エレミヤ15章・エレミヤは災いからの救出を約束される

「エホバは言われた。『まさしく、わたしは良いことにためにあなたに仕えよう。まさしく、災いの時、苦難の時に、わたしはあなたのために執り成しをして敵に向かおう。・・・『彼らは必ずあなたと戦うが、あなたに打ち勝たない。わたしがあなたと共にいて、あなたを救い、あなたを救い出すからである』と、エホバはお告げになる。』（エレミヤ15：11，20）

エレミヤは、エルサレムがバビロンから攻撃される激動の時代に生きていました。エレミヤはその時代に、エホバの言葉を忠実にふれ告げました。そして、エレミヤは、冒頭の聖句にあるように、エホバから災いからの救出を約束されました。

エレミヤは、ユダの行なう悪行のゆえに、ユダがエホバの不興を買っており、バビロンから倒壊させられることになるという音信をふれ告げました。エレミヤの宣べ伝えた音信は、多くの人に喜ばれないものでした。エレミヤは、そのために命さえ脅かされました。しかし、エレミヤは、そのような反対の中で忠実にその人気のない音信をふれ告げました。（エレミヤ15：15）

それゆえに、エホバは、エレミヤがふれ告げていた苦難の時に、エレミヤのために執り成しをしてくださり、敵のバビロンによって命を奪われないですむことを保証されました。また、エホバは、エレミヤを同国人の敵たちからも救い出すと約束されました。

では、エホバは約束を果たされたでしょうか。確かに、もし、エホバの約束と保護がなかったら、エレミヤが命を失っても不思議ではありませんでした。しかし、エレミヤは、何度も命を救い出されました。

例えば、エレミヤは、その預言が成就し、バビロンの軍勢がエルサレムに攻撃を加えた後も、同国人により危険にされされました。その時、エレミヤは、バビロンに降伏しようとしていると非難され、足かせの家の留置場に入れられました。しかし、ゼデキヤ王は、エホバの言葉について聞くためエレミヤをその留置場から引き出しました。

エレミヤは、死なないためにその留置場に送り返さないように王に願い、その願いは受け入れられました。（エレミヤ37：20）それは、他の預言者がバビロンの王がユダに攻めてくることはないと偽りの預言をした中で、エレミヤは正しい預言をしていたからでした。（エレミヤ37：18，19）

エレミヤは、今度は、監視の中庭に拘禁されました。しかし、エレミヤはそこにいたことにより、人々が飢きんで死んでいた時に生き永らえることになりました。「すべてのパンが都市から尽きてしまうまで」「丸いパン一つが日ごとに彼に与えられ」たからです。（エレミヤ37：21）

エレミヤは、そこでも預言を続けました。バビロンの王がエルサレムを攻め取ることになるゆえに、、バビロンに降伏するように勧めました。エレミヤが宣べ伝えていることに憤った人々は、エレミヤを捕らえ、監視の中庭にある水溜めに投げ込みました。（エレミヤ38：6）エレミヤはそこで飢え死にする危険がありました。しかし、エチオピア人エベド・メレクは、ゼデキヤ王の許可のもとエレミヤを水溜めから救い出しました。（エレミヤ38：13）今度も、エホバは約束どおり、エレミヤを救い出されました。

そして、エレミヤの預言どおりエルサレムの攻囲は破られ、バビロンに落ちました。エレミヤに敵対していた君たちを初め、多くの人々は、バビロンの王によって死刑に処されました。（エレミヤ37：15；39：6）しかし、エレミヤは、この時も命を守られました。ネブカドネザル王は、エレミヤに関して、「あなたが自ら目を掛けてやれ。彼には何も悪いことをしてはならない。ただ，彼があなたに語る通りにしてやるがよい」と部下に命令を出しました。（エレミヤ39：12）

バビロンにいた預言者ダニエルがエレミヤのことを、ネブカドネザル王に執り成しをしていたのかもしれません。この度もエレミヤは、苦難の時に、敵から命を容赦されました。エホバの言葉の通りでした。

将来、緋色の野獣が大いなるバビロンに対して総攻撃をする時に、数え切れない大群衆が聖書の真の預言を見極めて他の人々に、大いなるバビロンの外に出ることや、山に逃げることを勧めることでしょう。（啓示18：4。マタイ24：15，16）それは、人気の無い音信かもしれません。

けれども、啓示の書の預言によると、エレミヤがエホバから保護されたように、それらの数え切れない大群衆は大患難という苦難の時に命を守られることを示しています。（啓示7：9，14）おそらく、北の王も聖書の正しい預言について聞いていて、大群衆の命を保護することになるのではないかと思います。私たちはエホバの保護のみ手に感謝することになるでしょう。

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