創世記1章・創造の一日目から三日目まで

　米世論調査企業ギャラップ社の調査によれば、アメリカ国民の6割以上の人々が人類の 誕生は何らかの知性ある設計者によって生み出されたと信じているということです。一方、キリスト教の信仰者が1%に満たない日本では、無神論や進化論が支配的です。一方、創世記の一章には、エホバ神が全宇宙を創造された後、地球を人の住みかとして整えていかれた過程が記されています。神は、どのように地球 を整えられたのでしょうか。聖書のその記述は信頼できますか。

神は創造の六日を用いて地球を人間の住みかとして整えていかれました。創造の六日目の終わりに神は人間男女を創造されました。今回は創造の一日目から三日目までを説明します。

創造の一日の期間はどのくらいの長さなのでしょうか。聖書にはロトの日とノアの日という記述があります。（ルカ17:26,28）この場合、日の長さは決まっていません。ですから、創造の一日の長さも決まっていないかもしれません。神は一日目の初めにご自分の目的を宣言されて神がその目的を達成できた時に、その日は終わるとも考えられるかもしれません。

まず幾十億年も前にエホバ神は、全宇宙を創造されました。その中に、太陽も地球も星も含まれていました。（創世記1:1）でも、太陽光は地球に届いても、当初、地上は闇だったことを聖書は示しています。

創造の一日目が始まる前に、太古の地球は空は闇でした。そして、地球は、水で覆われており、陸地はありませんでした。（創世記1;2)それで、創造の第一目に神は、「光が生じるように」と言われ、地上に光があるようになったと聖書は述べています。（創世記1:3）

ヨブ記の中でも、太古の地球が暗闇で覆われていた時期があったと述べています。「わたしが地の基を置いたとき，・・・雲をその衣とし，濃い暗闇をそのくるみ帯とし（た）」と述べられています。（ヨブ38：4，9）その時、地球を雲が衣のように覆っていました。地球を覆う雲は地球上に光が届くのを妨げていました。これは、創造の一日目の前の地球の状態を示していると考えられます。

Test with tg2　by R. S.（nightsea）

創造の一日目の前は水が地球を覆っており厚い雲のために地上は闇でした

 

でも、一日目に何が起こったのでしょうか。雲は、温度が高くなると消えてしまいます。それは、温度が高いとその空気に含まれる透明な水蒸 気の量が多くなるからです。それで、エホバは、大気の温度を高くして、雲の量を少なくして、太陽光が地上にある程度、届くようにされたのでしょう。そのため地球上を覆う水の上空が少し明るくなったのでしょう。

Ominous Sunset - Brighton Beach byavlxyz(seawithcloud)創造の一日目には厚い雲を通して地上に少し光が届くようになりました

 

神は雲を通してある程度地上に太陽光が届くようにされたので、地球の太陽の方に向いた面は、空が明るくなりました。神はそれを「昼」と呼ばれました。一方、太陽から見て地球の裏側は、暗くなりました。神はそれを「夜」と呼ばれました。（創世記1：5）

二日目に神は水の間に大空が生じるようにされました。すなわち大空の下の水と「大空の上方に来る水」を分けられてその間に空間を設けられ ました。そして、大空を天と呼ばれました。何が起きたのでしょうか。おそらく、さらに地球上の水面に近い大気は、温度が高くなったのでしょう。そのために、大空には、雲がほとんどなくなったのでしょう。しかし、その上空には、厚い雲という形で水が存在していたのでしょう。

この状態は現在でもある程度見られます。地表面から、対流圏、成層圏となっていますが、対流圏の上層部に雲海が見られます。対流圏は、高 度が高くなるにつれて、気温が低くなり、水蒸気が凝結して雲になります。その上の成層圏以上には雲は発生しません。気象庁で使用されている資料によると、上層雲のよく現れる高度は温帯地方だと５～１３ｋｍ、熱帯地方だと６～１８ｋｍとされています。普通の旅客機が飛ぶ高さは高くても１０ｋｍくらいなので、 それよりもまだ３～８ｋｍも高いところにも雲が大量に現れることになります。

雲について（1)　

Sea of clouds over Taiwan by zilupe(seaofclouds)創造の二日目には大気の上層に雲ができその下に大空ができました

しかし、創造の二日目に大気の上層部に存在した雲は、現在見られる対流圏の上層部の雲海よりも、層の厚いものだったでしょう。なぜなら、その雲が光を遮ったために、創造の二日目には、依然として地上から太陽や月や星などの光体は見えなかったからです。

創造の三日目には、神は「水は一つの場所に集められて乾いた陸地が現れるように」と言われ、水面から陸地が現れました。（創世記1:9） 神は、陸地を「地」と呼び、水の集まったところを「海」と呼ばれました。地質学者は、地球は、大昔に、長い期間にわたって海底が沈下し、反対に山脈が隆起する造山運動が行われたことを基本的に認めています。そして、その過程は、現在でも少しずつ進行しているという学者もいます。聖書が陸地の形成に関して述 べることは地質学者たちの言うことと一致しています。

The Holy Rocks and Sea by Alex Porteous(rockandsea1)創造の三日目の最初に海と陸地ができました－最初は地上に何もありませんでした

さらに、神は地上に植物を創造されました。植物は、種類に従って種を産する草と、種類に従って果実を産する木でした。「種類に従って」と は、何世代経過しても、種類が変わらないで繁殖していくことを意味しています。親植物よりも子植物の方が環境、栄養条件、自然のもとでの品種改良によって、形や大きさ、強さなどに変化が見られることがあります。それでも、その植物の種類が代わっていくことはありません。

例えば、ビワの種からビワの木が生えてきてビワの実を結びます。また、アボカドの種からアボカドの木が生えてきてアボカドの実がなります。親植物と子植物は同じ種類です。子植物が親植物と別の種類の木の実をならすということは決してありません。

Avocado cut in half with seed　by teresatrimm（avocadoseed1）

アボカドの種をまくと･･･

by miheco(avocadotree1)

アボカドの木がなりアボカドの実がなります－親植物と子植物は同じ種類です

地球上には、人間の健康にプラスになる植物が数多くあります。野菜の中には、抗がん作用のあるものも少なくありません。エホバは人間のか かる可能性のある病気を前もってご存知で、それに対処する免疫機構を強化する作用のある野菜を数多く創造してくださいました。また、赤、黄色、緑、橙などさまざまな色とさまざまな味覚の果物は人間の生活をより豊かに楽しいものにしてくれます。私たちは、野菜や果物を創造されて、人間が健康に楽しく生活でき るように取り計らってくださったエホバ神に感謝しているのではないでしょうか。

OTENTO Vegetables, Den-en-chofu by kawanet(vegetables)

私たちは健康に良い多くの種類の野菜があることをエホバに感謝できます

　　　　　　　　　　Fruit in Tabatinga by Jonny D Green(fruits)

　　　　　　　いろいろな種類の果物は私たちの生活を楽しくします

Tropical Fruit Salad by [email protected](fruitsalad)エホバは豊富な果物と野菜を備えて私たちが楽しみつつ健康を保てるようにしてくださいました

科学者の中には、太古の宇宙の状態や、生命の起源についてほとんど何も分かっていないことを正直に認める人たちもいます。例えば、ウィキペディアは、「生命の起源」の項目で、「生物が無生物質から発生する過程は、自然、実験の両方で、観察、再現されていない。」と述べています。また、東京大学・大学院で地球環境進化学を研究している関根康人氏は、　「地球は約 46 億年前に誕生しました。しかし地球の歴史の前半部分、つまり太古代以前（25 億年前より昔）の地球について、実はほとんど何も分かっていません。」と述べています。

研究トピックス：地球進化

ですから、科学の本や教科書などで、太古の地球について書かれていることは、ほとんど科学者の推測であり、十分な証拠なしに述べられていることがあります。

一方、聖書が太古の地球の歴史について述べることを、科学によって十分裏付けるのは難しいかもしれませんが、それでもそこに見出される事 実の幾つかは、実証された事実と調和しています。また、聖書の記述の多くは、信頼できる考古学的証拠によって裏付けられています。聖書の大半は、それを裏付ける証拠が豊富にあるのですから、私たちは、聖書全体を真理である神の言葉として信頼できます。

私たちは、祈りによって、また自分の生き方によって地球を人間の住処として整えてくださったエホバ神に感謝しましょう。

Earth from Space　by NASA Goddard Photo and Video（earth）地球を人間のために快適で興味深い住みかとして整えてくださったエホバ神に感謝しましょう

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