこれほど地上の人間の生活と楽しみのために多くの種類の生き物を創造なさったのですから、人間がみな天に行ってしまってこの地上が空っぽになるようなことは神は意図されていないでしょう。かえってこのことは、創造者は人間が地上で永遠に生活を楽しむように意図され、地球にそのための備えをされたことを示しています。

地上の楽園で幸福のうちに永遠に生きるということは、人間に本来差し伸べられていた見込みでした。それで、おそらく山に逃げて牧歌的な生活を送ることは、そうした人間に本来差し伸べられていた生活に戻るための機会ともなるのでしょう。(マタイ24：16)