永原郁子
マナ助産院院長
四月に自宅で第三子を出産しました。上の子どもたちは病院で出産をしましたが、神様の不思議な導きにより、今回は助産師さん二人に付き添われての素晴らしいお産になりました。健康管理は壮絶でしたが、出産時や出産後の体調の良さを考えると、妊娠期間中でなくとも続けてゆこうと思い、今も続けています。質問、というものではないのですが、『子どもへのまなざし』を書かれた佐々木正美先生や、『ベビーブック』を書かれたシアーズ博士夫妻が、産後一時間、赤ちゃんと母親が離されずに一緒にいることが育児と赤ちゃんの気持ちに大きく影響があると言っています。今回、私も離されることなく過ごすことができて、なんだか違いを感じています。赤ちゃんが安心しているというか……。そこで、永原先生に産後の絆作りの時間の大切さや、産む場所の選び方(病院を選ぶにしても赤ちゃんとお母さんにとって本当に優しい)を記事にしてもらえたらうれしいです。(千葉県・甲谷美保)
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新しい、大切ないのちを迎えられたご家族の幸せが伝わってくるようです。ご出産おめでとうございます。
書いてくださっているように、母子にとって産後すぐの体験はとても大切だと私も思います。カンガルーケアとかスキンtoスキン(ガイドラインにそって正しく行う必要があります)と言って、生まれてすぐの赤ちゃんをお母さんのお腹の上で腹這いにさせると、大泣きし続けることなく、つぶらな瞳をまぶしそうに瞬きさせて、可愛い表情を見せてくれます。そして、自分の力でお母さんの顔の方に這い上がり、おっぱいを見つけて吸いつこうとします。ぐいっと頭を持ち上げて乳頭に吸いつき、さっさと飲み始める子もいますし、何度もトライする子もいます。トライするごとに、頭を持ち上げる強さや、口の開け方などが上手になります。その姿は感動です。それにもまして感動するのは、それを見守るお母さんの幸せそうな表情です。赤ちゃんの可愛げな様子にママの母性がどんどん開花していきます。母子相互作用と言い、「あ~なんて可愛いんでしょう」と思っているお母さんに抱かれる赤ちゃんは、ますます落ち着いていい表情をします。私が生後すぐにこのような行動を赤ちゃんが取ることを知ったのは、十五年前、一九九七年にスウェーデンで行われたリガート博士の講演の際です。
出産直後の自力哺乳と育児への影響
当時、そのような文献は日本にはなかったので、私は、二〇〇三年に日本助産学会学術集会で「出産直後の自力哺乳と母親の育児への影響」という演題で研究発表をしました。研究の結果、自力哺乳を体験することにより、母親は、児の生命力や本能への感動や、児の人格を認めるなどの「児の有能性の認識」が高まったり、見守る育児や一緒に育ち合いたいなど「育児への抱負」につなげることができていたり、「授乳の喜びや児への愛しさ」などを感じており、育児によい影響を与えていることが分かりました。
赤ちゃんにとっても、安心できるお腹の中から生まれた後、お腹の中とよく似た環境、すなわちお腹の中で聞いていた声や、お母さんの鼓動、抱きしめられる感覚、羊水と関連のある母乳の匂いなどを五感を使って感じることで、生まれた所が安心であることを確認します。また、自分が泣くたびに、気持ちよく世話をしてもらうことでさらに安心と自分の存在感を確認していきます。生後三十分から二時間は、母子ともに覚醒した状態でいるのですが、母子関係をしっかり結ぶための貴重な時間なのだと思います。
産院選び
産む場所の選び方については、「あそこの産院よかったよ」という口コミを聞いても、それぞれに価値観が違うので、内容まで聞いてみないと自分にとって良いのかどうかはわかりません。たとえば食事でも、フレンチのフルコースに魅力を感じる人もいれば、無農薬有機野菜の和食に魅力を感じる人もいます。産院選びの基本は、自分自身が納得できるところと言えるかもしれません。
参考までに私の意見をお伝えするなら、先ほどお話しした理由で母子同室の産院であること。スタッフのケアが行き届いておればなおいいです。また母乳育児に熱心な産院。WHO・ユニセフから「赤ちゃんにやさしい病院」と認定されている病院もあります。帝王切開や誘発分娩の頻度も目安になるかもしれません。WHOはいずれも一〇%に抑えるべきと勧告を出しています(ただし、周産期センターなど異常を集約する病院は医療介入が増えます)。分娩台を使わないお産が可能な産院や、妊娠中に分娩室や入院の場所を見学できたり、病棟スタッフと連携を取って、出産準備をすることが可能な産院も魅力的です。神さまから授かったいのちの誕生、それは母子にとって大切な経験ですから、自分で納得して出産に臨まれることをお勧めします。
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