牧師室より # 18
ラスベガス日本人教会 砂漠の地ラスベガスから乾いた心に命の水を
今日は、神に対する“従順”ということを考えてみました。
もしあなたがたがわたしを愛するならば、わたしのいましめを守るべきである。(ヨハネ14:15) さて、今年もクリスマスの季節を迎え、慌ただしい毎日を送っておられることと思います。そこで、ちょっと立ち止まり、一息ついて、世界で最初のクリスマスに思いを向けてみましょう。 皆さんは、自分自身をマリヤの夫ヨセフの立場に置き換えてみたことがありますか?知らぬ間に愛する婚約者が妊娠していたのです。彼女を問い詰めると、御使いが自分のところに来て、お腹の子は神の子だと言ったと言うのです。ヨセフは谷底に突き落とされた気持ちになったことでしょう。今まで思い描いてきた人生が音を立てて崩れ落ちるようでした。彼女の言っている事はどう考えてもあり得ないことでした。 あなたはヨセフの気持ちが解りますか? もしあなたが突然、思いもしない事態に襲われたとしたらどうされますか? たとえば、突然、あなたの経済状態が危機に陥ったとしたらどうでしょう? 突然、会社を解雇されたら? 突然、家族の者が危篤状態になったらどうされますか? あるいは、あなた自身が余命六ヶ月の宣告を受けたら?
ヨセフは、神に言われた通りに従う道を選びました。そして、その選択は世界を変えたのです。ヨセフは、何が起こっているかを理解できなくても、ただ神に従うことを選んだのです。 今日の社会において、“従う”という言葉は、どちらかと言えば否定的な響きを持っているかも知れません。私たちは、従順ということを、罰を恐れるがゆえにしたくないことを仕方なくするというような、何か強制的な、気の進まない決断のように考えてしまいます。 しかし、神の言葉である聖書が教える神への“従順”というのは、そういう種類の従順ではありません。
聖書が教える“従順”は、“愛+信頼+行動”を意味するものです。 それは、イエス様がヨハネ14:15で、
「もしあなたがたがわたしを愛するならば、わたしのいましめを守るべきである」と言われたように、愛から始まるのです。
従順は、神があなたを愛し、それによってあなたも神を愛し、常に最善を導いて下さる神の導きに信頼し、自分から喜んで、自発的に神の言葉に従うことです。 本当の従順は、決して恐れから来るのではありません。神は私たちに愛の関係に根ざす従順を求めておられます。愛からは信頼が生まれます。
もしあなたが神の言葉に信頼し、神があなたを愛しておられることを信じるなら、それは行動に至るべきではないでしょうか。 愛のない行動や、行動のない愛は、神に対する従順ではありません。愛と信頼と行動、この三つの要素すべてがなければ本当の“従順”とは言えないのです。 ヨセフは、神との関係のゆえに、マリヤと御使いの言葉を受け入れることができました。彼は神に愛されていたがゆえに神を信頼し、神に命じられた通りにする道を選ぶことができたのです。そして、その決断のゆえに、ヨセフの人生は今日なお多くの人々に影響を及ぼすものとなったのです。
今日の一言: 神への従順は“愛+信頼+行動” 平安鶴田牧師