CD Review ◆ CD評 CD「そのままの君」
聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。
久米 小百合
音楽伝道者、CCMアーティスト
大人クリスチャン・ミュージックここに有り
十一年振りのKISHIKOさんのアルバムです。やっぱりスゴい！ KISHIKOさんはソングライティングの天才、秀才、英才なんです。そして今回は愛娘のMARIKOさんもボーカルに加わり作品に花を添えてくれています。
久米とKISHIKOさんは過去に何度かレコーディングやユニセフのチャリティライブ、養護施設などご一緒しています。エグゼクティブ・プロデューサーのRev.Nagano先生はなんと久米の神学校時代の同級生！という恐るべき間柄ということで、本当に嬉しくワクワクな気持ちで聴きました。二〇〇六年に甲状腺に癌が見つかり、もしかしたら歌を歌うこと、アルバムを創ることもこの先難しいかもしれないと思われたKISHIKOさん。
シンガーにとって声が出ないということは、歌えないこと以上の辛さや寂しさがあると思います。ちょうどその頃お会いする機会がありご病気のことをうかがいました。でも人生の航路を基本的に神様にお任せされていらっしゃる心底の【他力本願人のKISHIKOさん？】らしく、「とにかく今の内に作品だけ記録しておこうかなぁ……」なんてのんきな感じでした。
声帯の形成手術と声のリハビリを経て今回素晴らしくゴージャスな楽曲が収められたKISHIKO SOUNDが完成。KISHIKOさんらしいモダンなスパイスが施され、時にスウィングに、ハスキーでいて艶のあるKISHIKOさんボイスに透明感のある伸びやかなMARIKOボイスが絡まるイイ感じなんです。
タイトル曲の「そのままの君」ももちろん名曲ですが、久米が個人的に大好きなのは「The Answer」「あなたがいるから」そしてアルバムラストを飾る大きなテーマの曲「世界の子供達のために”愛 いのち 世界”」（詞：楯由起子）と無限に広がっていくKISHIKOさんの音と詞の宇宙。決して頑張りすぎず、善い人過ぎず、堅苦しくなく、誠実で純粋でちょっとジャージーでカッコ良い、それがKISHIKO’S MUSIC。とにかく早く手に取って聴いてみて下さいませ。大人クリスチャン・ミュージックここに有り！です。
