城倉啓
1969年、東京生まれ。西南学院大学神学部専攻科修了後、日本バプテスト連盟松本蟻ケ崎教会の牧師就任。2002年、米国マーサ大学マカフィー神学院修士課程修了後、志村バプテスト教会牧師を経て、現在、泉バプテスト教会牧師、東京バプテスト神学校講師。
前回までの学びによって、私たちはローマ字のような要領で、アルファベットと母音記号を組み合わせてヘブル語を読むことができるようになりました。読者のみなさんの上に主の祝福を祈ります。
前回はついでにアクセントの話と、「:」(シェヴァ)という記号の話もしました。
今回は、これら母音記号以外の記号の話の続きです。今回をもってヘブル語の「読み方の暗号解読」については完了し、次回以降、本格的な「単語の意味の暗号解読」に入っていきます。
今まで内緒にしていましたがじつは、シェヴァには二種類あります。「無音シェヴァ」と「有音シェヴァ」です。見かけは同じ「縦二つの点」です。しかし、発音が異なります。無音シェヴァは、子音アルファベットの音のみを発音します。ならば (L)の音のみを発します。片仮名ならば「ル」にあたります。
有音シェヴァの場合は、最短母音のeの音を入れて発音します。ならばleと発音します。片仮名ならば「レ」です。
問題は、見かけが全く同じ無音シェヴァと有音シェヴァの区別の仕方です。ここで一つルールを覚えてください。
「短母音の後は無音シェヴァ」
たとえば前号でとりあげた(ヤロブアム)という人名です。に付いているシェヴァ(:)の右横の母音記号を見ます。これが短母音なので、を「ブ」と読みます。もしこれが長母音ならば「ベ」と読まなければなりません。
もう一つ内緒にしていた情報があります。ダゲシュという、アルファベットの真ん中に付いている記号です。ダゲシュがつくと、アルファベットはこういう見かけになります。かわいいですね。
このダゲシュにも二種類あり、それぞれで発音が変わります。一つは「弱ダゲシュ」、もう一つは「強ダゲシュ」です。弱ダゲシュが付いているアルファベットは、若干はっきりと発音します。強ダゲシュが付いているアルファベットは、「そのアルファベットが二つ重なっているように」発音します。たとえばローマ字変換をしているときに、私たちは「ッ」を表記するために子音を二回打ち込みます。「バット」ならば「batto」とtを二重に入力します。それと同じように、強ダゲシュが付いたアルファベットを読むときは、「ッ」を入れて読むのです。
問題は、弱ダゲシュと強ダゲシュの見分け方です。これまた一つだけルールを覚えてください。
「短母音の後は強ダゲシュ」
簡単ですね。
たとえば(あなたは)という言葉の場合、の右斜め下にあるを見ます。この記号は短母音です。だから、(t)についているダゲシュは「強ダゲシュ」です。そこで、アルファベットが二重に書いてあるのだと理解して、「アッター」と読みます。
もう一つ練習してみましょう。「契約」という言葉の場合はどうでしょう。の右斜め下を見ると……何もありません。
だから、このダゲシュは弱ダゲシュです。短母音の後ではないからです。つまり語頭や音節の開始(音節については前号を参照してください)するアルファベットについているダゲシュは、必ず「弱ダゲシュ」です。「ベリート」と読みます。「ッベリート」ではありません。日本語と同じルールですね。
(ヤロブアム)に再び戻ります。もしが一つの開音節を形づくっていて「ラー」と読むならば、は音節を開始することになります。音節を開始するのであれば、弱ダゲシュをつけた形の とならなくてはいけません。弱ダゲシュがないので、が一つの閉音節です。
ここでみなさんに朗報です。弱ダゲシュがつくのは、の六文字だけです。おおー! 暗号解読は省エネ精神でいきましょう。弱ダゲシュか強ダゲシュかの判断が必要なのは、この六文字だけです。この六文字を専門的には「ベガドケパト」と呼びます。逆から言えば、この六文字以外のアルファベットについているダゲシュは、必ず「強ダゲシュ」です。
これから学んでいく「単語の意味の暗号解読」においては、強ダゲシュのほうが弱ダゲシュよりも圧倒的に重要です。強ダゲシュが発音上の理由というだけではなく、文法上の理由でついている記号だからです。強ダゲシュは単語の意味に影響を与えます。冠詞、動詞の学びの時に思い出してください。
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He is a cross pendant.
He is engraved with a unique Number.
He will mail it out from Jerusalem.
He will be sent to your Side.
Emmanuel
Bible Verses About Welcoming ImmigrantsEmbracing the StrangerAs we journey through life, we often encounter individuals who are not of our nationality......
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