天の玉座の間の祈り

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

前回の投稿では、黙示録4-5章に描かれている、天の御座の幻の箇所をテキストにしておこなった礼拝説教をご紹介しました。宇宙の中心は天の神殿にある神の御座であり、その周りでは天使たちまた全被造物が常に神とキリストを礼拝しています。そして、私たちが地上で捧げる礼拝は、その天における礼拝に参加することだという内容でした。

N・T・ライトの著書Simply Christian(近く邦訳が出るそうです)に礼拝について書かれた章があります。ライトは礼拝において聖書ナラティヴの全体を語ることの重要性を述べていますが、そのナラティヴの重要な要素は「創造」と「救済」の二つであると述べています。これはまさに黙示録の4章(創造者なる父への礼拝)と5章(救済者なるキリストへの礼拝)の内容に対応しています。実際、ライトは黙示録のこの2章について詳しく説明した後、こう述べています。

これこそ礼拝の意味に他なりません。それは、おのれの創造者と小羊イエスの勝利を知る被造物から、造り主なる神と救い主なる神に向けて捧げられる喜びの賛美の叫びなのです。これこそ天、すなわち神の次元において常に進行中の礼拝なのです。私たちが問うべきは、どのようにしたらその礼拝に最善の形で参加することができるのか、ということです。(原書146-47頁、拙訳)

この後ライトはさらに教会の礼拝のあるべき姿について論じた後、この章の最後で、礼拝は教会だけでなく個人や小グループでもなされるべきと書いています。つまり、私たちは教会での公の礼拝においてだけでなく、個人や家族といった場での祈りや礼拝においても、天における礼拝に参加することができるのです。今回はこのことについて書いてみたいと思います。

前回の投稿では含めませんでしたが、先日の礼拝説教では、最後に会衆一同で祈りの時を持ちました。その時にしたことは、黙示録4-5章に出てくる、天の会衆の賛美の言葉(4章8節、11節、5章9-10節、12節、13節)を声に出して全員で朗読・告白することでした。地上における私たちの礼拝が天における礼拝に参加することであるなら、これらの聖句をもって祈ることは聖書的で理にかなっていると思われます。その時の礼拝では会衆が聖霊によって一つにされているだけでなく、全被造物による礼拝に参加しているという聖書の約束を実感することができ、たいへん祝福された時を持つことができました。

実は、4-5章から抜き出した賛美の言葉をもって祈るということは、その少し前から個人的な祈りの中でも実践していることでした。一般的に聖書の言葉を用いて祈るということはとても有益な祈りの方法ですが、この祈りは、ライトの言う「創造」と「救済」という聖書ナラティヴの二大要素を含んでおり、天と地の接点としてのクリスチャンの位置づけを日常の信仰生活の中で確認することができる点で、個人的に大変有効であると実感していますので、以下にお分かちしたいと思います。

ここにご紹介するのは、私が個人的に用いている祈りのパターンです。私はこれを勝手に「天の玉座の間の祈り The Heavenly Throne Room Prayer」と呼んでいます。この祈りの中心となるのはもちろん、黙示録から抜き出した聖句を告白して祈ることですが、これらの聖句を祈る時に助けとなると思われる、黙想のヒントとなるポイントもいくつか挙げています。重要なのは、この祈りを通して天の玉座の間でなされている礼拝に参加していることを意識することです。言うまでもないことですが、ここに書かれた通りに祈らなければならないということは全くありませんし、私自身毎回祈る度に少しずつパターンが変わっています。拙い祈りですが、もし有益と思われる方がおられたら、自由にアレンジして用いていただければ感謝です。

<天の玉座の間の祈り The Heavenly Throne Room Prayer>(黙示録4-5章)

1.準備:天の礼拝への参加
・聖霊の導きを祈る(4章2節)。霊とまことによって礼拝する真の礼拝者としていただくことを求める(ヨハネ4章23-24節)。
・日常の悩みや思い煩いを地上に残して、天に昇る様を想像する(4章1節)。特にとりなしたい人々がいる場合は、彼らと共に天に昇る様を思い描く。
・宇宙の中心にある、天の神殿の玉座の間を想像し、御座に着いておられる神と、その周りで主を賛美し礼拝する天使たちを思い浮かべる。(4章2-8節)
・ここで賛美歌を歌ってもよい。

2.造り主なる神(御父)への賛美

聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、全能者にして主なる神。昔いまし、今いまし、やがてきたるべき者。(4章8節)

われらの主なる神よ、あなたこそは、栄光とほまれと力とを受けるにふさわしいかた。あなたは万物を造られました。御旨によって、万物は存在し、また造られたのであります。(4章11節)

・ここでは特に次のポイントについて思い巡らす:
  -神の聖さ
  -神の永遠性
  -神の主権
  -神による万物の創造(過去)と保持(現在)
  -終末における神の到来(「後に来られる方」)
・御座におられる神の前に冠を投げ出し、ひれ伏して礼拝する思いをもって祈る(4章10節)。自分に与えられているすべての賜物や名誉、リソース等はすべて神から与えられたものであることを思い起こし、すべての栄光を神にお返しする。
・自分(また特にとりなしたい人々)も、神の御心によって造られ支えられていることを感謝する。
・黙示録ではこれらの賛美が絶え間なく繰り返されていた(4章8-9節)とあるので、私たちも全体を、あるいは心にとまった部分を好きなだけ繰り返してよい。あせらず、ゆっくりと、時間をかけて祈り、賛美する。導きを感じたら次に進む。以下同様。

3.救い主なるイエス・キリスト(御子)への賛美

あなたこそは、その巻物を受けとり、封印を解くにふさわしいかたであります。あなたはほふられ、その血によって、神のために、あらゆる部族、国語、民族、国民の中から人々をあがない、わたしたちの神のために、彼らを御国の民とし、祭司となさいました。彼らは地上を支配するに至るでしょう。(5章9-10節)

ほふられた小羊こそは、力と、富と、知恵と、勢いと、ほまれと、栄光と、さんびとを受けるにふさわしい。(5章12節)

・黙想のポイント:
  -ほふられたと見える小羊が神の御座の右にあるイメージ
  -キリストの十字架と復活の「新しさ」を思う。キリストのみわざによって終末の新しい時代が始まったことについて思い巡らす(2コリント5章17節参照)。
  -終末に至る歴史の展開を導くキリストの主権(巻き物の封印を解く)
  -キリストがすべての民族から神のために人々をあがなわれたこと
  -神の民の王国また祭司としてのつとめ(「地上を治める」)
・自分(また特にとりなしたい人々)も、キリストによって贖われ、王国また祭司とされたことを感謝する。
・小羊への7重の賛美(12節)は「あらゆる賛美」を意味するので、これら以外にも様々な言葉で賛美してよい。

4.三位一体の神への賛美

御座にいますかたと小羊とに、さんびと、ほまれと、栄光と、権力とが、世々限りなくあるように。(5章13節)

・御座におられる神とその右におられるキリストだけでなく、御座の前におられる聖霊(4章5節)も含めた三位一体を思い浮かべる。聖霊も父と子と共にあがめられる方(ニカイア・コンスタンティノポリス信条参照)。
・黙想のポイント:
  -王としての神の栄光
  -神の国の永遠性
  -全被造物の礼拝(5章13節前半)

5.地上への帰還

・天上の玉座の間を離れ、地上に戻る様を想像する。
・自分(また特にとりなしたい人々)が神によって創造され、生かされ、キリストの血によって贖われ、神の王国また祭司として地を治めるために遣わされていることを確認する。(5章10節)
・今日の自分の生活を通し、教会を通して、天と地がつながり、天の支配が地上に表されるように祈る。
・主の祈りで締めくくってもよい。

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