イエスと統治体の権威に関する聖書的な考察(34)不法の者の特徴と北の王の特徴が合致する理由

正しいか間違っているかは別として、私は最善を尽くしましたが、これらは私の意見を表明しているだけです。

(1)北の王は背教したキリスト教を奉じることがダニエル書で預言されている 

 テサロニケ第二の手紙の不法の者とダニエル書の北の王と啓示の書の預言を考え合わせてみます。ダニエルの預言の中で、北の王は、もともと、イスラム教の背景からきています。  なぜなら、ダニエル8章の預言によると、ギリシャを表わす「雄ヤギ」の「大きな角は折れ」、「4本の際立った角が生えて」きました。「そのうちの1本から,別の小さな角が生え」ましたが、「それは非常に強大になって」、「聖なる所の定まった場所を打ち壊し」ます。(ダニエル8:8-11)

 

アレクサンドロス大王の大きな角が折れて・・・ 

四つの国を表わす四つの角の一つの小さな角が北の王になる

 

 この雄ヤギの「大きな角」はアレクサンドロス大王です。そして彼の領土から派生した四つのギリシャ系の帝国の一つから小さな角が生えてきます。このダニエル8章の小さな角は、「強大な者となる」という描写や「聖なる所」を打ち壊すという描写から北の王を表わしていることが分かります。(ダニエル11:24,31新世界訳改訂版) 

 ですから、この北の王は、アレクサンドロス大王の旧帝国から派生した四つのギリシャ系の国から興ります。アレクサンドロス大王の旧領土は、おおむねイスラム教ですから、北の王は、イスラム教を奉じています。 

 北の王は、背教したキリスト教に注目することが予告されています。ダニエル11章には、北の王が「聖なる契約を破る者たちに注意を向け」ることが預言されているからです。(ダニエル11:30)「聖なる契約」とは聖書の中にある神と神の崇拝者との間にある契約です。 

(2)北の王はダニエル書と啓示の預言の中で最終的に滅びることが預言されている 

  ダニエル11章によると、北の王は、この世の終わりの時に、裁かれて終わりを迎えます。(ダニエル11:45)この世の終わりの時には、人間の政府は、諸国家の間の戦争ではなく神の王国によって、奇跡的な仕方で終わりを迎えるはずです。(ダニエル2:44,45)それで、キリストの臨在が始まるのは、大患難の時で、非常に多くの死体が地上で生じる時です。(マタイ24:21,22,27,28)再臨の後、世の終わりに北の王は、滅ぼされることになっています。ですから、北の王は最終的にイエスの臨在がはっきり表される時に、滅ぼされることになります。

 

 ダニエル8章の中でも、北の王が、「長たちの長」、イエス・キリストによって、「人手によらずに打ち砕かれる 」ことが予告されています。(ダニエル8:25)ですから、イエスの臨在がはっきり表されることによってキリストから直接奇跡的な仕方で、滅ぼされることになるのは、北の王です。 

       

北の王は最後にイエスに滅ぼされることになっているので滅びる者と言える

 

  さらに、啓示の書の預言によると、将来、「底知れぬ深み」から「バッタの群れ」が出てきます。そのバッタの群れは、「サソリ」の権威が与えられます。(啓示9:1-3新世界訳改訂版)この、「底知れぬ深み」から出てくる「バッタの群れ」とは、最初の北の王に率いられた軍勢を意味していると思います。その理由はまた別の機会に詳しく説明します。 

 バッタの群れの軍勢を「治める王」の「名は,ヘブライ語ではアバドンであり,ギリシャ語ではアポルオン」です。ギリシャ語アポルオンとは「滅ぼす者」、ヘブライ語アバドンとは、「滅び」という意味があります。 (啓示9:11)ですから、啓示の書の中では背教したキリスト教の指導者たちを苦しめる最初に登場する北の王が、最終的に「滅び」を経験することが預言されています。北の王は永遠の滅びをこうむることになります。 

バッタの軍勢の王は滅びという意味の「アバドン」と呼ばれているので北の王と不法の者が滅びる者と言われているのと符合する

 

 それで、ダニエル書の中でも、啓示の書の中でも、北の王が「滅び」をこうむると描写されているので、テサロニケ第二の手紙の「不法の者つまり滅びる者」と描写されているのは、北の王であると判断するのが妥当ではないかと思います。(テサロニケ第二2:3新世界訳改訂版)

 

(3)北の王があらゆる神より上だと考えることがダニエルの預言の中で預言されている 

  上に述べたようにテサロニケ第二の手紙の中では、「不法の者」は、「神と呼ばれているものや崇拝されているもの全てに逆らい」ます。「自分の方が上だと考え,・・・人々の前で神のように振る舞います。」と描写されています。(テサロニケ第二2:4新世界訳改訂版) 

 そして、ダニエル書の北の王に関しては、みずからを神の地位に置くことが預言されています。「その王は思うままに行動し,高慢になり,自分はあらゆる神より上だと考え」ます。さらに、「彼は自分の父祖たちの神を無視し,女たちの願いも他のあらゆる神々も無視して,自分は全ての者より上だと考えます。」(ダニエル11:36,37新世界訳改訂版)

 

北の王も自らをあらゆる神より上だと考えることが預言されていて不法の者の描写と同じことが予告されている

 

  このことは、北の王は従来のキリスト教の権威に逆らい、それらを非難したり軍事的に攻撃してダメージを与えることに成功することによって、自ら高ぶり「あらゆる神より上だと考える」ことになると考えられます。 

  ですから、北の王が将来、自らを神の地位に置くという点で、テサロニケ第二の手紙の「不法の者」の描写は、ダニエル書の北の王の特徴と合致します。 

(4)ダニエルの預言は北の王が背教を促進することが預言されている 

 テサロニケ第二の手紙の中では「不法の者」は、「滅びに向かう人々を欺く」ことが描写されています。一方、ダニエルの預言の中では、北の王は、「悪を行って契約を破る者たちを,彼は言葉で欺いて背教へと導く 」ことが預言されています。(ダニエル11:32新世界訳改訂版)ですから、「不法の者」も北の王も悪を行う人々を欺くことになっています。 北の王は、自らが背教しているだけでなく、すでに聖書の教えに違反しているクリスチャンの中に背教を促進することが預言されています。北の王は、「聖なる契約を破る者たちに注意を向け」、「契約を破る者たち」を「言葉で欺いて背教へと導く」ことが予告されています。 (ダニエル11:30,32)それで、北の王は背教したキリスト教を奉じているので、自らに従う軍勢の兵士たちを背教した偽りのキリスト教により惑わすと考えられます。 

 ダニエル11章には、北の王が南の王に対する三度目の総攻撃として、「兵車や騎手や多くの船で南の王を激しく攻撃し,国々に入って,洪水のように勢いよく通っていく」ことが預言されています。(ダニエル11:40新世界訳改訂版) この時、北の王に従う軍勢の兵士たちの数は膨大な数に上るはずです。 

 北の王は、確かに、それらの軍勢の王として、崇拝されており、北の王の軍勢の兵士たちは、北の王に対する崇拝と忠節で特徴づけられることになるでしょう。(啓示13:3,7)ですから、二億の騎兵隊は、北の王の崇拝者として行動し、彼に欺かれて滅びに向かいます。北の王の崇拝者たちは、彼らは「子羊の命の巻物 」にその名が記されていないので、永遠の滅びをこうむることになります。(啓示13:8)

 

 啓示9章に登場する「1万の2万倍」、すなわち二億の騎兵隊とは、その時、北の王に従う膨大な数の軍勢の兵士たちを意味すると解釈するのが妥当です。(啓示9:11)北の王は背教したキリスト教に注意を向け、背教したキリスト教に改宗するからです。啓示13章の「子羊のような2本の角」のある野獣は、北の王のはずです。 なぜなら、子羊のような2本の角のある野獣は、「像」を造ることになっているからです。(啓示13:11,14)さらに、ダニエル書では、北の王は、「荒廃をもたらす極めて不快なもの 」を据えることが予告されています。(ダニエル11:31)これは、Berean Study Bible では、the abomination of desolation、NWTでは、the disgusting thing です。このthe disgusting thing は、 Strong's Hebrew 8251でDisgusting, filthy, idolatrous, an idol です。 ですから、子羊のような2本の角のある野獣の造った物も、北の王が据えた「極めて不快なもの」も、両方ともヘブライ語の原語は、同じで、嫌悪すべき偶像という意味があります。ですから、啓示13章に出てくる「像」を造る子羊のような2本の角のある野獣は、北の王です。そして、子羊のような2本の角があることは、この野獣がキリスト教の様相を示していることを表わしています。 

 そのために、非常に多くの兵士が北の王に惑わされて背教したキリスト教を信じ、エホバ神の是認を失う剣をとって戦うという道が正しいという偽りを信じることになります。そして、実際に戦って命を落としますし、さらに、永遠の死をこうむることになることが予期できます。 

(5)偽預言者と偽キリストが行なう大きな奇跡と不思議 

 イエスは、ご自分の再臨の時期に、「偽キリストや偽預言者が現れ,できれば選ばれた者たちをさえ惑わそうとして,大きな奇跡や不思議なことを行う」ことを予告されました。(マタイ24:24新世界訳改訂版)さらに、啓示の書では、北の王であると考えられる2本の角を持つ野獣が、「大きな奇跡を行い,人類の前で火を天から地に降らせることさえする」ことが説明されています。(啓示13:13新世界訳改訂版) 

 この野獣は、一番目の北の王に対する崇拝を促進する二番目に登場する北の王だと思います。ですから、二番目の北の王は、「火を天から地に降らせる」という大きな奇跡を行うことになると思います。 

 ヨブ記には、悪魔サタンが天から火を降らせてヨブの僕たちと家畜を焼き尽くしたという記述があります。(ヨブ1:12,16)エリヤとバアルの預言者が対抗した時には、バアルの預言者たちは、自らの神に天から火を降らせて捧げ物を焼き尽くさせることに失敗しました。(列王第一18:22-26) 

 ですから、悪魔サタンが自分を崇拝している者たちを、欺くために、力を貸すということが起きることも考えられます。北の王は、自らの神に、天から火を降らせるように祈願して、悪魔サタンは、彼の請願を聞き届けるのかもしれません。 

 それで、これらのことを総合的に考えると、北の王は、おそらく、悪魔崇拝や心霊術に関係しており、彼の崇拝者たちは、悪魔サタンや悪霊により、奇跡や不思議な現象を目撃してすっかり欺かれることになるのかもしれません。しかし、もしかすると、現代科学の軍事的な最新技術を進歩させて、実際に天から火を地に降らせるというようなことを人類に見せるのかもしれません。 

 こうしたことを総合的に考えてみると、「不法の者」の特徴は、ダニエルの預言に描写されている北の王の特徴と同じです。ですから、テサロニケ第二の手紙の「不法の者」は、ダニエルの預言に登場する北の王と判断するのが妥当です。

 

不法の者とは軍事的な成功をおさめて神のように振る舞い自分に従う軍勢に背教を促進する北の王

 

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