ギリシア語で読む聖書 八回 「信仰がなくならないように」(エクリピ)

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

杉山世民
【プロフィール】
林野キリストの教会(岡山県美作市)牧師。大阪聖書学院、シンシナティー神学校、アテネ大学に学ぶ。アメリカとギリシアへの留学経験が豊富で、英語とギリシア語に
精通。

いつの時代にも「背教、背信、裏切り」はあります。「ブルータス、お前もか! 」は、主イエス・キリストの時代も例外ではありませんでした。
主イエスは、夜を徹して祈られたあとに、例の十二使徒を選ばれました(ルカ6・12?13)。よほど慎重に主イエスは、十二名をお選びになったことと思われます。この中に、私たちがよく知って、親しみのあるガリラヤ出身の漁師ペテロがいますし、同時に、主イエスを裏切ったイスカリオテのユダがいます。

イスカリオテのユダの「イスカリオテ」は、「ケリオテの男(イーシュ・ケリオテ)」ではないかと考えられているそうですが、「ケリオテ」という場所は、ネゲブ地方のケリヨテ・ヘツロンではないかと思われます(ヨシュア15・25)。そう考えますと、ガリラヤの田舎出身が多かった使徒たちの中で、イスカリオテのユダはエルサレムの近くのユダヤ地方出身の人間であり、おそらく「垢抜け」した知的な頭の良い都会っ子、社会派のような存在だったのかもしれませんね。実際、使徒たちの中では、財布を預かる会計係(ヨハネ12・6)をしていたようですから、皆に信頼されていたのだと思われます。

しかし、このユダの心の中で、何か深刻な変化が起こっていました。ヨハネは、その様子を「サタンが彼(ユダ)に入った 」(ヨハネ13・27) と表現しています。ここには、周りには分からない、ユダ自身の心の中の葛藤が推察されます。このユダが主イエスを裏切ったのは、彼自身の心の中での深い葛藤の結果、この人は自分が期待するメシアではないと確信したからかもしれません。

ペテロも、主イエスを三度も公の場で否定しました。三度も否定したあと、鶏が三度鳴く声を聞いて「ハッ!」としました。主イエスが言われたとおりになっていることに気づいたペテロは、おのれの弱さにハラハラと涙を流して泣いたのです。
このペテロの裏切り、拒みをイエスが預言したとき、主はペテロにこう言っておられました。

「シモン、シモン。見なさい。サタンがあなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って、聞き届けられました。しかし、わたしはあなたのために、あなたの信仰がなくならないように祈りました。」(ルカ22・31?32)
ここで使われている「わたしはあなたの信仰がなくならないように」あなたのために祈った、という言葉は、となっています。「なくならないように」に当たる(エクリピ)は、という動詞から来ているのですが、本来、尽きてなくなること、徐々に光を失ってしまうことを意味する動詞です。英語にeclipseという言葉がありますが、この「なくなる」という動詞の名詞形 に由来します。

まるで日食や月食のように、徐々に、徐々に、時間をかけて信仰がおかしくなっていき、そして、最後には、日食で真っ暗になるように、キリストへの信仰が消えてなくなってしまうのです。

ペテロの信仰が、少しずつ欠けてなくならないようにと主は、ペテロのために祈られたのです。そして、ペテロは、主イエス・キリストの十字架の死から復活へと至る不思議な過程の中に神のわざを見て、再び立ち上がることができたのです。
ユダは、主の復活に遭遇する前に、自分のしたことに自暴自棄になり、自殺してしまいました。ユダとペテロの大きな違いは何だったのでしょうか。ユダは、自分の中で、熟慮に熟慮を重ねた上での思想的結論でした。しかし、ペテロの場合は、周囲の人たちの目という外的要因が大きかったと思われます。ペテロの中には、主を裏切ろうとする熟慮された内的動機はなく、衝動的であったと言えます。何より、主イエスの「ペテロ、大丈夫か?」という祈りがあったことを忘れることはできません。
ユダの中では、時間をかけて少しずつ少しずつ、「日食現象」のように主イエスに対する愛が冷え、消えていったものと想像することができます。

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