聖書の終末預言(その6)
ヨーロッパ再統一の兆し
新約聖書の最後の書は「ヨハネの黙示録」と呼ばれるもので、終末に関する、特に患難時代に関する預言がその中心です。それによると、やがて世界は7年間の患難時代を迎えることになっています。またその7年間を挟むようにして、世界はキリストの空中再臨と地上再臨という驚くべき出来事を経験します。
このヨハネの黙示録の解き明かしは、旧約聖書にある終末預言と照らし合わせることにより更に鮮明になりますが、特にダニエル書やエゼキエル書の終末預言は黙示録の解き明かしをする際に欠かすことのできないものです。これらの書物を合わせて見ることで、終末時代の全貌が明らかになるのです。
たとえば、ダニエル書の2章には、バビロンのネブカデネザル王の見た夢とダニエルによる夢の解き明しが記されています。
ダニエルは王の前で、王の見た夢を次にように明らかにしました。
「王さま。あなたは一つの大きな像をご覧になりました。見よ。その像は巨大で、その輝きは常ならず、それがあなたの前に立っていました。その姿は恐ろしいものでした。その像は、頭は純金、胸と両腕とは銀、腹とももとは青銅、すねは鉄、足は一部が鉄、一部が粘土でした。あなたが見ておられるうちに、一つの石が人手によらずに切り出され、その像の鉄と粘土の足を打ち、これを打ち砕きました。そのとき、鉄も粘土も青銅も銀も金もみな共に砕けて、夏の麦打ち場のもみがらのようになり、風がそれを吹き払って、あとかたもなくなりました。そして、その像を打った石は大きな山となって全土に満ちました。」(ダニエル書2:31-35)
ダニエルは続けて、王の見た巨大な像が何を意味しているのかを明らかにします。
「王の王である王さま。天の神はあなたに国と権威と力と光栄とを賜い、また人の子ら、野の獣、空の鳥がどこに住んでいても、これをことごとく治めるようにあなたの手に与えられました。あなたはあの金の頭です。あなたの後に、あなたより劣るもう一つの国が起こります。次に青銅の第三の国が起こって、全土を治めるようになります。第四の国は鉄のように強い国です。鉄はすべてのものを打ち砕いて粉々にするからです。その国は鉄が打ち砕くように、先の国々を粉々に打ち砕いてしまいます。(ダニエル書2:37-40)
ネブカデネザルが見た夢は大きな人間の像の形をしていて、それはバビロン帝国から始まり、のちにイスラエルを支配するようになる四つの帝国を表わしていました。
第一の帝国は、金の頭が象徴する帝国、つまりバビロン帝国です。当時、バビロンの神は「金の神」と呼ばれており、バビロンの至る所で金がふんだんに用いられていました。まさに金はバビロンの象徴でした。
第二の帝国は、銀の胸と腕に象徴される帝国、つまりメド・ペルシャ帝国です。メド・ペルシャは、BC539年にバビロンを滅ぼし世界を支配する帝国になりました。この帝国を表す像の部位には二本の腕が含まれています。これらの二本の腕は、この帝国がメディア人とペルシャ人による連合国となることを意味していました。
第三の帝国は、青銅に象徴される帝国、つまりギリシャ帝国です。この帝国については「全土を治める」と預言されていましたが、アレクサンダー大王は遠征を繰り返し、前の二つの帝国よりもさらに多くの地域を支配しました。また、この帝国が青銅に象徴されるように、ギリシャ軍の武器に使用されていた金属は青銅でした。
第四の帝国は、鉄に象徴される帝国、つまりローマ帝国です。鉄は、金・銀・銅に比べて最も硬度の強い金属で、ローマ帝国はまさにそのような強さを持つ国でした。それまでの帝国が支配したあらゆる地域を支配し、AC70年にはエルサレムを没落させました。
「あなたがご覧になった足と足の指は、その一部が陶器師の粘土、一部が鉄でしたが、それは分裂した国のことです。その国には鉄の強さがあるでしょうが、あなたがご覧になったように、その鉄はどろどろの粘土と混じり合っているのです。」(ダニエル書2:41)
これはローマ帝国後の世界です。ダニエルは「分裂した」と言っていますが、その通りにローマは紀元395年、西ローマと東ローマに分裂しました。その後、西ローマは47年まで続き、西ヨーロッパのさまざまな国々においてその影響が見られます。東ローマは1453年まで続きましたが、その影響はロシアに移り、ローマ帝国主義の伝統が受け継がれました。それがソ連になり、共産主義を通して勢力を拡大し、ソ連崩壊後もロシアはかつての強国の地位を得ようとしています。
「その足の指が一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。鉄とどろどろの粘土が混じり合っているのをあなたがご覧になったように、それらは人間の種によって、互いに混じり合うでしょう。しかし鉄が粘土と混じり合わないように、それらが互いに団結することはありません。」(ダニエル書2:42-43)
この最後の帝国は「復興ローマ帝国」であり、終末時代はその人間の形をした像のつま先の部分に当たるとされていますが、その時代の詳細が書かれたものが「ヨハネの黙示録」です。
「また私は見た。海から一匹の獣が上って来た。これには十本の角と七つの頭とがあった。その角には十の冠があり、その頭には神をけがす名があった。私の見たその獣は、ひょうに似ており、足は熊の足のようで、口はししの口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と位と大きな権威とを与えた。」(ヨハネの黙示録13章1-2節)
この海から上って来る獣は、ひょう、熊、ししに似ており、10本の角がついています。この獣の姿は、ダニエル書7章に書かれた第四の獣と同じものであることが分かります。バビロン、メド・ペルシャ、ギリシャの三つの帝国をルーツに持つローマ帝国が、復興ローマ帝国の形で再び現れるというのです。
ダニエルの預言によると、この帝国は「一部が強く、一部がもろく、人間の種によって混じり合う」と書かれています。まさに今のヨーロッパの現状の通りです。これはまさに時のしるしです。
ヨーロッパはEUとなり、通貨統合を果たし、国境を廃止し、大統領制になり、統一を目指しています。しかし、いまだに一致団結は出来ていません。なぜなら、EUにはドイツのような強国もあれば、イタリアのような経済的問題を抱えた弱い国もあるからです。イギリスのEU離脱もEUの団結と逆行するもので、まさに預言通りの状況です。また最近は、中東からの難民が流れ込み、人種の混じ合いで、さらに一致ができない状態になっています。
しかし、現在のEUがこの復興ローマ帝国になるとは言えません。なぜなら、十人の王(十本の角)がまだ現れていないからです。この十人の王(角)とは、実際に十人の支配者かもしれませんし、十の国、あるいは組織かも知れません。しかし、その10人の王が現れた時、ローマ帝国が復興し、それが大患難時代の幕開けとなるのです。現在のヨーロッパの情勢は、まさにその舞台の準備段階だと言えます。これも時のしるしです。
2018年5月、マクロン仏大統領がヨーロッパ連合軍を作る構想を打ち出しました。それは奇しくも10カ国からなる連合軍です。世界情勢から目を離せない時代になってきました。
「この王たちの時代に、天の神は一つの国を起こされます。その国は永遠に滅ぼされることがなく、その国は他の民に渡されず、かえってこれらの国々をことごとく打ち砕いて、絶滅しています。しかし、この国は永遠に立ち続けます。あなたがご覧になったとおり、一つの石が人手によらずに山から切り出され、その石が鉄と青銅と粘土と銀と金を打ち砕いたのは、大いなる神が、これから後に起こることを王に知らされたのです。その夢は正夢で、その解き明かしも確かです。」(ダニエル書2:44-45)
ここに示された第五の王国は、永遠に世界を支配する王国です。この王国を示す石は、人手によらずに切り出され、像の足を打って粉砕し、大きな山となって全地に広がり、永遠に世界を治めます。つまり、この王国は神の権威によって起こる王国で、その王国の支配者はイエス・キリストです。やがてキリストが再びこの世に来られる時、地上の全ての人を裁き、その後、正義と平和によってこの世を支配されます。これが、像の幻における第五の王国の意味するところです。
今日の一言: 終末預言は必ず成就する
鶴田健次
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