啓示17章・大娼婦は水の上に座っているか

啓示17章・大娼婦は水の上に座っているか

「 また，七つの鉢を持つ七人のみ使いの一人が来て，わたしと話してこう言った。「さあ，多くの水の上に座る大娼婦に対する裁きをあなたに見せよう。・・・また彼はわたしに言う，『あなたの見た水，娼婦が座っているところは，もろもろの民と群衆と国民と国語を表わしている。』」（啓示17：1,15）

大いなるバビロンは、多くの水の上に座る娼婦だと述べられています。（啓示17：1）この聖句は、アメリカに当てはまるでしょうか。古代バビロンも「豊かな水の上に住む女」と述べられていました。（エレミヤ51：13）古代バビロンはユーフラテス川の両岸にあって運河に取り囲まれていました。それで、古代バビロンは絶えず、ユーフラテス川の水の供給を受けていました。そして、古代バビロンはアッシリア、エジプトを破ってユダの王にも貢を納めさせていました。ですから、古代バビロンは昔国際的な影響力を持つ国家でした。

では、大娼婦が座っている水とは何ですか。七人のみ使いの一人は、ヨハネの見た水は、もろもろの民と群衆と国民と国語を表わしていると説明しました。（啓示17：15、イザヤ57：20）アメリカは水の上に座っていると言えるでしょうか。言えます。アメリカは、多くの外国からの移民で構成されています。アメリカほど多種多様で多数の移民を受け入れてきた国は他にありません。アメリカは1820年に最初の移民統計が取られてからこれまで6000万人以上の移民を受け入れています。また、アメリカ中には100以上のエスニック集団が存在していると言われます。アメリカは世界中のあらゆる人種、民族、国籍、文化、宗教、言語が寄り集まった多様な社会を形成しています。アメリカは世界最大の移民社会であると言えます。

アメリカ合衆国は、1990年代には、史上最多となる約910万人もの移民が受け入れました。1991年から2000年の間に、北米から43.1％、アジアから31.8％、ヨーロッパから14.4％、南米から5.9％、アフリカから4.2％、オセアニアから0.5％など、世界中から移民を受け入れています。移民の母国にいる家族や親族もアメリカ合衆国を支持しているでしょう。ですから、アメリカ合衆国も国際的な影響力を持っていて、多くの水の上に座っている、すなわち支配を及ぼしていると言えるでしょう。（黙示録17：1，15）

それで、多くの水の上に座る大娼婦という特徴もアメリカ合衆国に当てはまります。多くの大いなるバビロンの特徴がアメリカ合衆国に当てはまるのを見ましたが、当てはまる特徴はこれだけではありません。他の特徴についても調べていきましょう。

〔参考文献〕

異文化社会アメリカ　改訂版　示村陽一著　2006年　株式会社研究社