復活祭から7週間、つまり50日目(ギリシャ語でペンテコステ)に、教会は「聖霊降臨祭」を祝う。クリスマスやイースターと並んでキリスト教の三大祝日とされているが知名度はぐっと落ちる。一つの理由は、この日に起こったことが、使徒言行録2章1-4節によると何か「異様な現象」という感じがするからであろう。
イエスの「誕生」は自然の出来事だし、「復活」も、信じるかどうかは別にして、物語性を具えている。だが、「聖霊降臨」は、「激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ…炎のような舌が分かれ分かれに現われ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ…ほかの国々の言葉で話しだした」(2-4)と書かれているように、一種「異様な」出来事である。中々理解しにくい。そのために「ペンテコステ」には人気が集まらないのではないか。
そこで、今日は先ず「聖霊」、あるいは「霊」について述べよう。
「霊」は聖書に特徴的な言葉であって、旧約・新約を通じて聖書の至る所に現われる。それは、「幽霊」や「背後霊」のような薄気味悪いものとは違うし、森に住む「精霊」とも違う。神の見えない力、命の力のことだ。
ヘブライ語では「ルーアッハ」と言い、これは元々「息」のことだ。創世記2,7には、「主なる神は、土の塵で人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった」とある。この「命の息」が霊なのである。むろん「神話的な」表現だが、これは、案外、人間や世界の現実(リアリテイー)を言い当てているのではないか。
我々は、日毎の生活の中で、現実として精神的・肉体的な「無力」を感じることが多い。祈っても祈っても止まない戦争。人から受けるいわれのない誤解や悪意や憎しみ。あるいは自分の中にある醜さや弱さ。こうしたことの中で、我々はしばしば、命が枯れていくような無力感に襲われる。そうでない人が一人でもいるだろうか。我々の中に力があるというのは、決して自明のことではない。
創世記は、神が人を「土の塵で形づくられた」と書いているが、これは人間の肉体や精神が壊れ易く、弱いものであることを表現しているのである。人間はどんな人でも、すぐ落ち込んだり、病気になったり、壊れたりする。そして何時かは死んで土に返る。この弱い人間存在の中に、もし神の「命の息」が吹き入れられて内から生かす力となってくれなければ、我々は一刻も生きてはいけないだろう。
私は最近、体の不調を覚えるようになってから、このことが実に良く分かる。「(神は)その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった」という言葉は、人間や世界のこの現実(リアリテイー)を的確に表現している。
少し自分の病気の話をさせて頂く。このところやや快方に向かっているが、腰痛から痛みがほぼ全身に及んで、ひどい時は、何でもない行動を起こすのにも時間がかかった。朝、ベッドから起き上がるのにも相当な決意が要る。「エイッ」と気合いをかけて、やっとの思いで起き上がる。しかし、ベッドに腰掛けた姿勢のままで、しばらくは溜め息を吐いていなければならない。次の力が出てこないのだ。
若い頃の私は、力は「自分の中にある」と考えていた。だが、本当はそうではないのではないか。私という存在は、いや、私だけでなく人間は一般に、いつそうなってもおかしくないような弱さを抱えている。心も体も傷つき易く、壊れ易い。その我々が今日も生きているのは、外から命の息を吹き入れて下さる神が一刻も離れずに我々と共にいて下さるからではないか。これが人生の真実であろう。
さて、今、私は「聖霊」とは外から我々に吹き入れられ、我々を内側から生かす「命の息」である、と言った。ローマの信徒への手紙8,9に「神の霊があなたがたの内に宿る」と言われているのはこのことである。我々の中からはどうしても力が湧いて来ないような時でも、神の霊が我々の内に宿る。何と慰め深い言葉だろう!
このことをもう少し詳しく展開したい。
この霊は、単なる精神的な力とか、インスピレーションとか、霊能力ではない。パウロはここでそれを、「キリストの霊」(9)と言い換えている。さらに、キリストご自身と同一視して、「キリストがあなたがたの内におられるならば、体は罪によって死んでいても、"霊"は義によって命となっています」(10)と言う。この点に注目しなければならない。
イエスは我々と同じ人間として生き、十字架上で苦しみも恥も孤独も絶望も極限まで味わい尽くして死んで行かれた。「わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪を犯されなかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様に試練に遭われたのです」と言われている通りである。
だが、この方は死者の中から復活させられた。聖霊とは、イエスを復活させたこの神の霊であり、それを我々に信じさせる霊のことだ。「もし、イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなたがたの内に宿っているなら、キリストを死者の中から復活させた方は、あなたがたの内に宿っているその霊によって、あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう」(11)。
ここに、我々の命の秘密がある。
He is a cross pendant.
He is engraved with a unique Number.
He will mail it out from Jerusalem.
He will be sent to your Side.
Emmanuel
Bible Verses About Welcoming ImmigrantsEmbracing the StrangerAs we journey through life, we often encounter individuals who are not of our nationality......
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