歴代第二18章・エホバの天の集会から学べること

   歴代第二18章には、天でエホバ神がみ使いと開かれた一つの集会の模様が説明されています。私たちは、その集会の模様から、エホバ神やみ使いたちのやり方について多くの事を学ぶことができます。

　その集会で、エホバ神は、み使いたちにひとつの問題提起をされます。「だれがイスラエルの王アハブをだまして、上っていかせ、ラモトギレアデで倒れさせるのか。」とエホバ神はみ使いたちに尋ねられます。(歴代第二18:19)それで、エホバ神は、アハブをラモトギレアデで倒れさせるというご自分のご意志を明らかにし、そのためにみ使いたちに、自発的な提案を求められました。

　それで、エホバ神は全能ですべてのことをご存知なのに、すべてご自分で采配を振るうのではなく、み使いたちの意見や提案を聞かれるということが分かります。また、エホバ神はみ使いたちの自発性を尊重されます。

　すると、「こちらの者はこのように言い、そちらの者はそのように言っていました。」(歴代第二18:19)それで、み使いたちは天の集会で自分の意見を自由にエホバ神に述べていることが分かります。そして、エホバ神は提案を聞かれます。

Imagefrom page 303 of "Our day in the light of prophecy andprovidence" (1921)byInternet Archive Book Images(angels2)天の集会ではエホバ神はみ使いたちに自由に神のご意志を行うための自分の提案を述べさせます

　それで、ひとりの霊が出てきて、「私が彼をだましましょう。」と言います。エホバは「どういうふうにしてするのか」と尋ねられます。そのみ使いは、「私は出て行き、必ず彼のすべての預言者の口で欺きの霊となりましょう。」と自分の方法を話します。エホバ神は、「あなたは彼をだまし、その上、勝ちを得る者となるであろう。出て行って、そのようにせよ。」と言われました。(歴代第二18:20,21)

　それで、エホバ神のご意志を成し遂げていくために、天で話し合いがもたれていることが分かります。それで、エホバ神の側でも、目的を達成するために、知恵を出し合っています。あるいは、エホバ神は、問題の解決策をご存知だと思いますが、み使いたちにも考えさせています。

　また、天のみ使いたちは、必ずしも神から言われたことを受動的にしているだけでなく、自発的に自分の考えを出して、それを実行している場合があるということです。このことを考えると、ましてや私たちは、神のご意志を行う点で、賢明な方法がないか他の人と話し合って知恵を出し合うべきであり、また、他の人の意見や提案に耳を傾けるべきです。

　そして、エホバの集会では、できるだけ多くの人に発言する機会が自由に与えられた方が確かに楽しいでしょう。さらに、エホバのご意志を行う点で、自発性を尊重することが望ましいです。

　それで、クリスチャンの集会で、どのように神のご意志を行って奉仕を行っていくか意見や提案を出し合うことができます。具体的な方法について、提案してもらうことができます。みんなで知恵を出し合うならば、効果的に行動できるでしょう。

　

　また、もう一つ分かることは、エホバ神は、ご自分の目的を達成するため、悪い人を滅びに導くために、偽りの預言を用いて、騙すことがあるということです。しかし、私たちが騙さなくても、エホバに信仰を持たない人々は、偽りの預言に注意を払い、それを信じる傾向があるでしょう。悪い人は、実際は自分にとって災いをもたらす結果になる預言であっても、自分に好都合なことを信じる傾向があるでしょう。

　私たちはエホバが天でみ使いたちと共に開かれた集会から多くのことを学べます。