日韓国交正常化50周年を迎えて 『日韓の架け橋となったキリスト者』を読んで

聖書に出てくる用語、クリスチャンが使う用語を説明しています。 ヘブル的視点で解説されていますので、すでにクリスチャン歴が長い方にも新しい発見があるかもしれません。

沢知恵
歌手・日本基督教団 岡山教会 教会員

乗松雅休、田内千鶴子、浅川巧、渕澤能恵、曾田嘉伊智、織田楢次、枡富安左衛門、澤正彦。あなたは何人の名前を知っていますか。
六人は多いほうでしょうか。最後の澤正彦は、何を隠そう私の父なので、五人としましょう。名前は知っていても、その人について説明できるかと言われると、自信がありませんでした。この本を読むまでは。
日本と朝鮮半島の関係が最も険しかった時代に、みんなと違う行動をとった勇気ある人たち。利害や常識を度外視して、つき動かされるままに、あえて苦労する道を選んだ人たち。立場や時代背景は微妙に違っても、共通するのは、日本人に理解されず、時に迫害され、朝鮮半島の人たちにも、受け入れられるまで相当の時間と努力を要したこと。どの人も、深い孤独と向かい合ったことでしょう。

   *

乗松雅休は、貧困と闘いながら朝鮮伝道をした最初の宣教師。
田内千鶴子は、日本の植民地支配下で増えた多くの孤児を、朝鮮人の夫とともに守ったオモニ(母)。
浅川巧は、白磁を愛し、服装も生活もことばも完全に朝鮮人と同一化した植林事業の役人。
渕澤能恵は、五十五歳を過ぎて韓国に渡り、「誇りある朝鮮人女性」のために学校を作った教育者。
曾田嘉伊智は、大勢の朝鮮人孤児を守るため、自らは清貧に徹した伝道者。
織田楢次は、朝鮮総督府と相対しても、神さま以外に神を拝むことに異を唱えた宣教師。枡富安左衛門は、朝鮮の山村に農地を開発し、教会や学校を建てた農場経営者。
そして澤正彦は、「贖罪的求道者」として生きた南北キリスト教史の研究者で牧師。
何でそこまでするのか。もっと楽に生きる方法もあったのではないか。そばにいたら、思わずそう声をかけたくなるでしょう。実際に、父はよくそんなふうに言われていたようです。連れ合いである韓国人の母からも。しかし、だれが何と言おうと、自らの良心に従う覚悟を決めた人たちは、きっと静かにほほえむのです。これが私の幸せなのです、と。父もそうでした。たまたま朝鮮半島だっただけで、きっとこの八人は、他の時代に他の場所で生きても、出会った人と真摯にかかわったのだと思います。特別なこととしてではなく。

   *

イエスに倣いて生きることが、キリスト者の命題であるとすれば、まさにこの八人は、イエスさまの弟子でした。信仰は人を自由にします。孤独をつき抜けた先に、結果として与えられる自由かもしれません。すべてを捨てて十字架を背負うとは、そういうことなのだろうと思います。わかっていても、すべてを捨てることなど、とうていできません。悲しい表情を浮かべてイエスさまの前から立ち去るしかないとすれば、私たちに希望はないのでしょうか。
著者が最後に引用している織田楢次のことばが、時代を超えて響きます。「すべての韓国人が私に問うているのは、何を考えてきたかではなく、何を今考えているかであり、何をしてきたかではなく、何を今しているかでありました。」

   *

日韓国交正常化五十年、戦後七十年の今年、私たちは岐路に立たされている自覚を深める機会としなければなりません。八人のように強烈な生き方はできなくても、ひとりひとりがもう少しずつ声高になり、行動を起こすべきときに来ている気がしてなりません。とても読みやすい本です。本文百ページで文字も大きく、「です、ます調」の語り口に親しみを感じます。読むのに、専門的知識や教養はいりません。教会の読書会などに最適です。みんなで読み、感想を述べ合い、平和を作り出すために今すべきことについて、語り合いませんか。

『日韓の架け橋となったキリスト者
―乗松雅休から澤正彦まで』
中村 敏 著 110頁 1,000円+税

◆ピアノCD付き♪
『それだけで美しい』
沢 知恵 著
80頁 1,900円+税

◆田内千鶴子の生涯がわかる
DVD「激動の20世紀を
生きた三人のクリスチャン」
個人鑑賞用3,800円+税

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