神さま、 なんで? 〜病院の子どもたちと過ごす日々〜 第九回 「優しいイエスさま ①」

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

久保のどか

広島県瀬戸内の「のどか」な島で育ち、大学時代に神さまと出会う。卒業後、ニュージーランドにて神学と伝道を学ぶ。2006年より淀川キリスト教病院チャプレン室で、2020年より同病院医事部で、小児病棟の子どもたちのパストラルケアに携わる。2012年に開設された「こどもホスピス」でも、子どもたちのたましいに関わり、現在に至る。

 

Lちゃんはクリスチャンでした。こどもホスピス病院のことを教会の方から聞いて見学に来てくれました。Lちゃんに会ったときに最初に言われたのが、「久保さんはクリスチャン?」でした。私がそうであることを伝えると、嬉しそうににっこり笑ってくれました。お互いにクリスチャンだとわかって安心したのか、Lちゃんは私の背中に飛び乗って来ました。びっくりしましたが、私も嬉しくて、Lちゃんの細い足をさすりながら胸が熱くなったのを今でもよく覚えています。

Lちゃんと再会したのは数か月後でした。前回会ったときよりも身体がしんどくなっている様子で、たくさんお話しするのは難しくなっていました。

その日から、毎日少しの時間Lちゃんと二人で過ごして聖書のお話やお祈りを一緒にする時間をもつこととなりました。Lちゃんのお母さんと関わりをもったチャプレンから教えてもらい驚いたのですが、彼女は、治療していた病院に入院していたときには同室のお友だちにイエスさまのことを熱心に話していたということです。「イエスさまのことをお友だちに伝えることが私のお仕事だ」とLちゃんは言っていたそうです。

二人で過ごすなかで私が強く感じたのは、神さまとの関係はLちゃんにとって特別で、だれかがそこに介入できるものではないということでした。というのも、私がLちゃんに「毎日一緒にお祈りしない?」と提案しても、「それは嫌」という反応だったからです。身体のしんどさもあってのことだと思いましたが、きっとお祈りはLちゃんにとって神さまとの特に大切な時間で、私がそこに立ち入ってはいけないものだったのでしょう。

それで、私はそれからは、毎日短い時間、聖書のお話やイエスさまの話をするようにしました。Lちゃんはいつも静かにお話を聞いてくれました。Lちゃんにとってイエスさまは本当に大切な存在なのだ、と日々思わされたのでした。

あるとき、「Lちゃんにとってイエスさまってどんな方?」と聞いてみました。すると、一言、こう答えてくれました。「優しいイエスさま」と。そして、イエスさまが自分に語りかけてくださる声がわかるとも教えてくれました。Lちゃんは大好きなイエスさまに背負われて、今この時を過ごしているのだと強く感じさせられる言葉でした。そして、Lちゃんにとってイエスさまがいつでも、どこでも優しいお方であることを知り、私は嬉しく思うとともに、イエスさまという方はどんなときにも優しいお方であるという真理を教えられました。

日曜日、私は病院での礼拝の後にLちゃんのお部屋を訪ねました。身体がとてもつらそうなLちゃんと会って、「Lちゃん、お祈りしよう」と、ベッドサイドで声をかけました。すると、両手を胸の前で組み、祈りを共にしてくれました。そして、その日、Lちゃんは大好きなご家族に見守られながら優しいイエスさまの天国に旅立っていかれました。

数年後、お母さんとお会いして、Lちゃんの闘病生活についてお話を聞かせていただく機会がありました。Lちゃんは病気がわかってから教会に行き始めるようになったということです。すぐに自分の聖書が欲しいと言って、聖書を購入したそうです。教会学校のお友だちはみんな新約聖書だけの聖書を使っていたそうですが、旧約聖書も新約聖書もついているものが良いと言って、大人が使っている厚い聖書を購入したとのことです。Lちゃんが使っていた教会ノートには、たくさんの聖書の御言葉が書き写されていました。ところどころ字が間違っていたり、字の大きさがバラバラであったりしますが、Lちゃんが一生懸命えんぴつで書き写している姿が思い浮かび、こころがホッコリしました。Lちゃんは教会が大好きで、キャンプや様々なイベントにも積極的に参加していたそうです。そのようなLちゃんのために、教会では多くの方が祈っていてくださったということです。

ところが、Lちゃんは決して自分の病気が治るようにとは祈らなかったそうです。「人にどう思われるかを気にすることなく、ただ神さまの御言葉を大切にして、大好きな神さまのことを病室のお友だちにお話しすることを本当に喜んでいたようだったし、病気である自分を苦に思う様子がなかった」と、当時の様子をお母さんがお話ししてくださいました。たいへんな治療を続けるなかでのそのような娘の姿は、お母さんにとっても不思議だったということです。(次号に続く)

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Emmanuel

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