人の思いと神の思い”
ラスベガス日本人教会 砂漠の地ラスベガスから乾いた心に命の水を
今日は、
”人の思いと神の思い”ということについて考えてみました。
「人の心には多くの計画がある、しかしただ主のはかりごとだけが成る」(箴言19:21)この言葉は、ソロモンの箴言の中にある有名な言葉です。確かに、私たちには色んな思いや計画がありますが、明日の命も分らぬ身である私たちの思いや計画は不確かです。それに対し、すべてのものをその摂理の中で導かれる神のはかりごとだけが成るというのは普遍的な真理です。その意味において、私たちがどこに目を向け、何を指針にして生きる道を選ぶかは非常に重要なことです。ある男が海辺を歩いていた時、魔術のランプを拾いました。男がランプをこすると、突然、煙と共に巨人が現われました。その巨人は、「ご主人様、願いごとは何でしょうか?願いを一つだけかなえて差し上げましょう」と言いました。すると、男は考えたすえに、「一年後の新聞を持って来てくれ」と頼みました。株式市場の株価を先に知って、そこに全財産を投資することで巨万の富を得ようと考えたからです。巨人はすぐさま一年後の新聞を持って来ました。男はわくわくする思いで株価表を探しました。しかし偶然にも、訃告欄を見ることになりました。すると、驚くなかれ、そこに自分の死亡の知らせと葬式の日時が書かれていたのです。人の思いや計画の不確かさが表わされている話です。また、人生には多くの思い込みがあり、そのために見るべきものが見えていないということがよくあります。旧約聖書の第二列王記5章に、ナアマン将軍の癒しの物語が記されています。ナアマンはアラムの大将軍でした。勝利の凱旋の度にきらびやかな軍服をつけ、誇らしげに歓呼の中を進む勇士の身体は、実はライ病に侵され、心は悩みで満ちていました。 誰にも話せない身体のただれや汚れ、家で軍服を脱ぎ、その身体を見る時の辛さを思うとき、彼の常勝の戦いはその内なる怒りの爆発だったのかも知れないことを感じます。イスラエルとの戦いで、ひとりの少女を捕虜にして家に連れ帰り、妻の侍女としました。彼女はナアマンの妻の悩みを聞き、ナアマン将軍がイスラエルの大預言者エリシャの所に行けば癒してもらえるのにと言いました。ナアマンは王の紹介状と、謝礼のための金、銀、晴れ着を持参し、癒される期待と希望に胸ふくらませ、意気揚々とイスラエルへ向かい、エリシャの家の入口に立ちました。ところが、預言者エリシャは直接彼を迎えることもせず、使いを送って彼に伝言を伝えます。「ヨルダン川へ行って七たびあなたの身を洗いなさい。そうすれば、あなたのからだが元どおりになってきよくなります」それを聞いたナアマン将軍は、そんなことでライ病が治るはずがないと、烈火のごとく怒りました。彼は、当然エリシャが自分を迎え、イスラエルの神の名を呼び、患部に手を置いて、祈ってくれるだろうと思っていたのです。癒してもらう者が、癒し方まで心で決めているというのは、なんとも変な話であり、そこに傲慢な心が見え隠れします。このように、人生には様々な思い込みがあります。ナアマンは大将軍で、数々の実績の裏付けがあり、行く先々で手厚くもてなされてきた自尊心の塊のような人です。そのような彼の自尊心が、軽く扱われてしまったのです。しかし、これはナアマンだけでなく、すべての人の中にある問題ではないでしょうか。自分の思っていたようにならないと、すぐに怒り出してしまう弱さと愚かさがあり、それに気づかずに人のせいにして、恨んだり憎んだり許せなかったりするのです。ところが、ナアマンには賢明な家来がいました。周りに良き友や助言者を持つ人は幸いです。ナアマンの家来はナアマンに近づいて言いました。「わが父よ。あの預言者が、もしも、むずかしいことをあなたに命じたとしたら、あなたはきっとそれをなさったのではありませんか。ただ、彼はあなたに『身を洗って、きよくなりなさい。』と言っただけではありませんか。」家来が賢明なだけでなく、将軍と言われるだけあって、ナアマンも賢明でした。賢明な助言を受け入れたナアマンはヨルダン川に下って行き、預言者エリシャの言ったとおり、ヨルダン川に七たび身を浸しました。するとどうでしょう。彼の身体は元どおりになって、幼子のからだのようになり、きよくなっていました。奇跡は傲慢な者には無縁のものです。へりくだり、謙遜になったからといって、自尊心は損なわれません。損なわれるような自尊心は持たない方が賢明です。ナアマンの偉大さとライ病の癒しは、彼が自分の思いから解放され、神の思いに素直に従ったとき、豊かな恵みとなって与えられたのです。自分の思いだけに固執せず、神の言葉に信頼し、それを行い、身も心も健やかにされ、素晴らしい人生を生きていきたいものです。「天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い。」(イザヤ書55:9)
今日の一言: 神の御旨を生きよう平安鶴田健次
ブログランキングに参加しています。クリックで応援をお願い致します。