先回、世界強国に頼っても期待外れに終わる場合があることを説明しました。しかし、諸国家は周囲の国家によって軍事的な脅威にさらされることがあります。その時、どうすればいいのでしょうか。
確かに、聖書は今日南の王によっても、北の王によっても倒されてしまう政権があることを予告しています。(ダニエル7:8;8:9。啓示17:10)今日、昔のイスラエルのようにエホバ神と契約を結んでいる国家は存在しません。ですから、エホバ神はどの国家も倒れないことを保証する義務は持っておられません。
しかし、聖書はこの難しい時代に対処している国家の指導者に役立つと思われる幾つかの原則と考えを差し伸べています。この原則を守る時、国家が存続し続ける助けになります。この原則が守られない時、国家が存続しつづけるのは難しくなります。
(1)剣を取る者は剣によって滅びる
ひとつは、イエスが言われた「剣を取る者は剣によって滅びる」という原則です。(マタイ26:52)これは、エホバの証人が良心的兵役拒否をする際に導きとしている原則です。しかし、これは個人だけでなく国家にも当てはまると思います。
普通に考えると、軍事力の強い国家が、長く存続すると考えるかもしれません。しかし、過去において、周囲の諸国家を軍事的に攻撃したアッシリアもバビロニア世界帝国も滅びてしまって今日存在しません。理由は、エホバ神がそれらの国家の残虐なやり方に敵対されたからです。(ナホム3:1。エゼキエル24:6,9)
神は、市民の益のために悪をならわしにする者を処罰するために国家が剣を用いるということは認めています。(ローマ13:4)しかし、正当な理由もなく武器をとって戦い、はなはだしく流血を行なう国家に対してエホバ神は敵対されます。
聖書は、「だれでも人の血を流す者は,人によって自分の血を流される。」と述べています。(創世記9:6)それは、剣を取る者が剣によって滅びるという原則と調和しています。(マタイ26:52)
不当に剣を用いるならば、神の像に作られた人の命を奪うことになります。それは、人に命を与えたエホバの不興を招き、また、その流血は諸国家の怒りを招きます。それは国家あるいは政権が滅びる原因になります。
それで、エホバ神は過去に流血の国家が倒れてしまうように取り計らわれました。アッシリアはバビロンにより、またバビロンはメディア・ペルシャ帝国により倒れました。このことは、流血を行なう今日の世界強国にも起こるでしょう。
(Assyriansoldiers)流血のアッシリアはエホバ神の不興を買い滅びてしまいました
例えば、ユダヤ人やエホバの証人を大量に殺害したヒトラー政権は、千年間続くと豪語していましたが、数十年で倒れてしまいました。そして、ドイツは戦争に負けて当初ふたつに分割されることになりました。それで周囲の諸国家に対して不当に剣を用いたナチスは、剣で倒れました。(マタイ26:52)
Bundesarchiv,Bild 146-1990-048-29A / CC-BY-SAUploadedby DIREKTOR(nazi1)ナチスのヒットラーは1,000年続くと豪語しましたがその流血のために数十年で倒れてしまいました
聖書は終わりの時に、南の王が北の王に移り変わることを予告していますが、それは南の王がはなはだしく流血を行なうからです。また、神の僕の流血にふけるからです。(啓示17:2,6;18:24)もし、国家がそうした流血を避けるならば、エホバ神からの当然の報いを受けることはありません。
国家が交渉などの平和的な手段で諸問題を解決するよう努力を払うことは、剣つまり武力を用いて流血によって問題を解決するよりも勝っています。
平和的な方法で問題を解決しようとするならば、その方法がうまくいかなくても、エホバの不興を買うことはありません。また、平和的な方法は、武力に訴えるよりは通常効果的で、また後に残すダメージもより小さいです。
また、史実を調べるならば、軍事的な中立を保った国家は、他の軍事強国から攻撃を受けて大きなダメージを被ったこともありましたが、結局それらの国家はなくなることなく存続し、現在では経済的な繁栄を享受しているという場合もあります。
例えば、ルクセンブルクは第二次世界大戦中、中立国でしたが、ドイツの攻撃を受けました。その国は大きなダメージを受けましたが、国家はなくはならず存続し、今では世界で最も裕福な国家です。その国の中立政策は、長い目で見て間違っていなかったと言えます。
(Luxembourg)ルクセンブルクは中立政策をとり第二次大戦中に危機に陥りましたが存続し経済的繁栄を享受する結果になりました
そして、何よりも、その国の人々は神の不興を買うことを避けることができました。他にも第二次世界大戦中に中立国で、今でも存続しているアイルランド共和国のような国家が存在します。剣を取らないように努力をする方が、その国家が一時的に危機にさらされても、長い目で見れば良い結果になっています。
(2)和平を求める
次に、負けることが予想される戦争を始めることはしないという聖書の原則があります。
イエスはこのように勧められました。「どんな王が,別の王と戦いを交えようとして行進するにあたり,まず座って,二万の軍勢で攻めて来る者に,一万の軍勢で相対することができるかどうかを諮らないでしょうか。事実,それができないなら,その者がまだ遠く離れた所にいる間に,一団の大使を遣わして和平を求めるのです。」(ルカ14:31,32)
普通は武力で相手国が勝っている場合、敗北することが予想されます。戦争を始めようとする場合、冷静に自国と相手国の軍事力を考慮し、敗北が予期できるならば、戦争を始めるのではなく、和平を講ずるべきです。
1969-1973Vietnam War Peace Talks & Conferences by manhhai(peacetalks1)敗北が予期されるなら和平を早急に講じましょう
戦争で敗北すると国家に大きなダメージを与えます。多くの人命と国家の資産が犠牲になり、また、敗北すると多額の戦争賠償金を払わないといけないでしょう。それは、国家の負債を増やします。国家の経済は立ち直るために長期間を要します。それよりも、武力が勝った国と和平を求め戦争を回避する方が勝っています。
(3)聖書預言を考慮する
次に、聖書預言を考慮することは助けになります。聖書は終わりの時に、南の王と北の王が抗争を繰り返すことを予告しています。小競り合いは幾つもあるかもしれませんが、大きな国際紛争は三度になります。
最終的には、北の王が勝利しますが、その最後の国際紛争である大患難に生き残っている国家が主に、「北」と「日の出る方」の国です。(ダニエル11:44)日の出る方の国とは、抗争する北でもなく南でもない諸国家です。また、日の出とは、それらの諸国家が日の出の方向、つまり中東を除く東洋が多いことを示唆しているかもしれません。
また、啓示の書によると、大患難を生き残る地の王たちは、主に、南の王と過去において軍事同盟があり南の王と良い関係にある国家の指導者です。(啓示18:9)聖書は、国家間の軍事同盟を「淫行」と描写しています。それらの地の王たちは、大いなるバビロン、つまり南の王と淫行がありました。(エゼキエル23:11,12)
それらの地の王たち、国家の指導者たちは、南の王の滅びを「気の毒だ」と言って嘆く程、南の王と良い関係を持っています。(啓示18:10)南王と共に経済的繁栄を享受してきました。(啓示18:9)
しかし、それでも、それらの王たちは南の王と共に軍事行動をしていません。(啓示18:10)どの時点で南の王と軍事行動を共にするのをやめたのかは分かりませんが、とにかくそれらの地の王たちが南の王と良い関係を持っているのは、軍事とは異なる分野です。おそらく経済分野での相互協力が行われていたのでしょう。
それらの王たちは、北の王から最終的に攻撃を受けなかったと考えられます。また、それらの王たちは、北の王とも行動を共にしていません。北の王と共に南の王を攻撃することに加わっていれば、南の王を「気の毒だ」ということはないでしょう。
また、聖書は大患難の後に北の王の国も残っていることを示唆していますが、北の王は大患難の戦闘に携わるので、勝利を得るとしても、受ける人的物的損害は大きいでしょう。(ダニエル11:44)
聖書は南の王、大いなるバビロンに、「地上でほふられたすべての者の血が見いだされた」と述べています。(啓示18:24)南の王はあらゆる仕方で、地上の人々の死をもたらすのでしょう。それゆえに大患難も起きるのでしょう。そうであれば、自国に対するダメージを最小限にするため、南の王と平和な良い関係を持つのは賢明なことです。
それと共に、南の王は北の王に二度大敗することが予告されているのですから、南の王は軍事力において世界一ではあるとは言え、南の王の軍事力を盲信して頼らないのが賢明な事です。
諸国家の政治指導者は、以上の聖書の原則と預言に注意を払われるなら、今の難しい時代でも、国家を存続させる助けになるでしょう。
He is a cross pendant.
He is engraved with a unique Number.
He will mail it out from Jerusalem.
He will be sent to your Side.
Emmanuel
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