世界は一つの生命体で人はその一部ですか

　私のアメブロの記事にコメントくださった方が同じ一つの神の霊が世界を作ったのであれば、世界は同一の物質なのではないかと言われていました。また、世界は一つの生命体であって自分はその一部なのではないかと言われていました。それは事実でしょうか。

　それは違います。まず、神は全能者で神は同一のご自分の霊を用いて、同一の物質しか作れなかったわけではありません。神は多様性のある世界を創造することができました。

　私は人は何の助けも得ないで自分で考えると世界についてありとあらゆる間違った概念を持ってしまうと思います。私たちには、創造者なる神からの啓示が必要です。聖書はそのような本です。

　確かに神が世界を創造される際、数多くのオプションがあったと思います。確かに、世界を一つの生命体として作ることも可能であったかもしれません。　しかし、エホバ神は、熟慮のもと、世界を数多くの知的な生命体が存在する所にされました。神が世界をどのような所として創造されたかは、見えない世界も含めて聖書の中に啓示されています。

(bible86)聖書には神が世界をどのように創造されたかについての情報が記録されています

　神の言葉聖書によると、霊には、聖書では幾つか意味がありますが、神の霊とは、神がご自分のご意志を行なわれる時に用いられる「神の活動する力」です。(創世記1:2)神は、地上の創造の業を行なわれる時、ご自分の霊を用いられます。(詩編104:30)神の霊は「聖霊」と言われ、人に働き、それに動かされて人はさまざまな働きをします。(テトス3:5)

　神は、聖霊を用いて、さまざまな異質な物を創造されました。まず第一番目にエホバ神はあらゆる物を創造する前に、ご自分の独り子を創造されました。(箴言8:22)その方は霊者でした。

　その後、聖書によると神は、数多くの霊の体を持った「神の子たち」を創造されました。(ヨブ1:6;38:4,7)それは、知性を持つさまざまな種類の霊者たちです。ケルブ、セラフという種類が存在します。(詩編18:10。イザヤ6:1,2)それらの神の子たちは、また「み使いたち」とも呼ばれていて数億存在します。(ダニエル7:10。啓示5:11)

　さらに、聖書によると、神は聖なる活動力を用いて非生物と地球上の生物を創造されました。(創世記1:1。詩編104:24,25)肉と血でなる物質の体を持つ生物を創造され、その最後に人間を造られました。(創世記2:7)それで、神は聖霊を用いて、霊者だけでなく物質の体を持つ生物という異質な者を両方創造することができました。

　

　人間を含む自然界にある物質と霊者は体の構成が異なっています。聖書は霊者の体がどんな構成成分でできているかを明らかにしていません。

　霊者たちは、私たち人間の研究材料にはならないでしょう。それで、将来神が明らかにしてくださるまでは、霊の体がどのようなものか決して正確には分からないでしょう。

　聖書は神が創造された霊者の名前を幾つか明らかにしています。ミカエル、ガブリエルと呼ばれる霊者がいます。(ダニエル9:21;10:13。ユダ9)また悪魔サタンと呼ばれる霊者がいますが、これは実際には最初から持っていた名前ではなく、この霊者が反逆した後神がその霊者につけた名前のようです。(啓示12:9)　霊者に名前があるということは、それらの霊者がひとりひとり他と異なる個性を持っている他からは独立した知的な存在であることを示唆しています。

　

　私たちは私たちの目に見えない霊者が存在することをいろいろな証拠によって知ることができます。私たちの祈りが聞かれる時、良い霊者、つまりみ使いの協力もあるでしょう。

Angelswith Scrolls (angels7)み使いは私たちの神への祈りが聞かれるように協力します

　また、心霊術は関わりを持つべきではありませんが、心霊術に関連したさまざまな不思議な現象は、目に見えない悪霊が存在することを証明しています。(ガラテア5:20)

　さらに神は地上に人間を創造されました。人間は霊者と違って、男女が協力して子孫を産み出すことができるようにされました。聖書や人間が残した歴史の記録は、多くの人間が生きて考え語り活動したことを示しています。私たちはそうした記録を読むことにより、私たちとは異なる考えを持つ各々独立した人格的存在が過去にいたことが分かります。

　私たち人間は、自分が生まれた時以降の記憶しかありません。このことも私たちが全世界を包含する生命体の一部でなく、ひとりひとり他と異なる生命体であることを示しています。

babybrannon by Sweet Carolina Photography (baby8)私たちは生まれる前の記憶はありませんから世界という生命の一部ではありません

　私たちは他と異なる考えを抱いているのは、私たちの脳と他の人の脳が異なっているからです。わたしたちの脳はそれぞれ独自の考えを産み出します。ですから、私たちはそれぞれひとりひとり異なる知的な存在です。

brainlobes　byPinkPersimon(brain)私たちの脳はひとりひとり他と異なっていて異なる思考を産み出します

　

　それで、あらゆる証拠は世界がひとつの知的な存在で私たちは一つの生命体の一部では決してないことを示しています。世界には非常に多くの知的な被造物が存在しています。そのことは、聖書と私たちの世界に見られる状況証拠から分かります。

　世界がひとつの知性であって、私たちひとりひとりはその一部で、世界が生きているという考えは、事実に基づかない妄想です。想像力を働かせることは自由であるとは言え、私たちは妄想に従って人生を形作っていっても、人生に成功することはないと思います。

　私たちは世界が生きているというように考えるならば、自分が死ぬことを何とも思わなくなり、神がわたしたちひとりひとりに差し伸べてくださっている永遠の命をとらえるように努力しなくなる可能性があります。そうすると私たちは人生において失敗することになります。

　私たちは妄想に従って、聖書の差し伸べる希望を捉えそこなうことのないようにしましょう。神の言葉聖書に対する信仰を築いていきましょう。真理のことば聖書を信頼して、世界に関する考えを形作りましょう。