啓示5-7章－子羊が第一から第六の封印を開く(4)数億ものみ使いたちも知的な被造物も神に誉れを帰

　子羊イエス・キリストがみ座のエホバ神の右手から巻き物を受け取ると、長老たちが、新しい歌を歌った後、多くのみ使いが、ほふられた子羊を賛美します。その後、ありとあらゆる被造物が、神と子羊に誉れが永久にあるようにと述べます。すると、四つの生き物と長老たちはそれに賛同します。(啓示5:11-14)　今回は、ここを解釈してみます。 

(1)数億ものみ使いたちがほふられた子羊は誉れと栄光と祝福を受けるにふさわしいと認める 

　み座と生き物と長老たちの周りに、「数万の数万倍、数千の数千倍」の数のみ使いたちが見えます。(啓示5:11)数千の数千倍は、数百万です。数万の数万倍は、数億です。つまり、数百万から数億のみ使いたちが存在することになります。 

数百万から数億の御使いがいるのかもしれない　しかし、パウロは、「幾万ものみ使いたち」と述べています。(ヘブライ12:22)パウロはみ使いの数が大変多いことを述べていたに過ぎず、啓示の書によると、み使いたちの数は、もっと多いのでしょう。　み使いたちは、強力で、神に忠実である限り永遠に生き続け、死ぬという試練を経験しません。そして、み使いたちは、基本的に天で生活しているので、苦しみや弱さをほとんど経験しません。 

　彼らの一人は一晩に、十八万五千人の兵士を打ち殺す力を持っていました。(列王第二19:35)さらに、彼らの一人は、悪霊の君と二十一日間戦い続ける力を持っていました。(ダニエル10:13)ですから、超人的に強力な彼らが、人間のか弱さと無力さを理解するのは、難しいかもしれません。 

み使いは一晩で十八万五千人を殺すだけの超人的な力を持っているみ使いは弱さや疲れを理解するのがむずかしいかもしれない 

   しかしながら、み使いたちは、疲れを経験するようです。み使いガブリエルがダニエルの祈りの答えとしてダニエルのもとに遣わされた時、彼は「疲労しきった」と記されています。(ダニエル9:21)この記述が示唆しているようにみ使いたちは、霊の世界と人間の世界を行き来し、その際に、エネルギーを使って疲労を感じるということになります。 

　自分で経験していないことは、理解しがたいでしょう。反対に、わたしたちは、自分が経験したことは理解しやすいものです。み使いたちは、いずれにしても、み子や選ばれた者たちが経験することに注目していて、それをやはり好意的に評価します。　　み使いたちは、「ほふられた子羊は、力と富と知恵と強さと誉れと栄光と祝福を受けるにふさわしい方です。」と大声で言います。(啓示5:12) 

　み使いたちは、み子が死に直面しても、神に忠実を保ったということを認識し、それを高く評価しそのことを言い表わしています。「ほふられた子羊」と述べて忠実のうちに死んで贖いの犠牲を備えられたことをほめています。 

御使いはイエスの地上の生涯に最後まで深い関心を払って見守った 

 

御使いたちはイエスが子羊がほふられるように死に至るまで忠誠を保って贖いをささげられたことを評価している 

御使いたちはイエスの権威を認めてほめたたえている  

　ですから、み使いたちは、選ばれた者たちが死に至る苦しみを忍んで、死に直面しても神に対する忠実を保つということの価値を評価するのでしょう。　聖書は、選ばれた者たちが、「み使いたちに対し・・・劇場の見せ物のようになっている」と述べ、み使いたちが選ばれた者たちの生活に注目していることを述べています。(コリント第一4:9) 

  私たちが心を動かす続き物のテレビ小説などを深い興味を持って見るようにみ使いたちも、将来自分たちを支配することにもなる選ばれた者たちの生活を興味をもって見守っているのでしょう。(コリント第一6:3)み使いたちは、イエス・キリストの地上の生涯を見守り、その結果、み子が神から報いを受けるにふさわしいと認めています。(2)あらゆる被造物が神と子羊を賛美する 

　そして、「天と地と地の下と海の上とにいるあらゆる被造物、およびそこにあるすべてのもの」が「み座に座しておられる方と子羊とに、祝福と誉れと栄光と偉力が限りなく永久にありますように」と言うのが聞こえました。そして、四つの生き物は、「アーメン」と言い、長老たちは「ひれ伏して崇拝」しました。(啓示5:8) 

　ここでは、ありとあらゆる知的な被造物が神を崇拝し、み子イエス・キリストに賛美を帰している様子が、描写されています。イエス・キリストにエホバ神に対すると同様の誉れが帰されています。これは、いつのことでしょうか。これは、この事物の体制が存続している間ではありません。この事物の体制が存続する間は、「神を知らない者」、つまり神を崇拝していない者が存在するからです。(テサロニケ第一1:8) 

　これは、神の王国の千年間の支配が終わり、サタンがもたらす試みが終わった時のことです。それで、ここの要点は、天であれ地であれ、存在するあらゆる知的な被造物が神への崇拝と、キリストに対する敬意で結ばれる時が来るということを示しています。 

天と地と海のあらゆる被造物が神を崇拝する時が来る 

　エホバ神に対する崇拝に反対する者はひとりもいません。さらにすべての者が、イエス・キリストの功績を認めています。イエスは贖いの犠牲を捧げて神の王国を支配してその贖いを適用して、すべて望む者たちに永遠の命を与えるという仕事を成し遂げました。その功績のゆえに、み子は、エホバ神と同様の誉れが与えられているのでしょう。フィリピ書にも、すべての者がイエスが主であると認め、そのようにしてエホバ神に栄光を帰することになることが預言されています。(フィリピ2:9-11) 

　しかし、この箇所で、イエスがエホバに捧げられるのと同じような誉れが帰されているからと言って、イエスが神であるとか、神と同じ崇拝と敬意を受けるようになるという意味ではありません。 

　パウロは、千年統治が終わって、「すべてのものが彼に服させられたその時には，み子自身も，すべてのものを自分に服させた方に自ら服し，こうして，神がだれに対してもすべてのものとなるようにするのです。」と説明しています。(コリント第一15:28)ですから、あくまで、エホバ神はイエス・キリストの上位におられます。　また、十四万四千人である二十四人の長老も将来自らの冠をエホバ神に投げ出します。ですから、二十四人の長老も御子と共に高められても、エホバ神の至上性を認めます。 

二十四人の長老も高められてもエホバの至上性を認めるエホバ神が至上であることは変わらない 

　それで、このように天と地に存在するありとあらゆる知的な被造物が、エホバ神への崇拝で結ばれることになることがエホバ神のご意志です。それを目標にすることは、決して失敗することのない生き方です。 

イエスも常にエホバの至上性を認められる 

　エホバ神への崇拝は、最終的に絶対的な勝利を収めます。たとえ、この事物の体制での命が終わりを迎えることになっても、エホバ神への崇拝を第一にしていることは、絶対に成功につながります。たとえ死んでも、復活させられるからです。(使徒24:15。コリント第一15:21-25。啓示20:4-6)知的な被造物がエホバ神への崇拝で結ばれる時、そこに含まれる一人になるようにしましょう。 

すべての被造物がエホバ神とイエスに誉れを帰す時にその一人となるようにしましょう 

エホバ神を崇拝することは成功する生き方