〝新島八重”という生き方 会津伝道、東北伝道で果たした役割

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

山下智子
新島学園短期大学 宗教主任・准教授

意図したわけではありませんが、これまでの私の歩みを振り返ってみると不思議なほど、新島襄・八重夫妻の足跡をたどるような歩みでした。
なにしろ、新島襄が創立した同志社大学で学び、八重の故郷に建てられたゆかりの会津若松教会で主任牧師を務め、現在は襄の父祖の地でその名前を掲げた新島学園短期大学で宗教主任をしているのですから。そのため、以前から襄と八重の生涯に興味を寄せてきました。特に八重さんの生き方は、同じ女性として私が人生を送る上で大きな励ましとなっていました。
二年前のことです。全く思いがけないことが起こりました。なんと大好きな八重さんを主人公としたNHK大河ドラマ「八重の桜」が制作されることが発表されたのです。それ以前は八重について知る人はほとんどいなかったかと思います。ドラマ放送により、多くの人が八重に興味を持ってくれたのはとてもうれしいことです。しかし、少し心配もしています。八重については、戊辰戦争時に武士の娘として男装断髪で銃をもち勇ましく戦ったことばかりが強調されがちだからです。
たしかに二十二歳の八重が男性にも負けない銃の腕前で活躍をするのは興味深いところです。しかし、八重の生涯はその後の方がずっと長いのです。特に戊辰戦争後に三十歳で洗礼を受け、襄と結婚した八重は、八十六歳で亡くなるまで五十六年間をクリスチャンとして生き、さらに彼女らしさを開花させながら素晴らしい人生を歩みました。それにもかかわらず、時には八重に信仰がなかったかのごとくに言われることはとても残念なことです。
そう思っていた時に、八重の生涯について執筆する機会を頂き、信仰者としての八重に焦点を当てた『新島八重ものがたり』(日本キリスト教団出版局)を上梓することができたのは、大変ありがたいことでした。
これまでの私の歩みも、ずいぶんできすぎた話だと、落ち着かない思いもありましたが、執筆中になんと私の曽祖父と八重さんが一緒に写っている写真を発見するに至って、今では今回の「八重さんブーム」は神さまのご計画であり、私もまた神さまの御用のために用いられていると感じています。

  *

さて、執筆を通して改めて確認したことは、八重が会津伝道、東北伝道で果たした大きな役割についてです。
一八七六年に襄と結婚した八重は、一八八二年に初めて二人揃って会津を訪れます。襄の父祖の地である群馬県安中で合流し、日光見物などもしながら八重の故郷である福島県会津若松へとやってきました。私的な旅であったと考えられます。しかし、襄はこの時、八重のアドバイスによるものでしょう、戊辰戦争の生存者に話を聞いたり、激しい籠城戦のあったお城の跡地を巡ったりしており、これ以降、会津さらには東北の伝道を本気で考えるようになったのです。つまり八重が妻でなかったら、襄はこれほど真剣に会津伝道を考えることはなかったということです。
一八八六年一月には、襄の熱い思いと、記録にこそ残っていませんが八重の故郷への思いも当然あったでしょう、それらを受け、群馬から二人の牧師が会津に派遣され、初のキリスト教集会が開かれました。同年五月には、襄自身がはるばる京都から会津に足を運び、会津で最初のプロテスタントキリスト教の信徒十四名の洗礼式を行いました。会津若松は会津伝道の拠点、ひいては東北伝道の拠点として期待されていました。そのため、喜多方、本郷(現会津美里町)、大沼本郷(現会津美里町)、坂下にも次々と講義所がつくられ、新島襄の教え子らが送り込まれ、福音の種がまかれました。現在、会津に人口の割には教会が多いのは、こうした歴史があってのことです。残念ながら襄は一八九〇年、八重との十四年の結婚生活の後に亡くなります。しかし八重はその後も亡くなるまで、会津への思いとともにキリスト教の信仰を大切にし、篤志看護婦(ボランティアの看護師)や茶道師範などとしても活躍しました。もちろん会津の教会関係者との交流も続けました。
八重が会津に残した書の中に、「心の和きものその人は地を嗣がむ」(会津人三人遺墨展覧会に出展、現在は所在不明)と「心和得天真」(福島県立博物館蔵)があります。両者は内容的に重なり合うもので、「心の和きもの」は、マタイの福音書5章5節の「柔和な者」です。「心和」は李白の詩ですが、信仰者としては「心を和やかにすれば神さまの御心を知ることができる」と理解すべきものです。
八重は、戊辰戦争の痛みを共有する故郷に人々に、キリストに倣い、敵に対しても柔和に愛をもって生きることで得られる真の幸いを伝えようとしていたのではなかったでしょうか。八重がキリストと出会い、ますます彼女らしく歩んだように、こうした八重の思いと信仰をぜひ多くの人々が知り、それぞれの人生を支える力とすることを願っています。

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