神さま、 なんで? 〜病院の子どもたちと過ごす日々〜 第五回 子どもたちの「どうして?」

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

久保のどか

広島県瀬戸内の「のどか」な島で育ち、大学時代に神さまと出会う。卒業後、ニュージーランドにて神学と伝道を学ぶ。2006年より淀川キリスト教病院チャプレン室で、2020年より同病院医事部で、小児病棟の子どもたちのパストラルケアに携わる。2012年に開設された「こどもホスピス」でも、子どもたちのたましいに関わり、現在に至る。

 

 

子どもたちと過ごすなかで、しばしば投げかけられる「どうして?」の問いは、彼らのたましいの痛みと深く繋がっているように私は感じています。

☆D君
小さいころから入院を繰り返しているD君は、退院して数日後、再入院となりました。病室を訪ねると、顔には涙の跡が残っており、うずくまっていました。声をかけると、私の膝の上によじ登り、泣きながら言いました。「神さまはどうしてこんなことするの?」と。

D君の涙ながらのこの訴えに、私は胸が締めつけられる思いでした。D君の、悔しさや腑甲斐ない気持ちがたくさん詰まった「どうして?」の問いかけは、たましいの痛みだと思いました。D君のたましいの痛みに対して、私にはどうしてあげることもできず、「D君、悔しいよね。でもね、神さまはD君に意地悪をするような神さまじゃないと私は思うよ。神さまはD君のことが大好きなんだよ。神さまはD君の身体を支えて守っていてくださるよ」と、D君を抱っこしながらお話しするのが精いっぱいでした。

D君はその入院中、ポツリとこう言いました。「天国に行きたい」と。その言葉に驚いた私は、どうしてそう思うのか尋ねてみました。「だって、天国はずっとママと一緒にいられるから」と答えてくれました。幼いころからキリスト教病院に何度も入院しているD君にとって、神さまは身近で良い存在で、天国は良い場所だと想像していたのかもしれません。でも、だからこそ「良い存在であるはずの神さまがいるのに、どうしてしんどいことばかりが起こるの? どうしてまたママと離れて入院しないといけないの?」と問い続けていたのかもしれません。

この問いへの答えは、すぐに見いだせるものではありません。この先もD君のこころに繰り返し迫ってくるかもしれません。それでも、「どうして?」をぶつけられる神さまがいる、「どうして?」と問うD君のまるごとすべてを受けとめてくださる神さまが、D君の「生きる」を支えてくださいますようにと祈ります。

 

☆Eちゃん 
入院を繰り返し、治療を続けていた小学生のEちゃんは、キリスト教の院内放送を聞いていました。退院の日、お訪ねすると、とても真剣な表情でこう言いました。「久保さん、イエス・キリストはどうして十字架にかからないといけなかったんですか? 十字架ってすごくむごいイメージがあるでしょ? なんで何も悪いことをしてなかったイエス・キリストが、そんな怖い、むごい目にあわないといけなかったの?」と。

私は驚きましたが、Eちゃんがキリスト教のメッセージを真剣に深く受けとめようとしていることに感動しました。私は、イエスさまの十字架のこと、十字架を通して与えられる神さまのいのちのことなどをお話ししました。Eちゃんはとても真剣なまなざしで聞いていました。そして「イエスさまはEちゃんに『生きてほしい。一緒に生きよう』って言ってくださってると私は思うよ」とお話しすると、Eちゃんは笑顔になり、こう言いました。「わ~! イエスさま、ありがとうございます! 私、思ったんだけどね、病院のマークって十字架と似てますよね。イエスさまが生きてほしいって願っているから、病院のマークは十字架と同じなんじゃない?」と。

その言葉に、あらためてハッとさせられました。入退院を繰り返しながら治療を続けているEちゃんは、入院するたびにたくさんの「どうして?」と向き合い続けてきたのかもしれないと思いました。Eちゃんは「どうして自分は入院を繰り返して治療をしないといけないのだろう? どうして私が?」そのようなたましいの痛みと向き合い続けてきたのかもしれない、と。そして、入院中聞こえてきたイエス・キリストの十字架と復活のメッセージを、Eちゃんは自分自身の「どうして?」と重ねながら聞き、病室のベッドで深く考えたのかもしれません。

Eちゃんは、今後も生きるなかで様々な「どうして?」と向き合うかもしれません。それでも、十字架を背負われたイエスさまの「共に生きよう」という言葉が、Eちゃんのこころに優しく響きますように、イエスさまがEちゃんを支えていてください、と祈らずにはいられません。

「神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。」
(ヨハネの福音書三章一七節)

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