食物規定とはなんですか。

Q.質問

Q：ユダヤ人は食物規定を守っていると聞きました。ユダヤ人の食生活は健康に良いのでしょうか。

A.回答

A：はじめに

ユダヤ教の食物規定は、「カシュルート」と言います。「コシェル」とも言いますが、これは、ヘブライ語で「適合した状態」を意味する形容詞です。ユダヤ教の食物規定について、いつものように3つ申し上げます。

１番目に、食物規定はモーセの律法から出ています。

（1）レビ記11章と申命記14章

（2）そこには、清浄食物と不浄食物がリストアップされています。

（3）植物系の食物は、すべて清浄食物です。

（4）動物系の食物は、4種類に区分されます。

　　①陸上動物：ひづめが分かれて、反芻するものは、清浄食物。

　　（豚は不浄食物）

　　②水生動物：ひれと鱗があるものは、清浄食物。

　　（貝、海老、蟹、イカ、タコなどは不浄食物）

　　③鳥類：猛禽類は不浄食物。

　　④昆虫：一部の例外を除いてすべて不浄食物。

　　（いなごの類、毛のないいなごの類、コオロギの類、バッタの類）

２番目に、それ以外に、口伝律法から出た食物規定があります。

（1）肉と乳製品を同時に食べない。

（2）肉食用の食器と乳製品用の食器を分ける。

（3）食器洗いのシンクも、肉食用と乳製品用に分ける。

3番目に、食物規定の目的は、少なくとも2つ考えられます。

（1）ユダヤ人に、神が聖であることを教えるという目的。

（2）ユダヤ人を異邦人との同化から守るという目的。

（3）恵みの時代においては、食物規定は無効となりました。

（4）「こうしてイエスは、すべての食物をきよいとされた」（マコ7：19）

（5）ユダヤ人として食物規定を守るかどうかは、各人の自由である。

（6）メシアニックジューの中には、食物規定に制約されない人がいる。

（7）異邦人信者である私たちは、自分のからだを用いて神の栄光を表すべきである。

今の時代においては、食物規定に制約される必要はありません。