ピーター・エンズ著『確実性の罪』を読む(1)

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

最近読んで感銘を受けた本を紹介します。ピーター・エンズが昨年出版したThe Sin of Certainty(『確実性の罪』)です。

ピーター・エンズについては本ブログでも取り上げたことがありますが、米国ペンシルバニア州にあるイースタン大学の聖書学教授です。旧約聖書学や聖書と科学の関係などについての多くの著作があります。

さて本書『確実性の罪』についてですが、「なぜ神は私たちの『正しい』信念よりも信頼を望まれるのか」という副題が、本書の内容を的確に要約しています。エンズは信仰の知的側面を決して否定しませんが、神に関する正しい知識を持つことを偶像礼拝的なまでに強調する一部のキリスト教のあり方を批判し、疑いや不確実さの中にあってもなお神に信頼していく姿勢こそ、信仰の本質であると論じます。エンズによると、神について確実な知識を持つことに固執しすぎることは福音を妥協させるものであり、したがって罪であるというのです(本書210ページ参照)。

裏表紙には、Richard Rohr, Sarah Bessey, Brian McLaren, Walter Brueggemannといった人々が推薦の言葉を寄せています。

本書の論旨は、以前「確かさという名の偶像」というシリーズ(最終回のページに各回の記事へのリンクがあります)でご紹介した、グレッグ・ボイドBenefit of the Doubtと基本的には同じものですが、エンズなりのユニークな視点が随所に見られて、興味深く読み通すことができました。また、本書はBenefit of the Doubtよりもさらに一般向けに読みやすく書かれており、分量的にも短めです。

いずれにしても、同じような主題の本(この2冊以外にもいろいろあることを、エンズも本書で紹介しています)が近年相次いで出版されているのは、それだけ神に関する正確な知識に拘泥しすぎる、知性偏重の信仰理解のあり方に対して疑問を抱く人々が、欧米特にアメリカの福音派の中で増えてきていることの表れかもしれません。個人的にはこれは歓迎すべき動きだと思っていますし、日本のキリスト教会における状況も似たようなものではないかと考えています。

そこで、これから何回かに分けて、本書の内容を紹介していきたいと思います。Benefit of the Doubtについてのシリーズで述べた内容と重複したり類似した内容も出てくるかも知れませんが、この重要な問題については、繰り返し語り続けられる必要があると感じていますので、ご理解ください。

日本においても最近エンズの働きは少しずつ知られて来ており、彼の聖書釈義の方法論や神学的立場にはいろいろな意見があることも承知しています。私自身も、彼の主張のすべてに同意するわけではありません。けれども、唯一確実な聖書理解を前提として、彼が間違っているかどうかを判定しようとすることは、本書の主題から言っても二次的な問題です。本書でエンズは、私たちすべてのクリスチャンが真剣に取り組むべき、重要な問題提起をしていると思います。彼の結論に同意するかどうかは別として、彼の語ることに謙虚に耳を傾け、それに真摯に応答していく時、私たちの信仰がより深く豊かなものになっていくことを願っています。

おまけ:この本には宣伝用の動画もあります(英語)。

(続く)

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