申命記 29:29の黙想

申命記２９：２９の黙想

 「隠されていることは、私たちの神、主のものである。しかし現されたことは永遠に私たちと私たちの子孫のものであり、それは私たちがこのみおしえのすべてのことばを行うためである。」（申命記29：29）

　申命記29章29節の御言葉は、聖書全体を通して神の啓示と人間の責任に関する深い洞察を与えています。この御言葉をさらに深く理解するために、他の御言葉の光を当てながら黙想してみましょう。

まず、イザヤ55章8-9節には、「私の思いはあなたがたの思いと異なり、私の道はあなたがたの道と異なるからだ。天が地よりも高いように、私の道はあなたがたの道よりも高く、私の思いはあなたがたの思いよりも高い」と記されています。

ここで示されるのは、神の計画と方法が私たちの理解を超えているという事実です。私たちは限られた視野と理解の中で生きていますが、神の視点は無限であり、完全な知恵を持ってすべてを導いておられます。したがって、神が私たちに示してくださることには常に素晴らしい意味があるのです。

　また、箴言3章5-6節には、「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りに頼るな。あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ。主があなたの進む道をまっすぐにされる」とあります。この箇所は、私たちが自分の理解に頼らず、神の導きに信頼することの重要性を強調しています。神が私たちに隠されたことを理解しようとするのではなく、明らかにされた真理に基づいて生きることが求められているのです。

新約聖書においても、第一コリント13章12節には、「今、私たちは鏡にぼんやり映るものを見ていますが、そのときには顔と顔を合わせて見ることになります。今、私は一部分しか知りませんが、そのときには、私が完全に知られているのと同じように、私も完全に知ることになります」と述べられています。

これは、私たちが今この世で部分的にしか理解できないことが、やがて神の前で完全に明らかにされる日が来ることを約束しています。その日まで、私たちは神の啓示に信頼し、忠実に歩むことが求められているのです。

　これらの御言葉の光の中で申命記29章29節を黙想するとき、私たちは、神の計画と道は私たちの理解を超えていても、神は必要な真理を私たちに明らかにし、それに従うよう招いておられることを示されます。ですから、私たちは自分の限られた理解に頼らず、神が明らかにされたことに忠実であることが求められているのです。さらに、私たちの信仰は、神が約束された完全な啓示の時を待ち望みながら、現在の生活の中で神の御心に従うことにあるのです。

このようにして、私たちは神の隠された部分に対して謙虚でありつつ、明らかにされた真理に対して忠実に応答する者でありたいと願います。

今日の一言：　隠されたるものは主なる神に属す

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