聖書的視点で考える環境問題

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

現代を取り巻く課題のひとつに環境問題があります。神の造られた世界の管理を任されている私たちは、この課題とどのように向き合うべきでしょうか。
今、キリスト者として何ができるのかを考えます。

 

なぜクリスチャンが環境問題に取り組むのか
日本同盟基督教団・国立キリスト教会牧師/聖書的環境コンソーシアム代表 小川真

 

はじめに
今、地球規模の環境問題がたいへん深刻です。地球温暖化、森林破壊、海洋汚染などが速いペースで進んでいます。世界は痛んでいます。では、このような世にあって、私たちクリスチャンはどんな役割を果たすことができるでしょうか。聖書は、私たちが被造物ケアの使命を帯びていると語ります。これから、「なぜクリスチャンが環境問題に取り組むのか」についてご一緒に考えてみましょう。

 

被造世界に散りばめられた神の知恵
私は、大学院で地球温暖化に関する研究をしました。その学びの中で、地球環境がたいへん厳しい状況に置かれていることを実感しました。しかし同時に私は、この世界を造られた神の知恵の素晴らしさにも目が開かれたのです。神が太陽と地球を絶妙な距離に置いてくださったこと、大気の大循環システム、二酸化炭素を吸収していく森林の力。この美しい世界には、どれほどの神の知恵が散りばめられているのだろうかと。
この被造世界についての学びを深めるとき、私たちは何より神の知恵に驚きます。そして、私たちは神賛美へと導かれていくのです。私たちが地球環境について深く知っていくことは、神の栄光をほめたたえることにつながるゆえに、私たちにとって本質的に大切な取り組みであるのです。

 

生物の絶滅について
この被造世界が神の栄光を現しているという視座で見るとき、生物の絶滅はたいへん大きな課題であることがわかります。
二〇二一年、国際自然保護連合は世界の四万八十四種の野生生物が高い絶滅の危機にあると発表しました。この二十年でなんと四倍に増えたのです。生物を危機に追いやる理由は、森林伐採、汚染、乱獲、外来種の影響、そして気候変動など。絶滅とは一つの種が完全にこの地球上からいなくなることで、一度失われた種は二度と生き返りません。
では、なぜ生き物は絶滅してはいけないのでしょうか。よく一般の学問で指摘されるのは、ある種が絶滅すると生態系のバランスが壊れるということです。また、品種の原種が絶滅することで品種改良に制限が出ること、将来特効薬の開発につながるかもしれない資源を失うことが問題とされます。
もちろんそのような問題もあります。しかし、生き物を単なる「資源」と考えるだけでは不十分です。なぜなら、愛をもってこの世界に生き物を造られた神は、生き物それ自体に価値があるとしておられるからです。そして生き物はその存在をもって神の栄光を現しており、生き物の驚くべき多様性は主の奇しい知恵の現れです。つまり、生き物はその存在をもって神の栄光を現しているゆえに、失われてはならないのです。ですから私たちは、生物多様性を守っていくために、できるかぎりの取り組みをしていきたいのです。

 

隣人を愛するゆえに
最近の暑さは異常です。二〇二三年は世界各地で平均気温が更新され、観測史上最も暑い一年となりました。各地で異常高温と異常乾燥による大規模な山火事が発生し、多くの人や動物が住むところを失いました。海水温の上昇によって台風は巨大化し、多くの方が命を落としています。
海面上昇によって、貧しい国の人々が家を失っています。異常気象によって農作物が不作となり食糧価格が高騰、特に貧しい人々の生活苦は深刻です。
つまり、気候変動は多くの人々に苦しみをもたらしますが、特に大きな打撃を受けるのは貧しい人々、貧しい国々なのです。私たちの心に、「あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい」(マタイ19・19)とのイエス様のお言葉が強く迫ります。私たちは、痛み苦しむ人々への愛のゆえに、気候変動というテーマも自分ごととして受け取っていきたいと思うのです。

 

地域への証し
最後に覚えたいのは、環境問題の取り組みと地域への証しという観点です。
私が仕える国立キリスト教会では、毎月キッズイベントを行っています。昨年は環境問題をテーマとした「エコキャンプ」と「逃走中―エコミッション発動!」というイベントを行いました(中段写真参照)。「逃走中」とは、ハンターに扮したスタッフが逃走者たちを追いかける鬼ごっこ。キッズ逃走者たちは、環境問題クイズにチャレンジし、「ごみを拾ってハンターの動きを停止せよ!」というミッションに取り組みます。公園内のごみを拾って一定量以上になるとハンターの動きが停止するので、みなで必死にごみを拾いました。
実はこのイベントに、知り合いのママ友が参加してくれたのですが、子どもたちの様子を見てこう言ってくれました。「教会で大事なエコのことを楽しんでやれてすごいね」。教会は良いことをしていると言われて、私は嬉しくなりました。
私は思うのです。私たちが被造世界への愛をもってできることをしていくなら、それは結果として地域の方々への証しともなっていくと。

 

終わりに
この春、私が代表を務める聖書的環境コンソーシアム(「福音に生きる持続可能な社会」をめざす連合協同体)が関わり、『被造物ケアの福音』という本が出版されました。私たちができる実践的な事柄についても分かりやすく書かれています。
被造物ケアの使命を帯びた私たちは、神の愛を覚え、この痛む世界に仕えていきたいと思うのです。

 

関連書籍
『被造物ケアの福音 創世記から黙示録のエコロジー』
デイブ・ブックレス 著 石原謙治・石原香織 訳
四六判 272頁 定価2,420円(税込)

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