中村穣(なかむら・じょう)
18歳の時にアメリカへ家出。一人の牧師に拾われ、キリストと出会う。牧師になると決意し、ウェスレー神学大学院を卒業。帰国後、居場所のない青年のための働きを2006年から始める。2014年、飯能の山キリスト教会を立ち上げ、教会カフェを始める。現在、聖望学園、自由学園、JTJ神学校での講座を担当。
暑いですが、みなさんはお元気にしていますか? 八月は楽しいこともありますが、やはり、戦争で唯一原爆を落とされた日本に住んでいる者として、平和のことについても考えます。
一九四五年八月六日、広島に原爆が落とされ、その後約半年間で十四万人の人が亡くなったと言われています。また、第二次世界大戦の時、ナチス政権は三年間で、約六百万人のユダヤ人を強制収容所に送り、殺害しました。一時間に約二百五十人もの人を殺さないとこんな数字になりません。戦争って本当に恐ろしいものなのです。今日は平和について考えたいと思います。
私の平和とあなたの平和の戦い
歴史を振り返ると、戦争がたくさんあります。キリスト教の国々も、いくたびも戦争を繰り返してきています。聖書には互いに愛し合うという神の愛が書かれています。それを信じているにもかかわらず、どうして戦争が起きるのでしょうか? おかしいですよね。おかしいんです。何かがおかしいんですよ。だって聖書には互いに愛し合いなさいと書いてあるんですから。
先日、こんなことがありました。ある用事があって、電話で丁寧に訂正をお願いしたんですよ。そうしたら、その人は、「私は悪くない」と事情も把握しないまま言い放ったんです。私はなんだかつらくなりました。それは、事情を理解してくれなかったというよりも、その人の、「私は」という言葉が心に刺さった感じでした。私は悪くないと主張すること(本当に悪くなかったとしても)は、時に他の人の事情を考えないことになります。そう主張することで、たとえその人の平和が保てても、そこに現れるのは平和ではなく、「戦争」(争い)だと気づいた瞬間でした。
キリスト教の国も平和は求めてきました。でも、それは神の平和ではなく、自分の平和を求めていたのだろうと思います。聖書にはこう書いてあります。「励まし合いなさい。思いを一つにしなさい。平和を保ちなさい。そうすれば、愛と平和の神があなたがたと共にいてくださいます」(Ⅱコリント13・11、新共同訳)。平和の前にある、「互いに励まし合う」ということが抜けてしまうと、自分を守る壁を作ってしまうのだと思います。でも、それでは、神の平和は実現しないわけですね。平和は、自分の中に作るものじゃない。自分の外に作るものです。“こうしたら平和になる”では平和にならない。平和を築くには、自分の殻をやぶる必要があるんですよね。
聖書の神様の平和
先ほどの聖句にあるように、平和の神がいるから平和になるのです。「励まし合う」は、ギリシア語では受け身形で書かれています。もしかしたら、励まし合うことの意味は、何か良いことをし合うことではなく、相手の思いを受け取り合う力なのかもしれませんね。このことを忘れて、神様の平和ではなく、自分の平和、自分の思いを最優先にしてしまったから、戦争を繰り返してきたのです。
聖書は「神様はあなたを決して見捨てない」と教えます。ということは、この神様は決していなくならないのですよ。戦争があっても、神様はそこに、涙をもっていてくれるのです。だって、互いに愛し合ってもらいたいと思っているわけですから。戦争している国のことだけではなく、教会の中でだって同じですよね。いがみ合うのではなく、助け合ってほしいと神様は思っているはずです。「神様はあなたを見捨てない」という意味は、神の平和を作り上げるために、あなたが必要だと言っているのです。神様はあなたに、あなたにしかできないことがある、だから力を貸してほしいと言っているんですよ。
小さいことから
では、私たちは戦争のない世界をどうしたら造れるのでしょうか? 一つ言えることは、頭で平和を理解してもだめだってことです。自分は平和をこう考えると主張するよりも、他者を受け入れるスペースを心に作ることによって、神様の前に自らを差し出していけたらいいですね。
それは、「自分らしくないこと」をすることから始まるかもしれません。一日一回、自分らしくないこと、普通だったらしないことを、あえてやってみる。たとえば、普段は自分から声をかけないけど、「おはよう」と言ってみたり、いつもは言わない、日頃の感謝を伝えてみたりするのはどうでしょうか。ここから平和は始まるのだと信じています。
※今回の連載の内容をさらに詳しく知りたい方は、YouTubeチャンネル「飯能の山キリスト教会」から、ロングバージョンのメッセージを聞くことができます。
https://www.youtube.com/@nogarenomachi
He is a cross pendant.
He is engraved with a unique Number.
He will mail it out from Jerusalem.
He will be sent to your Side.
Emmanuel
Bible Verses About Welcoming ImmigrantsEmbracing the StrangerAs we journey through life, we often encounter individuals who are not of our nationality......
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