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連載 京都のすみっこの小さなキリスト教書店にて 最終回 一年間のお付き合い、ありがとうございました。

CLCからしだね書店店長 坂岡恵 略歴社会福祉法人ミッションからしだね、就労継続支援A・B型事業所からしだねワークス施設長。精神保健福祉士。社会福祉士。介護福祉士。2021年より、CLCからしだね書店店長。 「娘が二十歳になりました。さきほど、最後の養育費を振り込みました。」からしだねワークス利用者の和夫さんから、そんなうれしい報告をいただきました。障害年金と福祉就労の工賃で暮らす和夫さんの生活に、そんなに余裕があるとは思えません。けれど和夫さんは、別れて暮らす娘さんにお金を送り続け、その務めを果たし終えたのです。たくさんの本に囲まれながら、和夫さんのような障がいのある人たちといっしょに働いていると、福祉とは何か? 信仰とは何か? そして、その二つをつなげるものとは何か? 考えてしまいます。

新連載 グレーの中を泳ぐ 第1回 波乱万丈の人生の幕開け

髙畠恵子救世軍神田小隊士官(牧師)。東北大学大学院文学研究科実践宗教学寄附講座修了。一男三女の母。salvoがん哲学カフェ代表。趣味は刺し子。 死にたかった時も、がんになった時も、イエス様はそこにいた はじめまして! 冬の風物詩「社会鍋」で知られる救世軍の士官(牧師)の髙畠恵子です。家族は同じく牧師の夫と子ども四人+ハムスターの「おもち」です。私は救世軍の牧師同士で結婚した両親のもと、二歳上の兄、一つ違いの姉(生後五か月で召天)の下に、三人めの子どもとして群馬県桐生市で生まれました。すぐカッとなるけれど(脳の手術の後遺症で感情のコントロールが難しい)、これしかないという道を真っすぐに行き、曲がったことが大嫌いな父。じっとするのが苦手で自分よりも他者の必要に応えたいと走り回り好奇心旺盛で一途、

ギリシア語で読む聖書 第7回 「ほかの福音」(エテロス)と(アロス)

杉山世民【プロフィール】林野キリストの教会(岡山県美作市)牧師。大阪聖書学院、シンシナティー神学校、アテネ大学に学ぶ。アメリカとギリシアへの留学経験が豊富で、英語とギリシア語に精通。最近のキリスト教について書かれたものなどを見ていると、「福音」という言葉が曖昧で、キリスト教的なものを漠然と「福音」と呼んでいるような、そんな印象さえ受けています。パウロほど「福音」について必死に擁護し、正しく定義しようと努力した人はいません。ガラテヤ人への手紙は、その最たるものの一つです。この書簡の中で、パウロは、「福音」が何であって何でないかを、燃えるように激しく、挑戦的にムキになって書き綴っています。ガラテヤ人への手紙1章6~9節では、パウロの憤りさえ感ぜられる言葉遣いがなされています。特に、6節と7節に注

書評Books クリスチャンじゃない人にこそ薦めたい

日本キリスト教団・勝田教会 牧師 鈴木光 『ソロモンの花』青山むぎ 作中野雄一郎 発案B6判・定価1,430円(税込)フォレストブックス勤めていた花屋が一か月後に閉店すると知らされ、同棲していた彼氏に浮気をされて別れることになった主人公のもとに、ストレスで心を壊して仕事を辞めた幼馴染と、親からネグレクト気味の小学生女子と、家庭崩壊寸前の主婦が集まってきて始まる花屋の物語です。……正直、最初のこの状況設定がされるまでを読んでいる間(冒頭30頁弱)に、うっかり心が折れて書評を投げ出そうかと思いましたが、あきらめずに読み続けてよかった。本書は中野雄一郎先生の書かれた『聖書力』(いのちのことば社)とのタイアップで描かれています。主人公が『聖書力』を一冊たまたま手にして聖書に興味を持ち、その内容に少し

京都のすみっこの小さなキリスト教書店にて 第八回 「ひとりぼっち」の時間

CLCからしだね書店店長 坂岡恵略歴社会福祉法人ミッションからしだね、就労継続支援A・B型事業所からしだねワークス施設長。精神保健福祉士。社会福祉士。介護福祉士。2021年より、CLCからしだね書店店長。 五月半ばの朝、書店に一本の電話がかかってきました。「今日、お店は開いていますか?」若い女性の消え入りそうな声です。「キリスト教関係者ではないんですが、行ってもいいですか?」「もちろんです。うちの書店のことは、どのようにしてお知りになりましたか?」「……インターネットで検索していたら、出てきました。」しばらく押し黙ったあと、彼女はゆっくり言葉を選びながら話し始めました。「あの、私、三月に大学を卒業したのですが、それからずっと家にこもっているんです。就活に乗り遅れて、なんとか卒業はしたのですが

いのちのそばに ~病院の子どもたちと過ごす日々~ 最終話 いのちのそばに

久保のどか広島県瀬戸内の「のどか」な島で育ち、大学時代に神さまと出会う。卒業後、ニュージーランドにて神学と伝道を学ぶ。2006年より淀川キリスト教病院チャプレン室で、2020年より同病院医事部で、小児病棟、こどもホスピス、NICU病棟において子どもたちのパストラルケアに携わり、現在に至る。 小さな赤ちゃんたちが入院しているNICU病棟は、とても緊張感の強い場所です。医療機器の音が常にしていて、様々な医療の専門家たちがいて、小さないのちの治療にあたっています。赤ちゃんたちは、お母さんのお腹から出て、生まれてすぐに、医療機器に囲まれた場所に身を置きます。しかも、お母さんから離されて。そのような大きな環境の変化は、その子たちにとって心身だけでなく、たましいの痛みを経験することでもあると感じます。

連載 京都のすみっこの小さなキリスト教書店にて 第10回 教会と虐待とキリスト教書店 #3

CLCからしだね書店店長 坂岡恵略歴社会福祉法人ミッションからしだね、就労継続支援A・B型事業所からしだねワークス施設長。精神保健福祉士。社会福祉士。介護福祉士。2021年より、CLCからしだね書店店長。書店には、カトリックやプロテスタントの出版社の本、キリスト教の要素が含まれている一般書など、キリスト教関連の幅広い本が入ってきます。私自身の所属する教会の基準からは「ちょっと、合わないな」と思う本もありますが、それはそれで自分が今まで触れてこなかったキリスト教の幅広さを知るチャンスをいただいたと感謝して、何か得るものがあれば受け取り、「やっぱり違うな」と思った時は、自分が立っているベースを再確認できたことを感謝します。いずれにせよ、私の聖書解釈やキリスト教観がつねにベストだとは全く思っていな

連載 グレーの中を泳ぐ 第4回 カナダで受けた慰めと、再びの嵐

髙畠恵子救世軍神田小隊士官(牧師)。東北大学大学院文学研究科実践宗教学寄附講座修了。一男三女の母。salvoがん哲学カフェ代表。趣味は刺し子。 死にたかった時も、がんになった時も、イエス様はそこにいた リストカットをしたことは誰にも何も言いませんでした。正面から向き合ってくれる人もなく……あるいは、いたのかもしれませんが、私自身が向き合うことを恐れていたのかもしれません。私はただ、キリスト教についてではなくキリストについて、聖書についてではなく聖書そのものを知りたいと渇望するようになりました。一九九〇年、大学の神学部に入学しました。そこで初めてキラキラの「本物」の献身者に出会った気がしました。私以外の誰もが、召命や奉仕、学び、人格、すべての面で「ふさわしい献身者」に見え、ああ、やはり私は偽物

キリストの「心」を知る

豊洲コミュニティーチャーチ牧師 坂口誠太郎 『わたしは心が柔和でへりくだっているからキリストの心をさぐる23章』デイン・オートランド 著糟谷恵司 訳B6判・304頁 定価2,310円(税込)いのちのことば社 キリストがご自分の「心」について語っている箇所は四福音書の中で一箇所しかないということを、皆さんはご存じでしたか。私は本書を通してそのことに気づかされました。今まで聖書全体からキリストについてさまざまなことを学んできましたが、その中でも一番大切なものの一つではないかと感じたことをこの一冊から学びました。それが、罪人に対してキリストが明かした「心」です。キリストは、ご自分の心が「柔和でへりくだっている」と言われました。著者はこのことばが何を意味しているかを、聖書から、そしてその聖書のことば

書評Books 神様との関係を見つめ直す

兵庫大学大学院特任教授 窪寺俊之 『神の主権のもとに生きる ヨブ記を読む』野田 秀 著四六判・定価1,100円(税込)いのちのことば社本書を読みながら、みことばに仕える牧師、人の痛みや苦しみに寄り添う牧会者、いかなる境遇にも十字架の主イエスに従う信仰者の姿をも見ることができました。苦難に襲われたヨブと友人たちとの対話から私たちの信仰のあり方を考える本書は、そうした著者の優しく温かい言葉に満ちています。この世には自分の欲望のままに生き、それでいて、何もかも順調に見える人たちがいます。そんなとき私たちはどこか納得のいかない気持ちになり、神様は全知全能で、正義の方なのではないか、という思いに苦しみます。「信仰をもっていても富む人と貧しい人があり、信仰をもたない人にもその両方があります。二人がこの問

リレー連載 牧師の趣味 園芸

日本同盟基督教団箕面めぐみ聖書教会山下 亘 私が園芸に興味を持ったのは、知人の牧師から「引越しをするので、プランターや土をもらってくれないか?」と声をかけられたことが始まりでした。面白そうだなぁと思い、軽い気持ちでプランター十個と土嚢袋五十袋ほどの土をもらってきました。ちょうど、新会堂に移ったばかりでしたので、せっかく園芸を始めるなら、教会に来る子どもたちと一緒に収穫を楽しめるような畑を作ろうと思いました。近くのホームセンターで道具を買ってきて、教会横のわずかな敷地を耕し、石を拾ったり、雑草を抜きとったり、ふるいを使ったり、そこにもらってきた土、牛糞、鶏糞、腐葉土を混ぜて合わせて、狭いながらもフカフカの畑が完成しました。さて、何から始めようかといろいろ調べ、まずプランターにナス、ピーマン、ト

337 時代を見る眼 コロナ禍の賛美〔1〕賛美の種

シンガーソングライター岩渕まこと年齢でいえば、私は現在七十凸凹に踏み込んだあたりです。すでに社会人の退職適齢期を過ぎていますが、フリーランスで音楽を生業にしてきましたので、引退は自分自身で決めることとなります。しかし2年前、コロナウイルスの感染にともない、おかしいくらいにコンサートがなくなっていきました。その時に、自分から引退を決意せずとも引退するということがあるのだなと思いました。*      *      *2011年、東日本大震災の復興支援の一端でも担うことができればと、シンガーの久米小百合さんの声かけで「東北応援団 LOVE EAST」を設立し、活動をスタートしました。活動の中には、支援に行かれるアーティストの皆さんの交通費や生活費をサポートすることと、そのための募金活動が含まれてい

子どもたちに福音を ただ愛の招きに応えて

まもなく新年度。教会に集う多くの子どもたちも進級や進学を迎える。日々成長する子どもたちが、幼い頃から聖書に親しみ、神とともに歩んでいくために、私たちができることをあらためて考える。 『見せよう イエスさまを』訳者 楠 望 『見せよう イエスさまを』の一読者として、そして一人の未熟な親として、家庭での信仰継承について考えさせられたことをここにお分かちしたいと思います。 私はクリスチャンホームに生まれ、まさに「教会っ子」として育ちました。教会での振る舞い方、聖書の質問への答え方、人前でのお祈りの仕方、信仰告白のセリフまわしまで、模範解答をすべて知っていました(とはいえ率先して手を挙げるタイプの子どもではありませんでしたが……)。しかし「イエスを愛していたか」「イエスこそ私の唯一の、最大の希望、最

特集 聖書を「旅する」読み方のススメ

音楽伝道者 久米小百合 今も世界のベストセラーであるだけでなく、キリスト教国でないこの日本でも巷の人気作家の作品をはるかに引き離し売れ続けているのが『聖書』だそうです。その不思議な魅力はどこから来ているのでしょう。クリスチャンの方々には、なにより信仰の書であることに間違いないのですが、かといって厳しい戒律づくめの気難しい経典というには、あまりにもバラエティ豊かな読み物だと言えます。月に一度、バイブルについてのお話をさせていただいているカルチャーセンターでも、いろいろなアプローチで聖書の世界をご紹介しています。たとえば映画作品 「十戒」や「ベン・ハー」などを通して、また美術館を巡るように名画で聖書のシーンを学ぶということにもトライしました。百読は一見にしかず!? とでも言いましょうか。映画や名

特集 物語で伝えるイースター 絵本『イースター』で伝える グッドニュース

青柳 惇「ぼくたち死んだらどうなるの?」子どものころ抱いた素朴な疑問であり、また幼心を襲った不安でもありました。現在の「生」は永遠に続くものではなく、やがて「死」がやってくることを子ども心にも知っていたからでしょう。「永遠」という思いを神様が与えられたのは、人間に対してだけでした。他の動物たちに「永遠の思い」はありません。彼らにあるのは「今」だけです。この問いに、大人たちは答えました。「それはね、良い子は『ごくらく』へ、悪い子は『じごく』へ行くの。だからいつも良い子でいるんですよ。」そうは言われても、いつでも良い子でいるなんて、そんなことできやしない。それは子ども心にも先刻わかっていることでした。他の子が自分の邪魔をすると腹を立てケンカもするし、だれかが良い玩具を持っているとうらやましくて自

連載 京都のすみっこの小さなキリスト教書店にて 第11回 「小さな人たち」からのメッセージ

CLCからしだね書店店長 坂岡恵 略歴社会福祉法人ミッションからしだね、就労継続支援A・B型事業所からしだねワークス施設長。精神保健福祉士。社会福祉士。介護福祉士。2021年より、CLCからしだね書店店長。 私事ですが、この夏、娘に女の子が生まれました。初孫です。孫はかわいいものだと言いますが、なるほど、それはよくわかりました。ただ、「かわいい」という感情が「孫だからなのか?」というと、確かにそういうこともあるのだろうとは思いますが、彼女の小さな体からあふれ出す「生きたい」という強い意志は、孫という域をはるかに超えて、私の中に眠る「かわいい」という感情をぐいぐい引っ張り出すのでした。彼女は大人の都合などおかまいなしに、容赦のない要求を突きつけてきます。それに応えて彼女を抱き、彼女の呼吸に合わ

宣教の主との交わりを育む手引き

OMFインターナショナル 宣教師 蔡香 『使徒の働き 365の黙想と祈り』篠原明 著B6判 168頁定価1,760円(税込)いのちのことば社 福音を伝えることは教会にとっての最大の関心ごとであり、最大のチャレンジでもあると言えるでしょう。現代は伝道に役立つ様々なツールがあり、テクノロジーを駆使してより多くの人々に福音を伝える手段もあります。それゆえ、効果的な福音宣教の方法を用いさえすれば宣教が進むはずだと錯覚してしまうこともあります。しかし、主の力によらない宣教活動は必ず行き詰まり、クリスチャンを疲弊させ、教会を弱体化させます。初代教会の時代に力ある宣教を導かれた聖霊なる神は、現代も私たちの只中に働いておられます。その神の臨在と働きに目を開き、この宣教の主を知ることこそが、現代のクリスチャン

書評Books 過去から問われる教会の「罪性」

東京基督教大学学長 山口陽一『BC級戦犯にされたキリスト者中田善秋と宣撫工作』小塩海平 著四六判・定価1,100円(税込)いのちのことば社中田善秋は日本神学校在学中の一九四一年、徴用でフィリピンでの宣撫工作に従事します。「宣撫」とは占領地の住民を懐柔することで、プロテスタントの工作班は一年で帰国しますが、中田は「日比両国のかけ橋になりたい」と一人現地に残ります。一九四五年二月、日本軍はマニラの南八十キロのサンパブロで抗日ゲリラ掃討を名目に、華僑などの住民約七百人を虐殺しました。中田は二十数名を救出しますが、ラグナ俘虜収容所でBC級戦犯に問われます。助けられたフィリピン人は「日本人だから」中田を処刑すべきだと証言します。重労働三十年の刑を言い渡された中田は、復讐としての戦争裁判であると憤ります

意味深く生きることができる道を示してくれる書

クリスチャン・ライフ成長研究会シニアアドバイザー 太田和功一 『キリスト教の終活のおはなし』水野健 著A5判・58頁定価660円(税込)いのちのことば社 終活という言葉からどんなことを連想するでしょうか。〝自分の死に対する心の備え〟、〝自分の葬儀はどうしたいか〟、〝遺される家族のためにどんな備えができるか〟、〝遺産相続で家族がもめないために必要なことは何か〟などが心に浮かんでくるかもしれません。確かにこの本には、「自分の死を考える」、「自分の葬儀を考える」、「自分の埋葬、墓を考える」、「遺される人のために」が章ごとに具体的に取り上げられています。しかし、この本の特徴は、死を越えた復活のいのちの希望を与えられた者として、死に向き合うことを通して、意味深く生きることができる道を示してくれるところ

ギリシア語で読む聖書 第3回 「語られた言葉」(リーマ)

杉山世民【プロフィール】林野キリストの教会(岡山県美作市)牧師。大阪聖書学院、シンシナティー神学校、アテネ大学に学ぶ。アメリカとギリシアへの留学経験が豊富で、英語とギリシア語に精通。 日本語に翻訳された新約聖書は、日本語としてそのまま読むのに充分です。ギリシア語から日本語に翻訳される過程においては、ギリシア語原語のみならず日本語にも研鑽を積む必要があり、並々ならぬ努力を必要とすることが容易に推測できます。とはいえ、新約聖書は本来、日本語で記述されたものではありませんでした。パウロやヨハネやルカが、当時、日本語を知っていたとは到底考えられません。新約聖書記者たちが使ったギリシア語は、古典期とビザンティン期との中間に位置するコイネー期のギリシア語であって、アレキサンダー大王(前4世紀後半)からビ

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Bible Verses About Welcoming ImmigrantsEmbracing the StrangerAs we journey through life, we often encounter individuals who are not of our nationality......

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