信徒のための注解書を使った聖書の読み方入門 第1回 注解書の効用

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

水谷恵信
札幌キリスト教会召団 牧師

歴史をさかのぼる

 新約聖書は今から二千年も前にギリシャ語で書かれた書物です。旧約聖書はさらに古く、ヘブル語で書かれています。そんな古い外国の書物を、私たち一般の読者が現代の日本文学に向かうように読んで、本当に理解できるものでしょうか。

 例えば「忍耐」を表すギリシャ語のヒュポモネが「積極的、建設的努力」という意味だということは、日本語の翻訳では分かりません。私はそれをバークレーの注解書で知りました。「慈愛」という翻訳語のもとのヘブル語「ヘセド」が「契約の愛」だということも、通読しただけでは分からず、私はそれをヴァイザーや関根正雄の注解書で知りました。

 レプタ二枚を神殿に捧げたやもめの大胆さは、当時のやもめがどんなに生活苦に悩まされていたか、レプタ二枚がどんなに少額か、それにも増して、当時は神殿祭司が献金を信徒から直接受け取って、それを声高く公表してから献金箱に投げ入れるという制度だった、と知ることによって、身が引き締まるほどに深く知ることができます。

 「創世記」を学ぶ時など、私はどれほど多くの注解書や考古学の資料、歴史地図、動物事典、植物事典、聖書百科などの参考書を使ったことでしょう。それなしに、私は「創世記」を理解できませんでしたし、それに続くモーセ五書も手をつけることができませんでした。

 「イザヤ書」や「エレミヤ書」のような預言書を学ぶ時も、北王国イスラエル、南王国ユダという弱小国を取り巻く当時の国際的な政治状況を知らないと、面白く読めて来ません。碩学の注解者の物には、そうした政治的、歴史的な説明もていねいに書かれていて、大変教えられることが多いものです。

一つの注解に縛られない

 注解書は聖書の一つの解釈を提案しています。関根正雄は現在の学界に於ける代表的な解釈の立場を列挙して、その中での自分の立場を論拠を挙げて説明していますが、ほとんどの注解書は自分の立場からの解釈を最善のものとして提案しています。

 私たち一般の読者が注意しなければならないのは、一冊の注解書の聖書解釈を、たとえそれが今日最も権威ある注解書だとしても、絶対的なものとして読んではならない、ということです。

 注解書の解釈は、私たちにとっては、たくさんの可能性の中の一つの参考例に過ぎません。聖書は、あくまでも、今読もうとしているあなたに直接語りかけたいと思っています。注解者の見解に振り回されないで、今の自分の心に素直になって、聖書に向き合うべきです。

 だから、私は注解書を参考書の一つとして読んでいます。原語の説明や当時の中近東の生活習慣の解説、歴史的な記録などを特に喜んで読んでいます。読む自分を聖書を書いた当時の中近東に連れ戻してくれるのに役立つ知識が欲しいのです。

 私は幅広く注解書を読んでいます。自分の好みの信仰の立場から書いている注解書だけではなく、まったく反対の立場から書いているものも読んでいます。学界の新しい情報を満載した注解書ばかりでなく、もう廃れてしまった古臭い注解書も古本屋で探して読んでいます。あらゆる教会で現在受け入れられている聖書理解の最大限の枠組みを知るために、そうしているのです。

 私は信仰が一つの狭い教義に縛られることを警戒しています。自由な立場で聖書に向き合うためには、様々な立場の注解者の書物を幅広く読み、あらゆる翻訳の聖書を同時平行的に読むことが、どうしても必要です。聖書そのものすら、翻訳者の信仰の立場の反映そのものだからです。

The Cross Pendant

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Emmanuel

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