光の中を歩く」

ここで引用される聖書の著作権は日本聖書協会に属します

 我々の世界は色々な点で進歩もしているが、悪くなっている面もある。この辺のところをどう考えればよいのだろうか。ローマクラブの報告書『第一次地球革命』(1992年)の分析は大いに参考になる。これが世に出てから既に10年以上を経過しているから、やや古くなった点もあるが、大筋では今日も立派に通用する。その要点を私なりに整理して紹介してみたい。

 この報告書は先ずこう指摘する。現在、地球上には「革命ともいうべき重大な変化が起こっている。それには良い面もあるが、望ましくない面もあって先行きは不透明だ。そのために、多くの人は不安になっている。

 その重大な変化の第一は、何と言っても1990年の冷戦終結である。これは非常に望ましい変化であった。全世界の人々が大喜びした。しかし他方、それによって巨大な権力がアメリカに集中するという結果を招いたし、アジア・アフリカ・東欧など各地では少数民族の目覚めが促され、民族紛争が頻発するという困った事態も惹き起こした。良い面ばかりではなかったのである。

 次にこの報告書は先進技術の進歩を挙げている。ハイテクが人類に多大の利便を与えたことは疑いようがない。しかし、それは戦争・テロ・犯罪のためにも使われるようになり、そのためにそれらの様相は一変した。ちょうど2年前の「9・11同時多発テロとその後に起こったイラク戦争は、その実例である。

 地球環境について言えば、人々の意識の向上や先進技術の進歩が問題解決の可能性を示してはいるものの、抜本的な解決までは行っていないし、むしろ、環境破壊は「越えてはならぬ一線を既に越えてしまったかもしれないと、報告書は不気味な指摘をしている。

 この他に報告書は、市場経済・国家間の相互依存・人口の爆発的な増加・都市の拡大・開発といった諸問題を取り上げて、要するに人類は今や容易ならぬ事態に直面しているということを明らかにした後で、結局、一番大切なことは「新しい価値観を確立することだと言っている。古い価値観である「自己中心主義(エゴイズム)に相変わらず囚われている限り、危機を回避することは不可能である。人類はエゴイズムを脱却しなければならない。結局、心の問題に行き着く、というのである。

 そして、正にこの点で、我々の世界はあまり進歩していないように見える。アメリカは一国行動主義に凝り固まり、イラクの問題を一挙に解決するためと称して先制攻撃を仕掛けた。圧倒的な軍事力で戦闘には勝ったが、根本的な問題は解決されるどころか、終わりのない憎悪と爆弾テロと破壊活動を触発した感がある。北朝鮮をめぐる問題も、下手をすればその二の舞いになり兼ねない。一体、この世界はどこへ向かうのか? 我々は、先の見えない不安の中にいるのではないか。

 第1世紀末のキリスト教徒たちも、似たような状況の中にあった。彼らは、ローマ帝国の支配下で理不尽な迫害を受け、さまざまな苦しみを強いられていたからである。世界はこれからどうなるのか。全く先が見えない。

 だが、ヨハネはそのような状況の中で、渾身の力を込めて、世界はこのまま滅びるのではない、と宣言したのである。それがヨハネ黙示録の結論である。最後には神が「万物を新しくする(21,5)時が来る! 「新しい天と新しい地が来る。これは強がりでも夢物語でもない。信仰における現実であった。

 今日の所でヨハネは、「新しいエルサレムの様子を詳しく描写するが、それは極めて興味深い。先ず、そこには神殿がない。神殿とは、問題の多い世界の中に確保された神の「前進基地と言ってもいいと思うが、世界全体が完全に神の支配下に入ったとき、「前進基地はもう必要がない。「全能者である神、主と小羊が都の神殿だからである(22)。

 また、そこには「太陽も月も、必要でない(23)。神の救いの光がその都をくまなく照らしているからである。すべての人は暗黒の力の恐怖から解放される。従って、「都の門は、一日中決して閉ざされない。そこには夜がないからである(25)。そしてこの都は、「諸国の民(24;26)、つまり、外国人でも自由に出入りすることができる開かれた場所になる。ただし、「汚れた者、忌まわしいことと偽りを行う者はだれ一人、決して都に入れない(27)。つまり、そこには退廃も犯罪もなくなり、神の義が支配する。

 また、そこには「神と小羊の玉座から流れ出る…水晶のように輝く命の水の川(22,1)がある。これは、エゼキエル書47,7-12による記述であるが、この川は多くの植物や魚を育み、人間の命を支える命の水である。そのほとりには「命の木があって…毎月実をみのらせ…その木の葉は諸国の民の病を癒す(2)。

 要するに、「新しいエルサレムでは、不安ではなく平安が、暗黒の恐れではなく明るい光の喜びが、死ではなく命が支配する。世界中の人々、殊に子供たちは、地雷で脚を吹き飛ばされる恐怖から解放され、安心してきれいな水をいつでも飲めるようになる。食べ物や薬もたっぷりあり、国籍を問わず、すべての民が分け隔てなく人間らしい生活を享受しながら輝く救いの光の中を歩くことができるようになる。これは、聖書の言う「シャロームに他ならない。歴史の最後には、そのような都が、そのような「シャロームが実現する! 目の前の現実がどれほど暗くても、ヨハネはこの約束の光の中で生きたのであった。我々もこの光の中を歩こう。

The Cross Pendant

He is a cross pendant.
He is engraved with a unique Number.
He will mail it out from Jerusalem.
He will be sent to your Side.
Emmanuel

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