核の廃絶に向けて努力をするべき理由・旧ソ連
正しいか間違っているかは別として、私は最善を尽くしましたが、これらは私の意見を表明しているだけです。
Aug 29, 1949: Soviet Union's first nuclear bomb test - RIA Novosti 100829
ソ連は少なくとも1949年から1990年にかけて715回の核実験を行なっています。行なわれた核実験のうち約500回がカザフスタンのセミパラチンスク実験場で行われました。カザフスタンは、ロシアと中国に国境を接しており、旧ソ連の一部でしたが、現在では独立しています。核実験の期間中、放出された放射性物質は、チェルノブイリ原発事故の5000倍 といわれています。核実験の際、市民への避難警告はされませんでした。そのため、広い範囲で多くの住民が被曝しました。カザフスタン共和国国連大使の国連での演説によると、被爆者の数は、160万人とされます。そして、その数は死亡や(旧ソ連崩壊に伴う)人口流出により減少し、1998年に、約120万人の被害者がカザフスタンに住んでいるということです。セミパラチンスクの核実験による放射線被害を極秘研究するために「ソ連保健省附属第4診療所」が設置されました。ここには医師25人を含む125人のスタッフがいました。推定では、セミパラチンスク州の住民34万4000人が被曝しました。被曝した住民全体の患者数は、広島と長崎の被曝患者の2倍になると推定されています。この地域での癌の発生率は被曝していない地域と比較すると2~3倍です。また、食道・胃・肝臓・肺などの癌の発生率も、すべて上昇しています。1960年代には、この地域での癌の致死率が被曝していない地域の1.7-2.0倍でした。(『中国の核実験と周辺住民の被曝』平成22年6月23日 羽倉洋行、一瀬昌嗣、両氏による素粒子論研究レポートより)「セミパラチンスク州のガンの死亡率はロシアの他の地域と比べ三倍から四倍高く、食道ガンは十八倍以上である。被曝によって死産や流産、先天性異常の子どもの出産などが多発している。」というデータもあります。(『核に蝕まれる地球』より)旧ソ連のセミパラチンスク実験場の放射能は住民に悲惨な影響をもたらしました。是非、この結果から目をそらさないで、核実験や核兵器の使用を廃絶してくださるように、諸政府の指導者にお願いしたいと思います。
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カザフスタンのセミパラチンスク実験場・赤の部分