歴代第二21章・ユダの王エホラムに対する悪い交わりの影響

「彼はアハブの家の者たちがしたように，イスラエルの王たちの道に歩んで行った。アハブの娘が，彼の妻となったからである。彼は引き続きエホバの目に悪いことを行なった。」(歴代第二21：6)

　エホラムの父親はエホシャファト、その祖父はアサで、アサもエホシャファトのどちらも偶像崇拝を避けてエホバの目に喜ばれる事を行なった良い王でした。ところが、ユダの王エホラムは、偶像崇拝者で流血の人でした。

エホラムは、エホシャファトの長子だったので、ユダの王にされました。しかし、エホラムは、王になると、その兄弟たちをことごとく剣で殺し、またイスラエルの君たちの何人かの者たちをも殺しました。(歴代第二21：4)エホシャファト王の時代に神の律法の教育が行なわれていました。それで、エホシャファトの子らや君たちは、神の律法を守る立派な人たちが多かったことでしょう。エホラムはそうした人々を殺して、エホシャファトの良い支配の影響をだいなしにしてしまいました。

　またエホラムは、ユダの山々に偶像崇拝のための高き所を造って、エルサレムの人々に偶像崇拝を行なわせました。(歴代第二21：11)

　そのため、北のイスラエルの預言者エリヤから、エホラムのもとに手紙が来ました。エホラムが、アサにも、エホシャファトにもみならわず、イスラエルの王たちの道に歩み、ユダとエルサレムに偶像崇拝を行なわせ、兄弟たちを殺したので、「エホバはあなたの民、あなたの子ら、あなたの妻たち、あなたの全財産に大いなる一撃を加え」、「あなたは多くの病気を、腸の病気を患い、ついに日々その病気のためにあなたの腸は出てくるようになる。」という音信でした。(歴代第二21：12～15)

　それで、その後、フィリスティア人とアラブがユダに攻めてきて、エホラムのすべての財産とエホラムの子らや妻たちを捕らえていきました。そして、エホラムの治世は比較的に短いものとなりました。エホラムがエルサレムで治めたのは八年間で、エホラムは、腸の病気を患い、彼の腸は外に出てきて、彼はその病気のために死にました。(歴代第二21：16～20)

どうしてエホラムは親や祖父の良い影響にもかかわらず、エホバの目に悪いことを行なう王となったのでしょうか。

　その父エホシャファト王は神の律法に基本的には従いましたが、なまぬるい点がありました。それは、バアル崇拝者のイスラエルの王と良い関係を保っていたことです。エホシャファト王はイスラエルの王アハブが戦争を行なった時に、共に戦って助けようとしました。(歴代第二18：3)また、アハブと姻戚関係を結び、アハブの娘は、エホシャファトの長子であったエホラムの妻となりました。(歴代第二21：6)

　エホシャファト王は、アハブに好意を示したことで、幻を見る者エヒウに戒められましたが、彼はそれでもなお、アハブの子であるアハジヤと造船業で提携しました。(歴代第二19：2；20：35)そのようなバアル崇拝者との付き合いのために、またバアル崇拝者の妻のために、エホラムは悪い影響を受けてしまいました。エホラムは、バアル崇拝者のように、イスラエルの王のように行動するようになりました。エホシャファトが、バアル崇拝者との親しい付き合いをやめなかったことが原因して、一番残念な結果になってしまいました。

私たちは自分や自分の家族がエホバ神に固く従いたいと思うならば、親しくする人を選ぶ点で注意深くあるべきだということが分かります。(コリント第一15：33)バアル崇拝者は、エホバの崇拝者に対する迫害や、流血、偶像崇拝、性の不道徳、心霊術などを特徴としていました。私たちは、エホバの崇拝に固くつきたいと思うなら、神の律法にはなはだしく違反している偶像崇拝者との親しい交友は避けた方が賢明です。

また聖書はクリスチャンが結婚する場合、配偶者を主にある者、同じ信仰を持つ者の中から選ぶように勧めています。（コリント第一7：39）異なった信仰の人との結婚は自分が悪影響を受け、難しい問題がもたらされる可能性が高いでしょう。

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