「永遠の福音」

ここで引用される聖書の著作権は日本聖書協会に属します

多くの人々の切なる願いを裏切って、遂に米英軍はイラクで戦争を始めた。今、世界中の平和を愛する人々は衝撃を受け、また言葉に表せない憤りを感じている。この上は、一日も早く矛を収めるように求めたい。

今日のテキストは開戦という事態を予想せずに選んだが、色々と考えさせられた。「こじつけ」になることを避けながら、示された事柄を以下に述べたい。

ヨハネは「天使が空高く飛ぶのを見た」(6節)と言う。私はここで、高性能爆弾を満載したステルス爆撃機や巡航ミサイル「トマホーク」がイラクの空高く飛んでいるところを連想せずにはおれなかった。だが、そこを飛んでいるのは爆撃機や巡航ミサイルだけではない。永遠の福音を携えた天使も飛んでいるのである。戦争を始めるように命令した人たちにはこの天使が見えないのだろうか?

その天使は大声で、「地上に住む人々、あらゆる国民、種族、言葉の違う民、民族に告げ知らせるために永遠の福音を」(6節) 語ったという。今、耳をつんざくようなジェット戦闘機の爆音や、ミサイルが爆発する轟音がひっきりなしに聞こえて来る。だが、それだけではない。耳を澄ませば、「永遠の福音」を語る天使の声も聞こえてくるのである。この声をあの人々は、そして我々は聞いているだろうか?

先週、私は「日本バルト協会」の年次研修会(葉山)に出席した。エバハルト・ブッシュ教授(ゲッチンゲン)の『カール・バルトと反ナチ闘争』をテキストに、「神学における告白と行動」を主題として共に学び、語り合ったのである。タイムリーな主題であり、開戦直前の緊迫した空気の中で、議論はしばしば白熱した。中でも、昨年秋ブッシュ教授が来日した際、「日本バルト協会」が「日本ボンヘッファー研究会」と共同で発表した「天城神学宣言」が話題になった。今日はその核心部分を紹介したい。

この宣言は先ず、「私たちが信じ、宣教するイエス・キリストは和解の主である。この主イエス・キリストは、神と人・人と人・人と自然の隔ての壁を取り除き、福音を告げ知らせる方である」と告白する。次に、「和解の主は、宗教的信念やイデオロギーの絶対化を許さず、宗教的、経済的、政治的、社会的な不義の下で苦しむ人たちを解放される」と言い、さらに「和解の主はこの世を愛し、『殺してはならない』と命じられる。いかなる殺人、テロ、戦争、報復行動も平和実現の手段となることはできない。それらは和解の精神と対立し、神の義に代わろうとする暴挙である」と続ける。この宣言のキーワードは「和解の主」である。神と人・人と人・人と自然の隔ての壁を取り除かれた和解の主は、我々にも「和解の務め」を負わせる。天使が語る「永遠の福音」は「和解の福音」である、というのがこの「宣言」の基本的な理解である。

ブッシュさんは優れた神学者で、「天城神学宣言」起草者の一人でもあるが、その研修会の席上、出席者の一人が「あなたの名は米国大統領と同じですね」と言うと、「決定的に違います。私のブッシュはBUSCHで、Cがある。このCはキリストです」と答えて満場の笑いを誘ったという。

これは気の利いたジョークだが、それ以上の意味を持っていることに皆さんもお気づきだろう。あちらのBUSHはホワイトハウスで熱心に聖書研究をし、祈り、聖書の言葉を使って戦争を正当化しているが、一体、聖書から何を学んだのか?聖書の中心は「和解の福音」ではないのか?

さて、今日のテキストに戻ろう。6節の「福音」という言葉は、たとえばイザヤ書52章7節に「いかに美しいことか、山々を行き巡り、良い知らせを伝える者の足は。彼は平和を告げ、恵みの良い知らせを伝え、救いを告げ、あなたの神は王となられた、とシオンに向かって呼ばわる」とあるように、一般的な「良い知らせ」という意味で使われていると言われている。しかし、内容は「和解の福音」に通じる。

ヨハネによると、天使は「神を畏れ、その栄光をたたえなさい」(7節)、「天と地、海と水の源を創造した方を礼拝しなさい」(7節)と言った。これには、神は万物が共に生きて行くことを望まれた、という意味が含まれる。神が天と地・海と水の源を創造したのは、この世界のすべてのいのちが守られ・共に栄えることを望まれたからであって、それを破壊し・殺すためではない。この神を畏れよ。その栄光をたたえよ。すべてのいのちの源である神を礼拝せよ。攻撃命令を下した人は、今こそこの言葉を真剣に聞かなければならない。

天使はまた、「神の裁きの時が来た」(7節)と告げる。恐らく熱心なキリスト教徒といわれるブッシュ大統領は、この聖句を「イラクに対して裁きの時が来た」、という意味に解釈し、得意になって引用するかもしれない。だが、黙示録が言うのは「神の」裁きの時である。ある国が神の裁きの代行者であるように振る舞うのは、傲慢な人間の思い込みに過ぎない。むしろ、神はこのような傲慢な自己絶対化を裁かれるであろう。その裁きの時が必ず来ることを、思い上がった人々は知るべきであろう。

第二の天使の言葉「倒れた。大バビロンが倒れた」(8節)も、同じ意味で理解されなければならない。確かに、「バビロン」は今のイラクのことだが、黙示録が暗示しているのは、当時世界を一極支配していたローマ帝国のことである。つまり、圧倒的な力を誇り皇帝礼拝を強要するような大帝国もいつか必ず倒れる、と黙示録は言っているのである。傲慢は必ず裁かれる。これが聖書を一貫するメッセージではないか。

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