イザヤ47章・占いとまじないに頼ってもバビロンの滅びを翻すことはできない

　イザヤ47章には、バビロンが大勢の占い師や呪術師に助言者として頼っても、自らに臨む滅びを翻すことができないことが記されています。私たちは、イザヤ47章から、心霊術に頼って悪霊に頼るのではなく、エホバ神に頼るべきだという教訓を学ぶことができます。

　古代バビロンは、「もろもろの王国の女主人」と言われることがなくなること、「滅びが、突然・・・臨む」ことが記されています。(イザヤ47:5,8,11)

　「あなたの平素知ることのなかった滅びが、突然あなたに臨む」と述べられています。(イザヤ47:11)古代バビロンは軍事大国であって諸国民を制圧し、長い間栄華を満喫し、自国は決して倒れることはないと考えていたでしょう。しかし、エホバ神がバビロンに意図された滅びはやはり突然にバビロンに臨みました。

HangingGardens of Babylon, 20th-century interpretation(babylon8)バビロンは倒れることがないと考えていましたが預言通り滅びが臨みました

　それは、バビロンの「おびただしい呪術のため」また、「まじないのみなぎる偉力のため」だと記されています。(イザヤ47:9)心霊術はバビロンを守るどころか、バビロンが他から見捨てられてしまう原因になりました。(イザヤ47:9)

　

　　聖書は必ずしも呪術やまじないの偉力を全面的に否定してはいません。なぜなら、まじないの「みなぎる偉力」と述べられており、「おびただしい呪術」について「あるいはそれがあなたの益になるかもしれない。」、「あなたは人々に畏敬の念を起こさせることができるかもしれない。」と述べられているからです。(イザヤ47:9,12)

　それは、心霊術の背後に悪霊が存在するからです。聖書は一世紀に悪霊にとりつかれていて占いをした女がいたことを示しています。(使徒16:16)ですから、心霊術はある程度、効果を及ぼして人々を驚かせることができます。

　しかし、呪文によってバビロンは自らに臨む滅びを押しとどめることはできませんでした。「災いが必ずあなたに臨む。あなたはそれに対する呪文を知らない。そして逆境があなたを襲う。あなたはそれを転じさせることができない。」と述べられています。(イザヤ47:11)

　聖書はバビロンの王が心霊術に頼っていたことを述べています。ネブカドネザル王は、かき乱されるような夢を見ましたが忘れてしまいました。それで、王は、「魔術を行なう祭司，まじない師，呪術者，カルデア人たち」を呼んで，その夢と解き明かしを告げるようにと言いました。(ダニエル2:2)また、王は「占星術者たち」にも夢の解き明かしを告げるように言ったこともあります。(ダニエル4:7)

　しかし、バビロンの滅びは突然に臨みました。バビロンの王宮の中では、ベルシャザルとバビロンの高官たちによって宴会が催されていました。(ダニエル5:1)バビロンは、エホバの神殿にあった器を用いてエホバを辱めながら宴会を行いました。(ダニエル5:3)その時、預言者ダニエルは壁に奇跡的に現れた文字を解読して、バビロンの滅びが迫っていることを示しました。(ダニエル5:26-28)

Belshazzar'sFeast (belshazzar6)心霊術に頼っていたバビロンは突然倒れてしまいました

　その時、キュロスの軍勢が突如として、バビロンの王宮に突入してきて、ベルシャザルは命を失い、バビロンは突然倒壊してしまいました。(ダニエル5:30)バビロンの滅びは確かに、「一日のうちに」臨みました。(イザヤ47:9)

　確かに、バビロンが呪術やまじないに頼ったことは、バビロンが存続するために何の助けにもなりませんでした。彼らが頼っていた心霊術は無益でした。

　そして、聖書は心霊術に頼る国家として「大いなるバビロン」を挙げています。啓示の書は、大いなるバビロンの「心霊術的な行いによってあらゆる国民が惑わされた」と述べています。(啓示18:23)確かに、南の王の国では、心霊術がはびこっています。

　　アメリカでは、19世紀に、キャサリンとケイトのフォックス姉妹が霊と交流できると告白して交霊ブームが起こりました。彼女らは、ラップ現象、つまり、死者の霊と言われる目に見えない存在と、音を介して対話や交信する霊能者として有名になりました。この出来事がきっかけとなり、19世紀後半から20世紀初頭にかけてアメリカで交霊会や心霊現象研究が盛んとなりました。

Foxsisters, leftto right: Margaret,Kate, Leah(foxsisters)

(Jerry-EstherHicks-2007)19世紀のフォックス姉妹をきっかけにアメリカに交霊ブームが起きました

　もちろん、彼女たちが関係したのは死者の霊ではなく悪霊たちです。そして、アメリカは現代でも、大勢のスピリチュアリズムの研究者がいます。

　また、アメリカでは、ハロウィーンが大々的に行われて悪魔や悪霊が称揚されています。また、警察の犯罪捜査などに心霊術者が用いられているということです。それは、効果があったりするでしょう。しかし、それによって悪霊とかかわりを持つことになり、エホバ神の不興を買うことになるのです。

Knott'sHalloween Haunt, circa 1990s by Orange County Archives(halloween8)アメリカでは魔術や呪術などの心霊術が盛んです

　しかし、そのような心霊術は、大いなるバビロンに対するエホバの裁きを転じさせることはできません。大いなるバビロンが国家の存続を延ばしたいのなら、占いや魔術、交霊術などの心霊術をやめて聖書の神エホバ神だけを崇拝する必要があります。(申命記18:10-12)

　過去に古代バビロンが心霊術に頼っても滅びを避けることができなかったことから、教訓を学びましょう。