列王第二4章・神は預言者への親切に報われる

「[エリシャ]は言った，『来年のこの定められた時に，あなたは男の子を抱いていることでしょう』」。(列王第二4：16)

エリシャはエホバの崇拝のために戦っていました。背教したイスラエル十部族王国の中で預言者エリシャに親切にする人はまれな存在だったかもしれません。しかし、シュネム人の女は、預言者エリシャが通りかかるたびにパンを食べさせていました。そして、女は、エリシャのために屋上の間を造り、そこに寝いすと机といすと燭台を置きました。それで、エリシャはそこを通る時には、その屋上の間で休むことができました。(列王第二4：8～10)エホバはシュネム人の女の預言者に対する親切にどのように応じられたでしょうか。

エリシャは報いとして、その女になされるべきことを尋ねました。シュネム人の女は、何も答えませんでしたが、ゲハジが、その女に息子がなく、夫も年をとっていることをエリシャに告げました。それで、エリシャは、女に「来年のこの定められた時に、あなたは男の子を抱いていることでしょう。」と言いました。(列王第二4：16)

女はあまりにもすばらしい申し出だったので、それが起こることを否定しました。しかし、エリシャの言葉の通り、女は身ごもり、翌年男の子を出産しました。(列王第二4：17)エホバは、その女の預言者エリシャに対する親切に報いて、子供のいなかった女に男の子を授けられました。

ところがある日、その男の子は、頭が痛くなってシュネムの女のひざの上で死んでしまいました。それで、女は、カルメル山のエリシャのともとに行きました。エリシャは、女とともにエリシャの寝いすに寝かせられたその男の子のもとにやってきて、エホバに祈り男の子を生き返らせて女に返しました。(列王第二4：33～37)男の子は、エリシャに施された親切に報いて与えられた子供だったので、その子が具合が悪くなって死んだ時、エホバはその子を生き返らせることにより、シュネム人の女に報いられました。

また、七年の飢きんがイスラエルに起きました。エリシャは女と家族が生き永らえるために、七年の飢きんが起こることを女に告げて、外国の地に住むように勧めました。女は、エリシャに勧めに従ってフィリスティア人の地に外国人として住み、その飢きんを生き永らえることができました。(列王第二8：1，2)

エホバはシュネム人の女の親切に報いて飢きんという災いの時に生き永らえるように取り計らわれました。またその女がイスラエルの地に戻ってきて、家と畑をイスラエルの王に叫び求めた時、ちょうどゲハジがイスラエルの王にエリシャの行なった子供を復活させるという奇跡を話したところでした。それで、女に家と畑が取り戻されるように取り計らわれました。(列王第二8：3～6)

エホバはシュネム人の女が、神の人であると認めて預言者エリシャに親切にしたので、その親切にさまざまな仕方で報いられたことが分かります。

イエスは、神の僕に対する親切に関して次のように言われました。「預言者であるということで預言者を迎える者は預言者の報いを得，義人であるということで義人を迎える者は義人の報いを得るでしょう。そして，弟子であるということでこれら小さな者の一人にほんの一杯の冷たい飲み水を与える者がだれであっても，あなた方に真実に言いますが，その者は自分の報いを決して失わないでしょう」(マタイ10：41，42)

シュネム人の女は、預言者エリシャを迎えて親切にしたので、エホバから報いていただきました。そして、イエスの弟子たちを迎えてほんの一杯の冷たい飲み水を与えるような小さな親切をした者に対して、エホバは必ず報いられると言われています。エホバは神の僕に対する親切に報いられる方です。イエスの言葉に信頼を寄せることができます。

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