個人が自分の本を作るには?原稿作りから印刷まで

正しいか間違っているかは別として、私は最善を尽くしましたが、これらは私の意見を表明しているだけです。

こんにちは、ハトコです。
今、あなたがこの記事を読んでおられるということは、自費出版にご興味がおありの方でしょうか? 本を作りたいと言っても、何から始めたらいいのか迷ったりしますよね。
新生宣教団では、キリスト教関連の出版社や、クリスチャンの方の個人出版のお手伝いをさせていただいています。今回は本ができるまでの流れや、基本的な専門用語、原稿づくりのノウハウをお話してみたいと思います。本づくりの参考になさってください。

目次

本を作る前に知っておきたいこと本ができるまでの流れ本づくりで知っておきたい専門用語・製本の種類・本の部位の呼称・制作時に使う専門用語原稿づくりで注意したいこと手書き原稿か、データー(Word)入力原稿か縦書きか横書きか数字入力と表記について・縦書き・横書きの数字表記と入力・表記を揃えるイラストや写真を使う場合の注意点・イラストや写真の形式や送り方、サイズ・イラストや写真のカラーモード制作と校正の流れについて・見本組み、本文組み、内校(当社)・初校(お客様)・再校以降(双方)・校正の注意点本づくりに要する時間本の出来上がりを想像する印刷会社(営業)との打ち合わせ表紙制作費用・流通についてまとめ

本を作る前に知っておきたいこと

ご自分で本を作りたい、作って売りたい、と個人出版をお考えの方、まず何から始めますか? 多分原稿を書くことではないでしょうか? 原稿がなければ始まりませんよね。当社でも自費出版書籍の印刷に関するご依頼は、殆どの場合、原稿が書き上がった時点でのご依頼です。
初めてのお客様は「原稿を書き上げた=すぐ本ができる」と思われている場合が多いようですが、実はそうではありません。本ができ上がるまでにはいろいろな工程を経ることになります。ご自分の意図する本が立派にできるためにも、本ができるまでの流れや、注意事項をざっくりと押さえておきましょう。

本ができるまでの流れ

自費出版の本ができるまでには、当社ではざっくりと下記のような工程を通ります。

原稿執筆(お客様)打ち合わせ(お見積もり)見本組みと決定(双方)本文組みと内校(当社)校正(お客様)表紙制作(当社)表紙校正(お客様)校了(お客様)or責了(当社)印刷・製本ご納品


聞き慣れない言葉も出てきたと思います。それぞれの工程の説明は後でお話します。まずは知っているようで良く知らない専門用語を抑えておきましょう。

本づくりで知っておきたい専門用語

本づくりでよく使われる言葉で知っておきたいのは、「製本の種類」「本の部位の名称」、制作時によく使う「入稿・表記・校正・色校正」などの専門用語です。

・製本の種類

本の姿は基本的に3種類です。「上製本」「並製本」「中綴じ製本」です。
「上製本」は絵本や何とか全集のような硬い表紙がついている立派なもの。「並製本」はペーパーバックともいわれる少し厚めの紙の表紙の本。当方で多くお受けするのがこの「並製本」です。「中綴じ製本」は背表紙がなく、真ん中を製本用ホチキスで止めるものです。中綴じ製本ができるのは当方では本文64頁の本までとなります。それ以上のページ数がある場合は普通「並製本」になります。立派な本にしたい場合は「上製本」を選びます。

・本の部位の呼称

本の部位の名前は下記のとおりです。特に表紙の名称は「表1(ひょういち)・表2(ひょうに)・表3(ひょうさん)・表4(ひょうよん)・背表紙(せびょうし)」と呼びます。
表2・表3はそれぞれ表1・表4の内側ということですね。厚みのある本には背表紙がつきます。また「見返し」という本文とは違う色の付いた紙を、表2側と表3側に入れることもあります。
またお好みによって「表紙カバー(ジャケット)」や「帯」をつける方もいます。

・制作時に使う専門用語

制作時に使われる専門用語にはざっと以下のようなものがあります。

入稿書き上がった原稿を出版社や印刷会社に持ち込むことです。表記言葉を漢字にするか、ひらがなにするか。数字を算用数字にするか漢字にするかなどの決め事です。一冊の本の中の表記は揃えるのが一般的です。また、聖書のみ言葉を引用する際は、「何訳」を使用するかも統一します。特別に別の訳を使う場合は訳名を特記します。キリスト教界あるあるですが、たまに、ご自分が覚えているみ言葉を書いてこられることがありますが、実はそれがどの訳でもないその人バージョンだったいうことがあります。み言葉は正しく表記しなければなりませんのでご注意ください。聖書本文はWeb上で本文を検索できる場合がありますので、間違いを防ぐためにもコピー&ペーストをおすすめします。 
※聖句の引用については、それぞれの出版元に使用規約を確認されることをお勧めします。見本組み体裁を決めるため、一部分を実際のものと同じ形に組んだ見本です。2案ほどご提案します。内校決定した本文組みに従って全体を組み上げた後に行う当社内での簡易校正です。校正内容に間違いがないかチェックする作業です。例えば、「ください」が「くらさい」と打ち間違えがあったりするのを見つけて訂正指示する作業です。この「校正」はお客様の作業となります。校正は回を重ねるごとに「初校」「再校」「三校」「四校」となっていきます。校了・責了「校了」とは、お客様の側でもうこれ以上直しがなく校正が終了した状態です。「責了」とは、最後に数か所だけ直しが出たものを当方の責任校了で進める場合です。色校正カラー印刷で、色の出方がイメージ通りかどうかをチェックする作業のことです。フォント文字の書体のことです。大きく分けて「明朝体」「ゴシック体」「丸ゴシック体」があり、それぞれに多様な種類があります。また、印刷で使えないフォントなどもあり、印刷会社では購入やサブスクで契約したフォントを使用します。お客様の使用している書体が使えない場合は、よく似たフォントをご提案します。ノンブルページ番号のことで、フランス語から来ています。ページ番号を入れない場合は「隠しノンブル」と言います。大扉・扉「大扉」は本の最初のページで、タイトルや著者名が入っているところです。「扉」は本文の各章の独立したタイトルページのことです。扉は入れても入れなくてもお好みによってお選びいただけます。奥付(おくづけ)本の著者や出版元、発行年月日、著作権の所在など書籍の事務的な内容を入れるページで、日本の書籍はたいてい一番最後のページに入れます。海外では「大扉」の裏に入れることが多いようです。ルビ小さな文字で漢字横や上に入っている「読み方」のことです。すべての漢字にルビを入れることを「総ルビ」といいます。「総ルビ」にする場合は、このルビの校正が大きな仕事の一部となります。ルビを全くつけない場合や、読み方が難しい場合だけつけることもあります。また難しいものに付ける場合も「初出のみ」と言って、本全体や各章の最初に出てきたときだけつけることもあります。これもお作りになる方のお好みですのでどうするか決めておいたほうがいいでしょう。柱通常、縦書きの本では左上、横書きでは右上に入れる各章のタイトルのことです。これもデザインによって下方に入れたり横側に入れたりすることもあります。

他にも色々ありますが、このぐらい知っておけば、打ち合わせ時に困ることが無いかと思います。

 

原稿づくりで注意したいこと

さて、ざっくりと本づくりに関する基礎知識を見たところで、いよいよ原稿を準備する上での注意点などを見てみましょう。
先程も書いたように、お客様が本の制作を依頼してこられる場合、すでに原稿を書き上げた段階での持ち込みが多いのですが、実は、出来上がりを想定して書いてこられる方は多くありません。最低限のルールを知っておくと、制作や修正に時間を取られずスムーズに作業が進みます。では何に気をつければよいか、いくつか見ていきたいと思います。

手書き原稿か、データー(Word)入力原稿か

昔は原稿用紙に手書きは普通でしたが、最近は手書き原稿は少なくなりました。多くの方がデーター(Word)で入稿してこられます。
手書きの場合ですと、文字起こし(手書き原稿を入力する作業)が発生し、また原稿どおりに文字起こしができているかの校正もしなければなりません。その分料金が高く、制作期間も長くなります。可能な限り、データー(Word)入稿をおすすめしています。

縦書きか横書きか

Wordでの入稿も注意が必要です。それは「縦書き」か「横書き」かということです。図をご覧ください

同じ原稿のWordを、文字配列を縦と横にしたものです。大きく違うのが数字の表記です。Word原稿の横書きでは気づきにくいのですが、縦書きにすると文字が横に寝てしまっています。出版する本が縦書きの場合は、原稿も縦書きで作るとミスが少なくなります。Wordの横書き原稿を縦書きにするのは簡単ですので、最初から文字組み方向を決めて書きましょう。

特に数字は制作段階で打ち直すと間違いを起こしやすくなります。例えば誕生の年を1998年なのに1988年などと打ち間違えてしまうと10歳も年を取ってしまいます。打ち直さずに済むためにはちょっとしたコツがあるのでお教えしましょう。

数字入力と表記について

・縦書き・横書きの数字表記と入力

コツは、まず縦書きの場合の数字表記(算用数字か漢字数字か)を決めることです。そして算用数字なら「全角数字」を使います。「半角英数文字」だと、縦書きにしたときに横に寝てしまい、結局打ち直しをすることになるからです。「全角数字」で入力しましょう。ただし、2桁の数字は組み版で一括変換するので半角数字で入力します。
漢字数字の場合も10⇒「一〇」か「十」、51=「五一」「五十一」かなども場合によっては使い分けるルールを決めることになります。

また横書きでも、数字の全角半角の入力は注意が必要です。

・表記を揃える

先にも述べましたが、普通、一冊の本の中の表記は揃えます。例えば「下さい」と「ください」が混在していたり、「たくさん」と「沢山」が混在していたりすると素人っぽい本になってしまいます。よく混在が見受けられるのが前述の「下さい/ください」です。他にも

わたしたち/私たち/私達いただきます/頂きます1カ月/1ヵ月/1ケ月/1ヶ月/一ヶ月/1か月…等

などです。どの表記にするか決めておけば、後からの修正は検索置換で行う事ができますので、スムーズに制作と校正を進めることができます。
ご自分の中で「表記」をどうするかの基本的なルールを決めておきましょう。

イラストや写真を使う場合の注意点

・イラストや写真の形式や送り方、サイズ

本は、表紙だけをカラー印刷し、中の本文は1色(黒)というものが多いですが、中には絵本など本文もカラーで作る場合もあります。その場合は使用する「イラスト」「写真」を原稿として印刷会社に渡します。昔は写真や手描きイラスト原稿は紙やプリントでしたが、最近は大抵がJPG形式やPNG形式、PDFのデーターで入稿いただいています。また、使いたいお写真をWordに貼り込んでご入稿されるお客様がおられますが、印刷に使えない解像度だったり、Wordから写真を取り出したりと大変なことが多く、できればWordには貼り込まずに「写真原稿」として写真データでお渡しいただけると大変助かります。また、画像データーの解像度が粗いとこれもまた素人っぽい本になりますので、できるだけ画像データーの容量が大きいものをご準備ください。
横10cmぐらいの大きさで使用するなら2MB(メガバイト)もあれば十分です。なるべくKB(キロバイト)しかないデーターは避けましょう。1000KB=1MBです。

・イラストや写真のカラーモード

またカラー印刷でご注意いただきたいのは、写真やイラストなどの色の「カラーモード」です。カラーモードには「RGB」や「CMYK」などいくつかのモードがあります。Webからの購入画像や、デジカメ、iPhoneで撮影したなどはほとんどが「RGB」モードになっています。RGBというのは光の3原色(R=レッド、G=グリーン、B=ブルー)に基づくカラーモードで、PCの画面で見るためのものです。
印刷はCMYKインク(青:C=シアン、赤:M=マゼンタ、黄:Y=イエロー、黒:K=クロ)の4色で再現するため、印刷物では必ず「RGB」モードを「CMYK」に変換します。その時、光の3原色で表現できていた色域がかなり狭くなり、鮮やかな色はくすんだ色となります。なるべく原画に近づくよう画像処理をほどこしますが、それでも表現不可の色がありますので、RGBで仕上がりを想定されている場合は注意が必要です。色の再現には限界があり、モード変換による変化があるということを踏まえていただければと思います。

 

制作と校正の流れについて

では、打ち合わせと原稿の入稿が終わってからの流れも簡単に見ておきましょう。

・見本組み、本文組み、内校(当社)

打ち合わせとご入稿が終わり、制作に入りますと、まず当方で本文数ページの見本組みを2種類ほどお出しします。基本の組みが決まりましたら、さらなるご希望をお聞きしつつ本文組みを行います。
本文組みを終えたら、当社内で「内校」という簡易校正を行います。

・初校(お客様)

内校で気が付いた確認点を含め、全ページの「初校用原稿」をお送りします。この初校用原稿をチェックする作業がお客様の「校正」となります。校正後、必要な修正箇所をお知らせください。

・再校以降(双方)

いただいた初校を修正したものを再送いたします。このようにして校正と修正の作業を何度か繰り返しますが、基本的には三校~四校で校了(これ以上直しが無い状態)まで持っていきます。校了を頂いたら印刷作業に進んでいきます。

・校正の注意点

「校正」は回を重ねるごとに「ここもあそこも、やっぱりここも…」と修正を入れたくなるのはどなたも同じです。しかしそうしますといつまでも終わらず、時間も費用もかかるばかりでいつになっても本は完成しません。
当社では「初校」~「再校」までは大幅な変更にも対応いたしますが、「三校」以降は基本的には文字の間違いや表記の間違いなどの校正を行っていただきます。もし大幅な変更が三校以降も入る場合や、五校、六校……と校正が続く場合は、担当営業マンと時間や費用について改めてご相談いただくことになります。
また「責了」も修正箇所が多いと間違いが起こりやすくなりますので、できるだけ「校了」を頂けたらと思います。どうしても「責了」が必要な場合は2~3箇所にとどめていただくのが望ましいと思います。

 

本づくりに要する時間

完成までにどのくらい時間がかかるかは、本のスタイル(単行本なのか、小冊子なのか、記念誌なのか)、ページ数、サイズ、校正の回数などによるので一概には言えません。
ページ数の多い記念誌などは入稿から完成まで半年、一年かかるものもあります。本のスタイルにかかわらず、原稿が揃いはじめましたら、入稿される前に、当社の営業に見積とともに納期のご相談をいただくのがよろしいかと思います。

 

本の出来上がりを想像する

ここまで、ちょっと具体的なお話をしましたが、実は何よりも重要なことは「本の出来上がりを想像できているか?」ということです。よくデザイナーにお任せという方がおられますが、それでもお話を伺うと何かしら漠然とした希望を持っておられます。まるで創世記1章2節のように、混沌として、でも何かが生まれてくる予感がする、そのような状態かと思います。どのような本が出来上がってほしいのか、お客様ご自身がある程度の完成のイメージを持っておられると満足の行く仕上がりとなるかと思います。

印刷会社(営業)との打ち合わせ

とは言え、どうしたら良いかわからない方も多くおられます。その場合は当方の営業マンとのお打ち合わせで、「デザイン確認シート」(当方でご用意します)を使って、漠然としたお客様のイメージをかたちにできるよう取り組んでおります。どうぞ「デサイン確認シート」への記入のご協力をお願いいたします。また打ち合わせのときに具体的な色のイメージや、本文書体など、こんな感じが好みだとか、こういう文字組みにしたいというサンプルがあればお持ちいただけるとなお良いかと思います。

表紙制作

本の内容に合った案を2案ほどご提示します。初校~再校までは大きなコンセプトの変更もお受けします。その後、校正を重ねて仕上げていきます。
ご自分で表紙をWordなどでお作りになる方も中にはおられますが、実はWordで作られたデーターは、そのまま印刷するのにはあまり向いていません。書体が置き換わったり、写真やイラストの画像が印刷に向かなかったり、色がうまく出なかったりということがありますので、Wordはあくまでもイメージとしてお渡しいただき、こちらで改めて作らせていただくことをおすすめしています。もちろんご自分で作られたWordデーターにこだわりがある場合は、できる限り対応いたします。

 

費用・流通について

本作りに費用がいくらかかるか気になるところですが、これはケースバイケースです。ページ数、写真点数、制作時間、校正の回数、使う紙の種類など、様々な要因で変化いたします。お作りになりたい本のイメージが固まりましたら、一度当社の営業までご相談いただければと思います。
お問合せは新生宣教団の下記お見積りページから。
お問合せは無料です。2~3日でお見積りいたします。お断りも自由ですのでお気軽にお問合せください。
印刷に関するお見積り・ご相談はこちら

 

まとめ

新生宣教団は世界にみことばを届ける働きと同じく、日本の諸教会やクリスチャンお一人お一人の印刷の必要にもお応えしたいと思っております。本の出版をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。説明しきれない部分は多々あるのですが、この記事が本づくりの何かのお役に立てば幸いです。
印刷は特殊な決まり事が多い世界です。ご自分ですべてのデーターを作りたいと果敢に挑戦される方もおられると思いますので、次は作ったデーターが無駄にならないために押さえておくべきルールなどもお話しできたらと思います。
ハトコでした。

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