エズラ6章・ダリウスは布告に従い神の家の建設を支援する

「この神の家の工事をそのままにしておけ。ユダヤ人の総督とユダヤ人の年長者たちはこの神の家を元の所に建て直すであろう。・・・川向こうの税の王の資金から，その費用はそれら強健な者たちに滞ることなく，速やかに支払われるであろう。」（エズラ6：7，8）

私たちは神のご意志を組織的に行なおうと思う場合、物事を法的に認可されるように努力を払うべきどんな理由があるでしょうか。昔、バビロンの流刑から戻ったイスラエル人が、法的な認可のゆえに、神のご意志を行なうことができた次第を調べましょう。

バビロンの捕囚から帰ったユダヤ人は、神の家を再建し始めましたが、周囲の諸国民の妨害により、工事は中止させられていました。イスラエルがペルシャに対して反抗的であるとみなされて、ペルシャの王から中止するようにという命令が出されたのでした。そんな中、預言者ハガイと預言者ゼカリヤは、ユダとエルサレムにいるユダヤ人に対して預言して、ゼルバベルとエシュアが立ち上がり神の家を建て直し始めました。（エズラ5：1，2）

その時、川向こうの総督とその同僚がかれらのもとにやってきて、「だれがあなた方にこの家を建て、・・・完成するよう命令を下したのか。」と尋ねました。ユダヤ人たちは、自分たちが神の僕であり、父祖たちが天の神をいらだたせたため、神は彼らをバビロンの王ネブカドネザルの手に渡され、神の家は破壊され、バビロンに流刑されたことを説明しました。そして、キュロスの第一年に、キュロスは神の家を建て直すように命令を下し、バビロンに運ばれた神の家の金銀の器をエルサレムの神殿に納めるようにとも命じたことを説明しました。（エズラ5：9～15）

それで神の家の建設に反対する者たちは、ユダヤ人の言うことが本当であるかどうか、バビロンにある王の宝物の家の調査が行なわれて、王の決定を知らせてくださるように、ペルシャの王ダリウスに要請しました。（エズラ5：17）

そこで、ダリウス王は、バビロンで納められた宝物の記録の家の調査が行なわれるように命令しました。そして、キュロスの第一年に、エルサレムの神の家が建て直されるように、そして、神の家の金銀の器も返され、神の家に納められるようにという命令が出されたことを示す一つの巻き物が見つかりました。

それで、ダリウス王は、川向こうの総督やその仲間たちに発見された記録に基づく決定を伝えました。それは冒頭の聖句にあるように、神の家の工事をそのままにしておき、妨げることがないように、また、神の家の工事の費用は、王の資金から支払われるようにという命令でした。（エズラ6：6～8）

ペルシャは制定された法律を守るという伝統を持つ国家でした。例え、王といえども、正式に制定された法律には敬意を払って従いました。「メディア人とペルシャ人に属する法律では、禁止令であれ法令であれ、王が制定したものは変えることができない」ことになっていました。（ダニエル6：15）それで、ダリウスは、キュロス王が出した布告に従って行動したのでしょう。そのため、神の家の建設が行なわれ、神のご意志が成し遂げられることになりました。

今日の諸政府もおおむね制定された法律に、従って行動します。それで、神のご意志を行ないたいと思う場合、法律にのっとって行動するのが賢明であることが分かります。クリスチャンは、上位の権威に従うようにと諭されています。（ローマ13：1）物事を法的に認可されるように、努力できます。

将来、山に逃れる仲間作りをする場合、きちんと法律にのっとって行動する方が賢明だと言えます。その方が諸政府の協力も得られやすくなるでしょう。

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